最近、思考をフル回転しないと理解できない本が多かったので、気楽に読める本はないかと探していたところ、ぴぴっときた。

ただ単に、タイトルにヨギと入っていただけという。笑


しっかり伏線が書かれて、きっちり回収して終わるという標準的な推理的要素をもった小説です。

推理しながら読むということはしていなかったので、さくさく読めました。

息抜きにはちょうどよかった♪





 宇野千代さんと言えば、結婚式の引き出物カタログでよく見かける名前ということと、桜柄というイメージ。

少し前に千代さんがヨギーだった(天風会に入られていた)ことを知り、この本を手にとってみました。


いや、タイトルからして、積極至上主義ですが、中身もやっぱりそうでした。

読み始めは、息苦しくとういか暑苦しく(失礼)なるほどの前向きさ。

私の性格は、石橋を叩いて、叩いて、結局壊して渡れないというタイプなので、千代さんの積極さが羨ましいというか、頭が下がるというか。ついていけない。

私にこの積極性の10分の1でもあれば、人生違っていたのではないだろうかと思いながら読みました。笑


この積極性を後押しするものは何か?

そんなことを考えながら付箋を立てました。


P.26 

私たちは何事をするにも、私たちがそれに対して、一番最初に感じたことを思い出しましょう。

 人間というものは、一旦覚悟を決めたとなると、どんなことでも出来るのです。

引用終了


何かやろう!と思った次の瞬間には心配事に支配され、あーでもないこーでもないと考えているうちに、やりたかった気持ちや、やりたかった理由を遠くへ置いてきてしまう。やってみたいと思った次の瞬間、思考を挟む隙間なく素早く行動が大事。やり始めたら、やり抜く覚悟が大事。どんな小さなことでもそうだと思う。けど、むっ、むっ、難しい。



P.43

 幸福というものは、決して、現在の自分の環境が変わったとか、あるいは富の程度が変わったからということで感じるものではない。なぜかというと、幸福というものは客観断定にあらずして、主観の断定にあるからです。

引用終了


まさに。誰かと比べたり、誰かを幸せそうだと羨ましがったり、まったく意味のない話。要は今の自分が自分をどう感じるのか。



天風会で「訓練は先ず、極く初歩から」と教えられてからの下り。

P.145

 ……私はやろうと思えば軽業師と同じことでもやれる。どんなに出来そうにないことでも、この訓練の順序で、極く初歩のことから少しずつやって行けば、必ずやれるようになる。こんなことを言うと、或いは滑稽だと笑う人があるかも知れない。しかし、私は、この突拍子もないことを信じる。

引用終了


ヨガも然り。初歩から、こつこつ積み上げる。何もすっ飛ばすことは出来ない。今日はできるかな?とチャレンジして、できなければまたこつこつ。チャレンジし続けながら3年、4年、5年と積み上げてきたから今がある、私のヨガ。始めた頃の私では想像もつかないことが、今は出来るし、感じることが出来る。私も、この突拍子もないことを信じる。信じることが出来る程の経験がある。やっぱり何事もやってみる。やり続けてみると身体が変化すると同時に、心も変化する。


千代さんの「積極」押しは、結局、ご自身がそう生きてきて経験して、よかったと思えるからなのだなとしみじみ感じた本でした。

でも、読んでいて少し疲れました。笑



5月下旬、沖縄を旅してきました。
滞在先のホテルで受講できる、タイ式ヨガ(ルーシーダットン)に参加。
旅先で朝7時~という早起きに、少々怯みましたが……。笑


どこかへ出かけると、時間が許すならなるべくその土地でヨガをしたいと思っています。
その土地の空気をしっかり体に入れられることもさることながら、新しい先生との出会い、初めてのクラスの緊張感、新しい気づき、得られるものはたくさんあります。


さて、ルーシーダットン。
先生の説明をざっくり要約すると、ヨガ(アーサナ)が瞑想前の準備体操なら、ルーシーダットンは瞑想後、ずっと同じ姿勢をしていて硬くなった体をほぐすためにできたものらしい。

ヨガと比較すると、確かに、細く長い息でゆーっくり動く。

吐くときに「プシュー」という音を出す。

吐く息と吸う息のタイミングが逆。頭が混乱。笑 

あたふたしながら必死に先生をまねる。

ポーズ自体は似ているものもある。

終わった後は、全身、くまなく血が巡っているような感覚になります。




やっぱり、朝一番、体を動かすのはとっても気持ちよし!






ルーシーダットン