★★★☆☆ 3.5点(個人的な好みとして)
前半、青春小説。
後半、ミステリー。
1975年。16歳の高校生、ノンノたちは、『渋谷族』だった。
ロックが好きで、人とのつながりも薄い少年少女たち。
1996年。21年前、ある事件が起きていた。
その驚くような真相とは…
2つの章に分かれています。
前半は、主に高校生の少女達の物語。
ところが、後半、話が一変。ミステリーになります。
この本をご紹介するにあたって、
先入観なしで変化を楽しんでいただいた方がいいのかな、とも思いましたが、
なにしろ、前半は、私にとってたいくつでたいくつで…
好みじゃないんです。
自分の境遇や世の中にすねたりしている高校生の作り話なんて、
ちっとも楽しくない。
…ところが、本が真ん中を過ぎたあたりで、物語が急変します。
前半の21年後のお話になるのですが、
え?え?えぇ?
…前半出てきた名前が…とんでもないことになっている…
そうなったら、もう、読むのをやめられなくなり、
後半は一気に読みました。
前半の少女達の物語は、長い長い、エピローグだったんですね。。
そう思って、読んでください。
たくさんの伏線がしのばせてあります。
伏線もわかりやすいですし、
真相についても、
これでもか、これでもか、とくらい、色々仕掛けてくれていますので、
推理しながら読んでいくと楽しいです。

ちょっと、つつきたくなるようなビミョーな点もありますが、
それなりに、おもしろい本だったな、と思いました。
ファンの方、ごめんなさい。
初期の作品ですものね。。
彼女の本は、あと1冊くらいしか、読んだ事がないんです。
そんな私の感想でした。
97.2発行
角川書店