$一青妙オフィシャルブログ「妙的日記」Powered by Ameba



あの頃、君を追いかけた(那些年,我們一起追的女孩)の九把刀(ギデンズ・コー)監督が日本での公開を控えて来日されていました。

忙しいスケジュールのなか、監督の貴重なお話を伺うことが出来たので、ご紹介したいと思います。
実は九把刀監督とお会いするのは二度目。
一度目は日経ラジオの取材で台湾でのインタビュー。そのときは台湾で一番有名な若手作家さんという形でご紹介させて頂きました。
九把刀さんは1978年生まれの35歳。2000年よりネット小説を書き始め、今までに約60冊以上もの本を書き続けて来た作家さんなのです。

「書くことが何よりも好き」
と語り、時間さえあればパソコンに向き合い、カタカタと執筆活動を続けているとか。

そして2011年、自身の原作を元に初めて映画監督として作り上げた作品が「あの頃、君を追いかけた」なのです。
この映画の原題にある「那些年(ナーシエニェン)」(あのころ)が流行語になって日常会話で良く耳にするようになったほど、台湾で大ヒットしました。
その後公開された香港では中国語映画の興行一位、マレーシア、シンガポールでも一位、そして中国でも台湾映画として一位という快挙を成し遂げてきた作品なのです。

さてさて、映画の内容は高校生であった17歳のころの九把刀さん自身が経験したスクールライフを描いたもの。
主人公の名前は九把刀さんの本名:柯景騰(コー・チントン)。
当時の仲良し5人組で同じクラスのマドンナであった沈佳宜(シェン・チアイー)を追いかける話。
台湾人の若者も日本人と同じで、「好き」という思いはなかなか打ち明けられない。

好きなのに悪態をついてしまう。
素直になれない。
素っ気ない態度をとってしまう。

思い当たりませんか?!遠い昔に確かに感じたことのある甘酸っぱい恋心。
思春期特有の男女の気持ちを笑いとともに実に巧みに描き出しています。

映画の中で柯景騰は家に帰ると裸族であったことや、ひたすらオナニーにふけていたシーンなどがあるので、全部本当なのですか?と聞くと、笑いながら本当だよ、と答えてくれました。

原作の物語は100%監督自身の体験したこと。映画化にあたり、1%は映像化を意識して少し変えた部分もあるけれども、ほぼ実話だそうです。

$一青妙オフィシャルブログ「妙的日記」Powered by Ameba


欧米人のようにストレートに「I Love you」を言い出せず、何年も思いを大切に持ち続けるのはアジア人共通の感情だから、観客の皆さんが感情移入できたのでは、と語ってくれました。
あ、もちろんオナニーもねと付け加えてくれましたけど(笑)
因に、オナニーのこと、中国語では「打手槍」と言います。。。。。
何度も映画の中の会話にでてきますよ!
それからマドンナ役の沈佳宜を演じたミシェル・チェン(陳妍希)は当時無名の女優さん。監督は彼女を一目見て、絶対に彼女を使うと決めたそう。
いまでは台湾でトップクラスの人気の女優さんとなったので、監督も大喜びでしょう。

$一青妙オフィシャルブログ「妙的日記」Powered by Ameba

そして2013年11月8日より、写真の真ん中の原作《媽,親一下》が台湾のテレビドラマで放送される予定です。


$一青妙オフィシャルブログ「妙的日記」Powered by Ameba



監督は大の日本漫画好き。
自宅の本棚の全てが日本漫画で埋まっているそうです。
最近ではトイレにも漫画があふれていて、寸暇を惜しんで片手で漫画、片手で用を足しているということまで告白して下さったのには笑ってしまいました。
今回の訪日では到着日に秋葉原へ直行し、フィギュアを買い、ガンダムカフェを楽しんだとのこと。

「僕は日本のカルチャーで育ったようなものだよ」と語って下さった監督。

次回作の映画も撮影が始まり、タイトルは「功夫」。
映画界でまだまだ九把刀旋風がふきあれそうです!

ストレートな青春映画。
どなたでも楽しめ、そしてほろっとくる作品です。

「あの頃、君を追いかけた」(那些年,我們一起追的女孩)
9月14日より、新宿武蔵野館他全国順次ロードショー
是非ご覧になって下さい!