★★★★☆(4.0点:個人的な感想)
2011年6月30日 講談社
【あらすじ】
法務官だった夏目信人は、
彼には、幼い娘が理不尽な事件に巻き込まれるという過去がある。
彼の携わった事件の短編集。
【感想】
全部で7編の短編集です。
最後の1編は書き下ろしです。
夏目刑事が捜査した事件の中で、
単純ではない事件のお話です。
意外な真相や悲しい事件が描かれています。
事件が起きているので、それは辛かったり、
悲しい真相だったりするのですが、
すべては、夏目刑事の人柄でしょうね、
後味がそれほど悪くない物語に仕上がっています。
書き下ろしでタイトルにもなっている「刑事のまなざし」では、
夏目の娘の事件の真相が描かれています。
物語とはいえ、人の悪意はむなしいです。
夏目刑事の、凛とした生き様は、心に響くものがありました。
読みやすい作品です。