先日、台湾の高雄にある「高雄日本人会」での講演がありました。

高雄日本人会は高雄だけでなく、台南、嘉義、屏東、台東の各県・市にいらっしゃる日本人の方々によって組織されている会で、高雄に事務所があります。主たるメンバーは企業の駐在員として台湾に赴任した方々のためか、会場には背広を来た男性陣が多く、私にはとても新鮮に映りました。

というのも、私が講演する場の多くは、女性が優勢。男性がいらっしゃっても、ジーンズやスラックスのようなラフな格好をしているので、雰囲気が全く違います。

 

講演タイトルは『私の台湾〜アイデンティティと南部の魅力』。

「皆さん退屈しないだろうか……」パソコンを取り出し、お仕事をしている様子の方を横目に、少し心配になりました。

講演の前半は、今の日本における台湾ブームから始め、台湾人である私の父が生まれた「顔家」と日本の繋がりや、石川県の中能登街にルーツを持つ私の母、それから私の家族のことなどを話しました。顔家はかつて九份で金や石炭を採掘していた一族です。今ではすっかり観光地として有名になった九份ですが、このような歴史を知らない方もいらっしゃったので、興味を持ってくださったようです。

後半は南部の魅力を紹介させて頂きました。高雄に住んでらっしゃる方が多いと思ったので、高雄から行きやすく、かつ台湾の良さがたっぷり詰まっている台南と台東が中心です。

講演時間は一時間弱。その後の懇親会会場はホテルの高層階にあり、高雄港の素晴らしい夜景が一望でき、ムード満点。

食事の席ではスーツ姿の男性陣とも打ち解け、講演が「楽しかった」とおっしゃって下さった方が現れ、ホッと一息つくことができました。

 

今回主催の高雄日本人会は、毎月第3木曜日に、このような木曜会と称した”講演会 兼 懇親食事会”を開催しています。縁あって、1月の講演会にお声がけして頂いたので、講演の前日に、日本から高雄に向かいました。羽田から約10℃高い台北に到着。次に台北から南下してさらに約10℃高い高雄に到着し、気温上昇に比例して、気持ちも体も軽くなっていくことを実感。 

さすが台湾第二の都市・高雄というだけあって、高層ビルが林立し、地下鉄やバスも整備されていました。日本企業は約170社も進出し、現在の在留邦人数は約1800人。日本人学校もあるので、お子さんがいての駐在も安心だそうです。

同じテーブルには台湾在住歴がまだ半年くらいの方から、10年以上の方までいろいろいらっしゃいましたが、皆さん口を揃えて

「台湾はいい。高雄は住みやすい」

と言っていました。

 

それにしても実に多種多様な日本企業が台湾に進出しているのですね。改めて、日本と台湾の繋がりの深さを実感すると同時に、今回の講演がきっかけで、たくさんの高雄在住の日本人と出会えたので、これからは高雄についてもっと詳しく知りたいと思いました。

 

主催の皆さま、ご来場いただいた皆さま、本当にありがとうございました。

 

さあ、暖かい台湾から雪降る極寒の石川県に向かいます!