ひつぞうとおサル妻の山旅日記

はじめまして。
アラフィフのひつぞうです。
おサル妻との山旅を中心に日々の出来事を綴ってみます。


テーマ:

ネコブ山(1,794m) 新潟県


日程:2017年4月22日~23日

天候:(一日目)曇一時小雨のち晴のち霧、(二日目)霧のち晴

行程:(一日目)三叉路分岐6:15→6:48三国川ダム管理事務所6:54→8:23五十沢第一発電所8:28→9:05放流設備管理棟(岩場)9:39→11:30「850m」ポイント→12:00(ギア交換10分)12:10→15:02幕営地


■トイレ(三国川ダム管理所と十字峡トンネルを出た所にあるが使用不可)/三国川ダム管理事務所に15台程度駐車できそうだが車両侵入不可/登山ポスト(十字峡トンネルの入口に設置)


≪阿寺山からネコブ山を臨む(2016年3月)≫



こんばんは!ひつぞうです。
ようやく肉離れも完治して
残雪の山に繰り出せるようになりました。
そういう時に限って週末のお天気はいまいち。

狙い目の上越国境は「土曜=曇り」「日曜=晴れ」の予報。
悩みましたが二日目の晴天に賭けて
宿願だったネコブ山雪中テント泊へ出掛けました。
ではいつもの山行記録で!

【今回のルート】


昨年の同じ頃『岳人』選定「マイナー12名山」で知られる奥只見の秘峰・毛猛山に登った。
内容的には反省点だらけの山行になってしまった。
反面、印象はどの山の記憶よりも鮮明かつ強烈で、昨日の事のように覚えている。
それ以来せめてもう一座「マイナー12名山」に挑戦したいという思いを抱き続けてきた。

すでに4月も終盤。昨シーズンと較べて雪は多いが
残雪期のベストタイミングはGWまで。
少ないチャンスをどこに充てようか。

こうした自問は実は不要で、心のうちでは「ネコブ山」と決まっていた。
上越国境主稜線の支稜にそれはある。
山頂にコブのような岩場があり、風の影響か、そこだけ雪を被らない。
名前もなんともチャーミングで個性的。
登らずしてなるものか。


ご多分に漏れず過去の記録は極端に少ない。
アプローチ方法は以下のふたつ。
三国(さぐり)川上流の十字峡から
残雪期限定の銅倉尾根をひたすら登るか
沢登りしかない。当然登山道はない。

関越道「六日町IC」より16kmほど下道を走り
国土交通省三国川ダム管理所を目指す。
この駐車場を拝借する算段。

ところが麓の三叉路で道路が冬季封鎖されていた…。
確か4月時点で事務所まで行けたはずなのに。

ルールを犯す訳にはいかず
ゼブラゾーンに止めてここから歩くことにした。

「相変わらずチェックが甘いよ!」サル

でも、ほんとに皆停めていたんだよ。
登山者の度重なる利用に音をあげて
国交省がルールを変えたのだろうか。

出発準備していると、地元の男性から
「どこに行くの?中ノ岳?」と訊かれたので

「ネコブです」と答えると

「あ、ああ~(笑)」と、物好きの行動に苦笑いを浮かべて
立ち去っていった。


予想はしていたがひどい曇天。
しかも朝のうちは雨といっていたなあ。

ふと気づいた。おサルがカメラをぶら下げていない。

あっ!カメラ車に忘れた!

これって毛猛山の時と同じパターンだ。
(あの時はワカンを車に忘れて1km走って戻ったな)

同じ展開。嫌な予感…。


30分ほどかけて管理所に到着。
車は一台もなかった。
(途中の空き地に登山者のものと思しき車が二台停まっていた。
封鎖ゲートを動かして入ったのだろう)

期せずして160mほど標高差を稼いでしまった。
ということで累積標高1500m越えとなった。
約一月ぶりのリハビリ山行にも関わらず。


除雪区間はここまで。あとは延々1.5時間デブリの残る林道歩き。
雪の上に眼を凝らすと

「ん?」

自転車の轍がある。しかも新しい。

「なんで?」サル

あとで理由が判った。自転車がデポしてあった。
入山者がいるらしい。
果たしてどこだろう。中ノ岳?丹後山?もしかしてネコブ?


