北朝鮮を巡る悲観的な近未来図
【大連・紅沿河原発始動のニュースから連想する、北朝鮮を巡る悲観的な近未来図】
現代ビジネス
2013年02月25日(月) 近藤 大介
北京のランダム・ウォーカー
≪毎時287kWの電力を消費する大連市≫
日本ではあまり大きなニュースになっていないが、2月17日午後3時9分、中国の東北三省で初の原発が始動した。
大連港の北110㎞に位置する紅沿河原発である。
2006年8月28日、中国広東原発集団有限公司、中電投原発有限公司、大連市建設投資公司が、45:45:10の比率で出資して、遼寧紅沿河原発有限公司を設立した。
同社の計画によれば、486億元(約7,300億円)を投資し、大連の地に、2015年までに4基の原発を稼働させる。
第一期工事は、2007年8月18日に着工し、今回の試運転にこぎつけ、残り3基も順次、竣工していくという。
4基すべて稼働すれば、毎時300億kWの発電量となる。
700万都市である大連市の2012年の消費電力量は毎時287億kWなので、原発ですべてをまかなえ、かつ火力発電の大気汚染はゼロになるというわけである。
紅沿河原発では現在、大量の職員を公募している。
経理担当の取締役を始め、安全管理エンジニア、消防保衛エンジニア、医者など、46種類もの業種で募集をかけている。
≪中国と北朝鮮が敵対する時代の脅威≫
中国では今後、全国で新たに約60基の原発建設を予定している。
現在深刻化している大気汚染の問題を解決するためにも、大量の原発が必要だというのが、習近平政権の方針だ。
だが、試運転を開始してからも、大量の職員を公募しているような事態を見ると、「場当たり的経営」が透けて見えるようだ。
ちなみに、紅沿河原発は東京からは1600㎞の距離である。
万一、福島原発のような事故が起これば、放射性物質は偏西風に乗って、日本にも直ちに影響を及ぼす可能性がある。
もちろん、いま少しずつ影響が出ているPM2.5などより、格段に危険である。
この原発の地政学的意味は、日本に近いというだけではない。
高速道路で約300㎞行くと、そこは北朝鮮なのである。
これは非常に大きな意味を持つ。
私は一昨年、北京で、ある北朝鮮関係者から、北朝鮮が福島原発の事故を入念に調べていると聞いたことがあった。
つまり、日本という経済大国が、たった1ヵ所の原発事故で、これほど危機に瀕するということについての調査だったそうである。
現在約280発が実戦配備されているといわれる北朝鮮のノドン・ミサイルが、日本の原発を精確に狙えるほどの能力を有しているかどうかは不明だが、特殊工作員が福島まで行って地震被害と同レベルのテロを起こすことなら、もっと容易にできるだろう。
その意味で、今回の大連の原発始動は、有事の際には中国の原発までもが、北朝鮮の「人質」となる、ということだ。
この原発計画がスタートした2006年当初は、中国にとって北朝鮮は脅威ではなかっただろうが、いまは状況が変わった。
実際、昨年12月12日にミサイル発射実験を行った平安北道の東倉里は、丹東からそれほど遠くない。
ということは、この紅沿河原発からも遠くないということだ。
2月12日に北朝鮮が3度目の核実験を行った後、私は北京のある外交関係者に聞いてみた。
すると彼はきっぱりと言った。
「1950年の朝鮮戦争から続いた中朝間の『血を分けた誼』という友誼関係は、63年後の今年2月12日をもって終了したと考えてもらっていい。
これからは『中朝冷戦』の始まりだ」
つまり、中国と北朝鮮が敵対する時代が始まるのである。
≪北朝鮮への「援助3点セット」も削減か≫
経済的にどちらが困るかといえば、それは言うまでもなく北朝鮮の方だ。
中朝は鴨緑江と図満江という大河で、1300㎞の国境を接していて、中国側には約200万人の朝鮮族が暮らしている。
昨年の中朝貿易は、申告分だけで約60億ドルに達し、これは北朝鮮の全貿易の約8割だ。
だが、通常行われている密貿易を含めれば、おそらく北朝鮮の全貿易の9割以上になるのではないか。
私が最後に平壌へ行ったのは、2004年のことだが、電器製品、生活必需品、飲食料、衣料など、ありとあらゆるものが中国製だった。
人民元での支払いも大歓迎である。
街頭でも、どこからともなくリヤカーが現れ、「中国から新鮮な野菜が届いたぞ!」と運転手が叫ぶ。
すると人々が殺到して、ものの10分でリヤカー一杯の野菜が完売してしまうという状況だ。
そもそも、中国は北朝鮮に対して、毎年大量の食糧、重油、肥料を援助している。
重油が一番必要なのは秋から冬にかけてだが、食糧と肥料が一番必要なのは、春である。
なぜなら、前年の秋に収穫した食糧は春に底をつき、春から夏にかけての耕作期に化学肥料がないと作物が育たないからである。
だが、上記の中国の外交関係者の言を聞く限り、中国は北朝鮮に対する「援助3点セット」を、一時的にせよ減らすものと思われる。
するとその日から、北朝鮮経済は直接的な打撃を受けることになる。
実際、この傾向はすでに出始めている。
先週も述べたが、私が定点観測している丹東の「朝鮮貿易網」を見ると、中朝の国境貿易はほぼ全面ストップしていることが分かる。
中国の民営企業が、北朝鮮リスクを恐れて、一斉に引き始めているのである。
また、丹東の脇、北朝鮮の平安北道薪島郡には、中朝で共同開発して「北の香港」にすると決めた黄金坪という島がある。
2011年6月8日には、中国から陳徳銘商務部長が、北朝鮮からナンバー2の張成沢党行政部長が参加し、工業団地の着工式を行っている。
だが「絵に描いた餅」とはまさにこのことで、いま工業団地開発は全面的にストップしている状態だ。
中国の外交関係者の話によれば、工事がストップした原因は、中国側が民間企業主体の開発を望んだのに対し、北朝鮮側は中国政府主体の開発を望んだからだという。
だが、今回の核実験によって、この工業団地計画も、ご破算になったと見てよいだろう。
