薬丸岳『ガーディアン』感想とラスト4行を考えてみた | これ、いいな♪

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縁があってわたしが出会ったものたちを書いています。最近は、自分の忘備録にしています。

2017年2月21日講談社 書き下ろし

★★★☆☆:3点 個人的な感想

 

【あらすじ】

転任で新しい中学に赴任した秋葉。

かつては荒れていた学校が、今は落ち着いているという。

疑問を感じる長期欠席者の存在。

調べていくうちに、この学校には、

生徒による自警団があることがわかる。

 

【感想】

自警団であるガーディアンが、

いじめや問題を抑制しているといっても、

それは相手の弱みを握って脅しているだけなんだから、

正しいやり方ではないとは思います。

けれど、それで救われる子供もいるのは確かだろうし、

教師や親、大人では手が出せない部分があるもの事実でしょうね。

 

だから、この物語は、正解のないテーマに挑んで、

結局正解かどうかわからないけれど、教師の秋葉の立場での、

信念を持った解決に導いていったんだと思いました。

 

けれど、

ココから、思い切りネタバレです。

 

ラスト4行で、秋葉に裏切られたような気分になりました。

 

そのラスト4行を考えてみました。

 

秋葉に届いた「guardian」からの「依頼」のメール。

 

結局、秋葉はガーディアンを認めたんだと思います。

ガーディアンは消滅した、と書かれているから、

生徒たちはガーディアンを辞めたのでしょう。

その代わり、秋葉が、もしかしたら他のや教師も含め、

ガーディアンになったのでしょう。

・・・素直に読むと、そう読めます。

 

脅しで従わせるのではなく、犯罪まがいの解決ではなく、

大人なりのやり方をしていくつもりなのでしょうね。

 

でもねぇ、あのラストは色々飛ばしすぎていますね。

残念です。

 

薬丸岳氏の別の作品の刑事の夏目が登場していたので、

次は夏目シリーズでも読んでみます。

 

うさぎ   うさぎ   うさぎ           うさぎ   うさぎ   うさぎ