これだけ天気が悪いと雪もなかなか緩まない。
躊躇なくデブリを越える。


三国川ダムには左岸も林道があるが、日照の関係で
融雪が遅い。実際に見てみてあまりの急斜面に驚いた。

ダムに落ちて絶対死ぬね。

それに比して右岸はこんな感じ。


五十沢第一水力発電所が見えてきた。
まずは、水圧鉄管脇の緑の管理用階段を登る。



最後まで人一人が歩けるスペースができていた。
このデブリを見てしまうと、三月までのモフ雪シーズンは
僕らには無理みたいだと判る。


中ノ岳登山口に到着。まだ売店は封鎖中。


十字峡トンネルの入り口も雪はなく綺麗に開いていた。


向かって左側に登山ポストが立てかけてある。
記入シートもボールペンもある。
是非届け出ましょう。


ここからが本番。
雪が深い時期は階段も雪に沈む。
そこをピッケルとアイゼンで登るらしいが最初は凄い斜度。
確保しないと無理だと思う。


ちびっ子おサルには何の問題もないが
僕はギリギリ体が入る程度。
しかも雨で手摺とステップが滑る…。
おまけに手摺のパイプの径が太い。
重量級のザックを背負い足が竦む。


がんばれよ~。



まだ雪が残っていた。階段が飲まれている。
横をすり抜けようとしたが滑って無理。

大人しく雪の上に乗る。意外に安定している。


水圧鉄管頂部の管理棟についた。
さて、ピッケルとアイゼンを出すか。


今回のルートの核心はここだったりする。
管理棟の上に吹付けコンクリートに覆われた岩場が剥き出しになっている。
ひと目では取り付きポイントが判りにくい。
僕が立っている右側のリッジに乗るのが正解らしい。


で、実際に上がると、これがなかなか厄介だった。
日帰りの軽装であれば登れるかもしれないが
20kgを超えるザックを担いでいる。
加えてホールドとスタンスが微妙に決まらない。

ていうかさ、アイゼン要らんよね。これ。
外しにまた戻る…。

なんか山感鈍ってる??


20分くらいヘドモドした挙句、右側の藪を巻くことにした。
雨で爪先程度の足場が滑る。潅木は岩から自生しているので
どこまで信用できるか判らない。
かなりヒヤッとしたが最後は強引にゴボウでやっつけた。

過去の山行記録には、ルートは判りにくいとはあったが登れないとは
書かれていなかった。

崩落でスタンスが欠けたのか
ただ僕がこの一箇月の御大名生活で肥っただけなのか…。

「そーなんじゃね?」サル

ちなみにおサルは「登ってみる」と言って
本当に自力で登ってしまった。
どんどん置いていかれる哀しきフィフティ。

自己弁護ではないが、下山後
麓で出会った男性が「幕営装備で臨んでこの岩場でリタイアした。
翌日日帰り装備で再チャレンジする」と言っていた。

真相はまさに藪の中。


上がってしまえば、高度感はあるけど楽勝。
ちょっと怖い細尾根を越えて、あとは全く変わり映えしない
急登の連続。
斜度は毛猛山の取り付きと似ているが
藪はあれに較べれば可愛いもの。


ご覧のとおり、踏み跡も明瞭。
イワカガミがたくさん咲いている。

この辺りから驟雨となってしまった。
予想していたのでハードシェルは羽織っていた。
(急登なので途中でザックをおろせない)

それがまた暑いのなんのって!


少しうるさくなってきた。


いよいようるさくなってきた。

「あ~~~~~っ!もうっ!」サル

汗まみれ、泥まみれ、草木の青臭さでドロドロ。
これぞ藪山♪

「もう変態とは一緒に登らん!」サル

いやいや僕もきついですよ。
ピッケルとストックが潅木の枝に引っ掛かって体力を奪われる。

藪山は消耗戦とみた。

暫く無言で細尾根を詰める。

すると…


こんな場所に出る。(写真は下山時のもの)

一見なんてことなさそうだが、これもスタンスとホールドがない。
枝を掴んで登ればいけそうだが装備次第。


下山時に判明したが、この右側に巻き道があって
容易に登ることができるのだった。
(ただ少しザレているので注意!)

