食欲の秋なので、今週も飲食ネタで行きます。

人吉球磨では、今年は柿が大豊作です。

道路沿いの柿の木に、いつもお世話になっているphoto-acさんのイメージ画像を借りて説明すると、



な風に沢山の実がなっているのに、採っているところを何故か見かけません。

人吉球磨に住んでいる人にとっては普通の風景なので、誰も気にしていないし、殆どが熟して落ちてしまうか、カラスに食べられても構わないのでしょう。

当地に移ってくるまでは、果物はスーパーで買うものと思い込んでいる身としては、勿体ないとしか思えません。

でも逆に、誰も見向きもしていないのなら、その野生の柿を観光資源にできないか、というのが今回のテーマです。

やや無理筋であることを承知の上で、行けるところまで行きます。

まずは、柿園のビジネスがどうなっているかです。

Googleで検索すると、それなりに出てくるのですが、超大雑把にまとめると、

  • 入園料無し/有りの両方がある
  • 採った分だけ1個100円程度で観光客が買い取る

となります。

同じ熊本県内の観光農園吉次園さんなどは本格的ですが、こことは違った路線を狙う為に、

  • 人吉球磨で道路沿いの柿の木をリストアップの上で権利の保有者を確認して柿狩りツアーでの利用の許可を得る。(先ずは100本程度から)
  • 個々の柿の木はwebカメラでモニターして、生育状況、実の概数(残数)を常時把握(ある程度自動化)する。
  • 情報管理は一か所で行ってWebSite上で観光客に案内する。(支払いはコンビニ経由)
  • 現地へは観光客が自分の車で行くこととするが、もぎ取り用の道具や10kgの箱は現地に置いておく。
  • 家族をターゲットとして、10kg(40~60個入り)で3000円/一家族とする。
  • オプションで柿ジャム、コンポート作りも開催する。(公民館の調理室を利用)

とします。

現段階ではラフな案であり、まだまだ抜けが沢山あります。

また、運営主体やシステムの開発は誰の担当なのか、公民館を営利目的で使えるのかという課題もありますが、それらは一旦横において、冬場の柚、春先のタケノコ、個別で公開しているバラ園、コスモス畑、紫陽花苑等でもこの案内~集客の仕組みを利用することを考えます。

柿と同様に、採った柚で柚子胡椒を作る、或いは人吉市内で柚風呂に入る、タケノコ三昧の料理を作るといったオプションツアーも欠かせません。

では、何故こんなに小さなことを積み重ねなくてはならないか、ですが、アクティビティの絶対数が足りないのです。

青井阿蘇神社、人吉城址、ラフティング、球磨川下りなどを組み合わせても、精々1泊2日でしょう。

参考のため 同じ県内の熊本電鉄さんの「くまもと再発見の旅」再開! <人吉災害復旧記念企画>」を見てみると、日帰りコースの場合、

  • 人吉を代表する老舗旅館「人吉温泉 清流山水花 あゆの里」で
    ~和モダンで上質な佇まい、全10品の豪華会席
    ~芯まで疲れがほぐれる名湯を満喫
  • 人吉海軍航空基地跡!人気の「ひみつ基地ミュージアム」もお楽しみ!
  • 青井阿蘇神社参拝&人吉温泉物産館でお買い物も♪

となっています。

良く言うと幕の内弁当的に一通り揃っていますが、テーマ性がありません。更には、これで人吉球磨にもう一度来たいと思うでしょうか?

先週も引用した、

 

 

は、外国人の観光客誘致について書かれた本ですが、

 

観光大国になるにはリピーターが必要不可欠なので、日本に何度も訪れる動機づけをしなくてはならないのです。

 

に於いて、「日本」のところを「人吉球磨」に置き換えてみて下さい。

リピーターを増やすには、現在のようなツアー受け入れでは不十分で、もっとコンテンツ、アクティビティーを整備して、熊本電鉄さんや旅行代理店さんがアレコレ選ぶのに困るくらいにしないといけないのです。

このあたりの背景については、次週以降に改めてまとめます。