月は替わりましたが、引き続き同じテーマで考えてみます。

前回までは、主には人吉球磨地域内の住民の方の日常生活での利用に際するパークアンドライドの推進のことについて書きました。

しかし、最初の回の記事で、

観光バスアンドライド(観光バスを郊外駐車場に置き、そこから市内バスや鉄道に誘導する場合)

も挙げていたように、観光分野に於けるパークアンドライドも人吉球磨にとって大変重要です。

ただ現時点では、

  • 人吉市街区の交通混雑は左程酷くない
  • 各旅館や有名店舗では駐車スペースを確保済み

などから、余り話題になっているようには見えません。

 

旧市役所跡に無料駐車場がありますが、メインストリートである九日町界隈や鍛冶屋町通リ周辺に来てくれる観光客なら誰でも使える駐車場を整備する必要もある筈です。

市内周遊バス「じゅぐりっと号」も乗車率が低そうなので公共交通利用促進の機運が高まらないのかもしれません。

ただ、本ブログで提案している、くまがわ鉄道の一体運営(八代~球磨村~人吉~上球磨)による日常利用対応(by 各駅停車)が実現した場合には、ココで書いた地域巡回バスを観光用に手直ししたり自転車関連サービスを充実させて観光客の方にも使ってもらうこともパークアンドライドです。

しかし、もっと大事なのは、地域外~人吉球磨~地域外のパークアンドライドです。

というのも人吉球磨に来られる観光客の方が、自家用車やバスではなく肥薩線を利用してくれることを期待したいのと、地元住民が人吉球磨から出かける際の需要を取り込みたいからです。

観光面で運休前に名物だった各列車は、現時点で、

  • SL人吉(熊本~人吉): 2024年3月23日で運行終了
  • 特急「かわせみ やませみ」(熊本~人吉):土休日を中心に熊本駅 - 宮地駅間で1往復運転
  • 特急「いさぶろう」・「しんぺい」(熊本~人吉~吉松):使用車両のうち1両がはやとの風2両と共に「ふたつ星4047」に改造

となっています。

 



特急「かわせみ やませみ」は戻ってくるのかもしれませんが、特急「いさぶろう」・「しんぺい」は分かりませんし、私自身今でも未練たらたらのSL人吉も来年の春には諦めなくてはならないのでしょう。

となると軸になる新たな目玉が欲しいところです。

そこで、検討したいのが、新しい列車の投入による、

  • 高速化された新・肥薩線
  • 観光と地元住民利用の両睨み

と言ういわば「肥薩線2.0」作戦であり、

  • 人吉~新八代~熊本を1時間以下で結ぶ
  • 通勤通学需要を開拓
  • 高速バスと自家用車の代替え促進
  • 新幹線利用客の利便性向上
  • 航空機利用客へ代替え案を提案
  • 阿蘇くまもと空港の利用促進

などにより、「のんびりした列車の旅」から「快適な列車の旅」への転換を目指すこととしますが、詳しくは、次週更新時に書いてみます。