いま台湾で一番話題になっているドキュメンタリー映画
「看見台湾」~Beyond Beauty - TAIWAN FROM ABOVE
を見てきました。

プロデューサーはホウ・シャオシェン(侯孝賢)、ナレーションは作家で脚本家のウー・ニエンジェン(呉念真)、音楽はシンガポールの作曲家、リッキー・ホー(何国杰)が担当するという実に豪華な製作陣。

3千メートル級の山が100座以上もある台湾。オープニングからその美しさと険しさを一望することができ、改めて台湾は緑豊かな国だと実感できます。その一方で、国土の1/3しか耕作地がない台湾において、近年の乱開発により自然破壊が著しく、深刻な環境汚染問題に繋がっていることもこの映画から見ることができます。
ご来光を観ることでで有名な阿里山の祝山駅。大勢の人々で賑わう駅の反対側は、開発により崩落した山肌が荒々しく広がっていることをこの映画を見て初めて知りました。
原住民の住居がいかに厳しい山間部にあることや河川への工場汚染水の広がりなども映し出しています。
人々が生活の利便性のために山を切り開き、通した道路や高層建築がいかに自然と調和していないことなども感じることができます。

台湾を空から俯瞰することにより、裏に隠された深刻な環境問題が真のテーマとなっている作品だと感じました。
公開されたから3週間が経つのに、映画館は満席。終了後は客席から拍手が沸き上がりました!

監督の斉柏林は長年空撮されてきたカメラマンであり、今作が初監督作品。技術を生かし、総制作費約9000万台湾ドル、撮影期間3年をかけ、台湾全土をくまなく撮影した作品だけあって、まるでナショナルジオグラフィックを見ているような綺麗な映像です。

雄大で荘厳な映像に合った音楽も素晴らしかったので、サウンドトラックが欲しくなりました!
特に最後に台湾最高峰の玉山山頂にて原住民の歌が感動的なので、以下のYoutubeにてご覧になって下さい。



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お知らせ
「知られざる台湾の世界遺産候補地の魅力展」

「知られざる台湾の世界遺産候補地の魅力展」
11/29に参加します。是非いらして下さい!

●11:30~12:00 オープニングセレモニー
●17:00~17:45 一青 妙さんに聞く「私の台湾アイデンティティ」