この岩の斜面のちょうど上にあたる
標高850m地点でついに残雪が出現する。


ぱっと見おっかないが時間的に大丈夫。
ただ降雨の中ではいつブロック雪崩が発生するか
判らない。離れて歩く、闇雲に刺激しない、などの
注意は必要かもしれない。


しっかり締っている。
去年の毛猛山の経験からワカンは不要と判断。
実際要らなかった。
こうした急斜面も丁寧にキックステップで足場を作れば問題ない。


あのピークまでが大変だった。
緩そうに見えてまだまだ急登なのだ。

(山域こそ違えど)去年の残雪と較べて幅は二倍以上。
絶対に大丈夫そう。


後ろには去年登った阿寺山。山頂はガスに隠れている。

あることに気づいた。
先行者の踏み跡がないのだ。
てっきりこっちに向かっていると思ったのだが。

今日は僕らだけらしい。

先週末のものと思しき踏み跡も一名だけのようだ。


時刻は13時を回っている。
次第に晴れ間が覗くようになった。


晴れ間が覗くということは、雪も緩むということだ。
一気に足取りが重くなる。


果たして重いのは融雪のせいなのか、自分自身のせいなのか。
ここから斜度は緩み、ネコブ山を象徴する緩斜面の山肌が展開する。


幾条もの雨筋が雪面を抉る。


尾根筋は風も強いのだろう。
こうした風景が連続する。
時間切れになっても、この辺りにも幕営適地はたくさんある。
翌日の行程を考えると、桑ノ木山までは詰めておきたい。


ずっと文句ひとつ言わなかったおサルだが
全然リハビリチックじゃない登山だと気づいたのだろう。

いつもの「まだ着かない?ど-して着かない?どこでもいいからテント張って欲しい」攻撃が炸裂!

でもね。一番きつかったのは僕でしょ?
水はまったく手つかず。食糧もビールもチュウハイもワインもウィスキーも全部が全部
背負っているのよ。

もうね。青色吐息とはこのことだった…。

あれが桑ノ木山かな?
そうであってくれ!


違った…。1,338mピークだった…。
どうやらあれがそうみたいだ。


こんなに登ってきたんだ…。
そりゃきつい訳よ。
勿論だーれも来ない。

ちょうどテラス状になった斜面があった。
風防にもよさそうだ。
ここに張ることにした。

時刻15時02分。
15時には必ず張ると決めていたので
(スタート地点の読み違い、岩場での時間ロスがあった割には)
なかなか好いタイムだった。


残念ながら天気は高曇り。
ま、明日は絶好の晴天らしいからこれでよしとしよう。
八海山や日向山の眺望に優れる素敵な場所だった。


ここなら雪崩の心配もない。


40分ほどで幕営完了。
早速ビールで乾杯!

「うっめ~~~~~~っ!」サル

本当に美味しかった。もう喉はカラカラだった。
この瞬間のためにずっと頑張ってきたのだ。

八海山酒造の「魚沼の里」で購入したコンビーフとマッシュポテトを和えて
軽く塩胡椒するだけで最高のツマミが出来あがる。


そして夕食は大量の豚バラ肉を投入した麻婆春雨。
こんなに作って誰が食べるのだろう。

僕が食べるのです。はい。

急に明るくなったと思い、テントから顔を出すと
僕らの頭上だけ青空が覗いていた。

明日こそは期待できるかも!


ここからネコブ山までは300mの登り。水平距離はまだ半分あるが
殆どが真っ平な雪原の歩きとなる。
空身で行けば大したことはないだろう。


奥利根との境界をなす稜線は、残念ながらガスの中だった。


果たして明日はどういう旅と冒険が待っているのだろう。


(続く)

【一日目の行動時間】 7時間50分(休憩除く)

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