HITULCD 公式ブログ | ディスプレイの現場から

 

正直に言うと、最初にストレッチバーディスプレイを製造ラインに加えたとき、「これ、どこに使うんだろう」と思っていた。

横長い。極端に横長い。アスペクト比は場合によって7:1を超えることもある。普通のモニターとは明らかに形が違う。でも、そのちょっと変わった形が、思いもよらない場所で「ちょうどいい」と言われるようになった。それがこの数年で私たちが学んだことだ。


棚の上に、さりげなく情報を置く

小売の現場を歩いていると、棚の端に細長い画面が光っているのを見かけることがある。価格だったり、セール情報だったり、あるいはその商品の使い方を短い動画で流していたり。

ストレッチバーディスプレイは、棚のレールにそのまま収まるサイズに設計できる。棚を占領しない。商品の邪魔をしない。でも、ちゃんと目に入る。

これが従来の大型サイネージと根本的に違うところだ。大きい画面は「見せ場」をつくる。でも棚の横に置ける細長い画面は、「売り場の一部」になれる。お客さんが商品に手を伸ばす瞬間、自然とその画面も視界に入る。そういう設計ができる。

HITULCDでは輝度700cd/m²以上のモデルも用意している。蛍光灯が煌々とついている量販店の中でも、画面が白く飛んでしまわないように。細部にこだわるのは、そういう現場を知っているからだ。


電車の中で、人の視線はどこに行くか

交通機関の中での広告やインフォメーション表示も、ストレッチバーディスプレイが活躍する場所のひとつだ。

電車の窓上のスペースを思い浮かべてほしい。あの横長い空間に、ぴったりはまる形がストレッチバーディスプレイだ。路線図を表示してもいいし、次の駅のアナウンスと連動してもいい。広告を流してもいい。

乗客は何もすることがないとき、自然と目の前にある画面を見る。そのとき表示されているのが、ちゃんと読める情報であれば、それはノイズではなくサービスになる。

バスの車内、空港のゲート周辺、駅の改札上部。細長い空間はどこにでもある。そしてそこに「情報を置く」手段が、これまでなかっただけだ。


厨房とホールの間に、一枚の画面を

飲食店でストレッチバーディスプレイを使う、というと少し意外に聞こえるかもしれない。でも実際には、すごく相性がいい。

カウンター越しに厨房とホールが見えるような店では、調理待ちのオーダーを細長い画面に表示することができる。テーブルナンバー、メニュー名、経過時間。スタッフが都度声をかけなくても、画面を見れば状況がわかる。

お客さん側には、カウンターや壁のラインに沿ってメニューボードとして設置することもできる。写真付きでメニューを表示すれば、手書きのボードを書き換える手間も省ける。季節メニューの変更も、データを差し替えるだけでいい。

お店の雰囲気を壊さずに情報を伝えたい、という要望はよく聞く。HITULCDのストレッチバーディスプレイはベゼルをスリムに設計できるので、画面そのものが内装に溶け込みやすい。


工場や倉庫では、「見える化」のツールになる

もう少し地味な話をすると、工場や物流倉庫での使われ方もある。

作業ラインの上に横長い画面を設置して、その日の生産目標、現在の進捗、アラートなどをリアルタイムで表示する。作業員が手を止めてモニターを確認しに行かなくても、顔を上げれば情報が入ってくる。

特に縦のスペースが限られている現場では、高さを取らないストレッチバーディスプレイが収まりやすい。壁際に設置してあっても圧迫感がない。そのわりに画面が横に広いから、複数の情報を同時に並べて表示できる。

産業用途では耐久性も問われる。HITULCDでは動作温度範囲を広く設定したモデルを製造しており、冷暖差が激しい倉庫環境でも安定して動作するよう設計している。


形が変われば、使い方が変わる

ストレッチバーディスプレイを扱っていて気づいたのは、「形が先にある」ということだ。

通常のディスプレイは、まず「何を見せたいか」があって、そこから画面サイズを決める。でもストレッチバーディスプレイは逆で、「この場所に置ける形」が先にあって、そこに何を表示するかを考える。

スペースの制約が、アイデアの出発点になる。これはなかなか面白い逆転だと思っている。

HITULCDでは、標準的なサイズラインナップのほかに、OEM・ODM対応でカスタムサイズの製造も受け付けている。「この棚の寸法に合わせたい」「この窓枠の内側にぴったり収めたい」という要望も、設計段階から一緒に考えることができる。


最後に

ストレッチバーディスプレイは、目立つためのディスプレイではない。空間に溶け込んで、必要なときに必要な情報を届けるためのディスプレイだ。

小売、交通、飲食、物流。場所が違っても、根底にある考え方は同じだ。人の動線の中に、自然に情報を置く。それだけのことが、意外と難しい。そしてそれを可能にする形のひとつが、この細長い画面だと私たちは思っている。

もし導入を検討されているようであれば、まずは仕様や設置環境についてご相談ください。現場の状況に合わせた提案ができると思います。


HITULCD は液晶ディスプレイの設計・製造を行うメーカーです。ストレッチバーディスプレイをはじめ、産業用・商業用途向けのカスタムディスプレイソリューションを提供しています。

お問い合わせ・製品仕様についてはウェブサイトまたは営業担当までお気軽にどうぞ。