少し前のことですが、GW期間中、自転車で韓国縦断した以外に、読みたくて溜めていた本を読み、台湾映画や台湾ドラマなどを見ていました。
日頃ほとんどテレビを見ないので、連続ドラマにはあまり縁がないのですが、なぜかどっぷり台湾ドラマにはまってしまうときがあります。
数年前は、『ブラック&ホワイト(原題:痞子英雄)』と『結婚って、幸せですか(原題:犀利人妻』」に夢中になり、毎日寝不足が続きました。今回、久しぶりにはまって一気に見た台湾ドラマは『恋の始まり夢の終わり(原題:荼蘼)』。
2016年の台湾ドラマで、主役は流星花園などに出演していたレイニー・ヤン(楊丞琳)です。
私がレイニー・ヤンを知ったのは、女優としてよりも、歌手としての方が先かもしれません。
透明感のある歌声が心地よく、出演していた映画・TATTOO -刺青-(原題:刺青)や紅衣小女孩2で歌声からは想像がつかない、迫力ある演技に驚き、すっかりファンになってしまいました。
主人公・鄭如薇(レイニー・ヤン)はインスタント麺の会社に勤めるOL。
設計事務所で働く湯有彥(ヤン・ユーリー)が彼で、何事においても、全て完璧なプランを立てて行動する性格の持ち主。
3年の恋愛時期を経て、そろそろ結婚を意識し始めた二人に、運気が回ってきます。
鄭如薇に上海栄転の話が舞い込み、彼も上海にある有名設計事務所で自分を試せるチャンスが訪れるのです。
ところが、彼の父親が事故に遭い、二人の運命の歯車は狂い始めます……。
ここからがこのドラマの醍醐味。
鄭如薇が彼の性格に倣い、自問自答形式で、AとB2つの人生プランを立てます。
プランAは、上海に行き、遠距離恋愛を続けた人生。プランBは、上海行きを諦め、仕事も辞め、彼と結婚する人生。
ドラマは、鄭如薇がプランAとBを行き来しながら、進み、最終話に進むに連れ、どちらが幸せな結末なのか、徐々に解き明かされて行く展開になっています。
最初はどっちのプランの話なのか、ちょっと混乱してしまう部分もあったけれども、舞台でよく見られる手法で、主人公が自由に時空を超え、物語を紡いでいるのだと判れば大丈夫。
ドラマの原題は『荼靡』。荼靡(どび)は植物の名前で、日本では白い花を咲かせるボタンイバラを指します。春の最後に咲く花とされていることから、ひとつの物事が終わりを告げ、次の新しいことが始まることを示す言葉として、中国語圏ではいろいろな場面に使われているそうです。
中国を代表する小説・紅楼夢にも、”開到荼縻花事了,絲絲夭棘出莓墻”(荼縻の花が咲き終われば、バラが壁を覆い尽くす番になる)と記述される場面があり、季節が変わる様を表すのに使われています。
恋愛、仕事、夢、結婚、家族、子供、介護、友情……。
人生は常に選択の連続だと思います。
「もし、あのときこうしていたら」
「もし、あのときこうしていなかった」
こんなふうに、私も様々な場面で想像しながら、自身の選択を後悔したり、肯定したりしています。
ドラマと違って、実際の人生は巻き戻しはできません。
だからこそ、自分で選び、自分で決めた瞬間が、何かの終わりであり、次の展開の始まりなのでしょう。その結果の”今”を、幸せだと思えるよう、努力していくことが必要だと、このドラマを見て、考えさせられました。
韓国ドラマと違い、大げさな展開はありません。
その分、等身大の内容として、自分に当てはめて見入ることができたのかもしれません。
興味を持たれた方、良かったらご覧ください。
*6/3(日)早朝4時よりBS11にて放送開始!
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*公式HP 「恋の始まり夢の終わり」