『そして粛清の扉を』  黒武洋 | これ、いいな♪

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縁があってわたしが出会ったものたちを書いています。最近は、自分の忘備録にしています。

★★☆☆☆ 2.5 (個人的な好みとして)


以前読んだものの再読です。

第1回ホラーサスペンス大賞受賞作です。


♪hitu の はなし
本

卒業式前日の高校で、担任の女性高校教師が、クラスを占拠する。

彼女は、ナイフや拳銃で武装し、生徒たちを次々に殺していく。

クラスの生徒たちは、それぞれ、極悪な犯罪を犯していながら

警察に捕まっていない少年少女たち。

その罪をあばきながら、彼らを処刑していく…


ウサギ

なんとも悪趣味な設定ですね。

初めて読んだときは、「バトルロワイアル」を読んだときと似たような、

胸が悪くなるような気持ちになりました。

ただ、単なる「殺人ゲーム」ではなく、理由があるということが救いです。

間違った正義感ですが。


…残念ながら、私は、苦手です。

殺人の描写が、キツすぎます。


年月を空けて、結末、つまり謎の部分を知った上で読みましたが、

自分の中では納得できないままでした。

もっと、違ったやり方が出来たのではないかと…思うんですよね。。


ただ、現実の世界にも、犯人に対して、

大きな怒りを抱くような事件はたくさんあります。

そんな犯罪を犯す人間は「世の中からいなくなってしまえばいい」と、

私自身、思っているところはあります。

それを、どこに向けるか…簡単に議論できる問題ではありませんね。


これは、ありえない空想の世界の、バイオレンスものとして、

読むべき本です。

自分の身を、全く別の次元においたままで読めば、

おもしろいのではと思います。

私は、読み方が下手ですが、うまく楽しめる方もいる作品だと思います。



                                01.発行

                                新潮社

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