オススメ度★★★☆☆ (3.0点:個人的な好みとしては)
現代小説

帯の言葉は、
1話が50人だけのために書かれた
「ゆうびん小説」が、いまあなたのもとに。
当選者50人に贈られる短編5話に、
書き下ろし1話をまとめた本です。
星野一彦は、
<あのバス>に乗せられ、
恐ろしい場所に連れて行かれることになった。
そのため、交際中の女性5人に
別れ話をしに行くことに。
見張り役の巨大な女性に付き添われ、
彼の交際相手との別れ話。
ちょっと心に残る物語。
ネタバレですが、
ネタバレしてもいいと思うんで、
書いちゃいます。
星野は、金がないから、など、
よくわからない理由で
2週間後には
<あのバス>に乗せられ、
恐ろしい所に連れて行かれるようなのですが、
星野がどうなるのか、
<あのバス>の正体、
星野が<あのバス>で連れて行かれる理由、
それが、何も明らかにされていません。
設定ナシなのかな。。
でも、繰り返し繰り返し、
<あのバス>で連れて行かれる、
ってことが書いてあるので、
読んでいると気になってきます。
それに、コノ男。
どんなに悪気がない、イイ奴でも、
5股はダメでしょ。
もう、その設定が、受け入れがたい。
まぁ、それでも、
この5人の女性に意味があるのかも、
と思って、読んでいたのですが、
それも……なさそうだし。
ひとつひとつの話は、
それなりにおもしろいので、
…残念な気がします。
それらのことが
初めからわかっていて、
承知の上で読めば
おもしろい、って思えるかも。
そうそう。
相変わらず、伊坂氏の作品は、
キャラがおもしろいです。
星野も、
5股オトコじゃなきゃ、結構イイヤツだし、
巨大女の繭美や、
交際相手の女性たちも、
それぞれ、いい味出してます。
双葉社
2010.7.4発行