≪北朝鮮を巡る情勢はますます緊迫化≫
張成沢は、国防委員会副委員長という肩書きも持っているが、軍歴はなく、おそらく金正恩第一書記の側近で唯一、今回の核実験に反対したものと思われる。
中国の外交関係者によれば、張は金正日総書記の7回の訪中にほとんど同行し、中国式の経済改革に非常に熱心だったという。
張成沢は、2002年10月26日から11月3日まで、訪韓した経験もある。
サムスンや現代自動車、ポスコの工場などを熱心に視察した。
同年7月に北朝鮮は金正日時代になって初めての通貨改革を行い、9月には小泉首相を平壌に招き、改革の機運が高まっていた。
その中心にいたのが、張成沢だったのである。
「金正日の料理人」こと藤本健二氏にも改めて聞いてみたが、張は「北朝鮮幹部で一番の改革派」だったという。
今年1月28日、平壌で朝鮮労働党全国支部長大会が開かれたが、そこで配信された写真には、演説する金正恩第一書記の前で、むくれたようにソッポを向いて座っている張成沢の姿があった。
ちなみに張成沢は、その2日前に金正恩「官邸」に召集され核実験の最終決定を行った外交国防幹部会には、呼ばれていない。
いや、国防委員会副委員長という国防のナンバー2が呼ばれないことは考えられないから、つまりは核実験に反対して自ら欠席したと見るべきだろう。
≪今後、北朝鮮を巡る情勢は緊迫化していく≫
3月11日から21日までは、最大級の米韓合同軍事演習「キー・リゾルブ」が行われる。
3月下旬には、北朝鮮船籍の臨検や北朝鮮企業との銀行取引禁止などを謳った厳格な対北朝鮮制裁決議が、国連安保理で採決される可能性がある。
北朝鮮は当然ながら、準戦時態勢になるだろう。
北朝鮮は国連から脱退し、張成沢は中国へ亡命を図る。
そして大連の紅沿河原発が北朝鮮に狙われる---そんな北朝鮮を巡る悲観的な近未来図が透けて見えるのである。
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~拡散・転載希望~
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◆浜岡原発再稼働の是非を問う住民投票の実施は、16万5千人の県民の意思を無視し原発推進の党本部方針を優先した静岡県議会最大会派の自民改革会議(37人)などにより否決されてしまいました。
しかし、これで終わらす訳にはいきません。
世界一危険な浜岡原発を廃炉にする為に…
私達の安心・安全な暮らしを維持する為に…
静岡県及び近隣・関東に大量の放射能を撒き散らさない為にも…
「原発県民投票・静岡」では、川勝知事に県知事権限による住民投票条例案を議会へ提出する様に要請しています。
静岡県(川勝)知事あての意見を全国からも募集します。
※浜岡原発に対する意見
浜岡原発の危険性から再稼働は、あり得ない!
浜岡原発全ての原子炉を即時廃炉へ。
川勝平太知事宛てにメッセージを届けましょう。
浜岡原発事故が起これば被害を受けるのは、静岡県だけでは、ありません。
県外からのメッセージもお願いします。
◆川勝平太知事宛てメッセージ◆
送付方法:fax 054-221-2164
TEL 054-221-2202
手紙 〒420-8601
静岡県 葵区 追手町 9番6号
静岡県庁 静岡県知事 川勝平太
知事への意見箱
http://www.pref.shizuoka.jp/governor/mailbox.html
より多くのご協力お願い致します。
[浜岡原発をとめる裁判の会]
http://www.geocities.jp/ear_tn/
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~~【脱原発賛同者募集】~~
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神奈川県川崎市中原区の平和公園で2013年3月10日に開催を予定
午後6時30分から。申し込みは不要。
詳細は川崎合同法律事務所(【電話】044・211・0121)へ。
~~【イベント情報】~~
“脱原発”訴えるフェス『NO NUKES』2013年の開催が決定!!
『NO NUKES 2013』
日程:2013年3月9日(土)、10日(日)
時間:開場 12:00 開演 13:00 終演 21:30 (各日とも予定)
会場:Zepp DiverCity
(東京都江東区青海 1-1-10 ダイバーシティ東京プラザ)
料金
3/9 1日券¥5,000
3/10 1日券¥5,000
2日通し券¥9,000
3/9 1日券¥6,000
3/10 1日券¥6,000
※消費税込 ※6歳未満入場無料(保護者同伴に限る)
※2F指定 2日通し券はございません。
市民グループ・みんなで決めよう「原発」国民投票 事務局主催。
《日本初! 3.10「原発」国民投票TOKYO APPEAL》
【「原発」国民投票の実施を求めるデモ&集会】
*イベンのト詳細は、HPをご覧下さい。
→ http://kokumintohyo.com/310demonstration
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「首都圏反原発連合」
http://coalitionagainstnukes.jp/
≪さよなら原発1000万人アクション≫
オンライン署名
http://sayonara-nukes.org/
みんなで決めよう「原発」国民投票
http://kokumintohyo.com/archives/5904
≪全国脱原発デモ情報拡散≫
http://demojhks.seesaa.net/pages/user/m/index
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