<高校野球北北海道大会:帯広三条4-3白樺学園>◇29日◇十勝地区Bブロック代表決定戦◇帯広の森
3地区8校が南・北北海道大会進出を決めた。十勝地区では森川父子がそろって北大会切符をつかんだ。第1試合で帯広柏葉監督の父孝広さん(54)が6-4で帯広農を退けると、続く第2試合で帯広三条の次男快刀(かいと、2年)が、白樺学園にサヨナラ勝ち。今年3月二塁手から転向した急造投手は、9安打を浴びながらも3失点で踏ん張り、2年連続31度目の地区代表権獲得に貢献した。
閉会式が終わり、球場から出てくる次男の姿を孝広監督は探した。「快刀」と大きな声で呼ぶと「よく投げたな」とこの日のピッチングをたたえた。快刀は「うれしいです」と、2人そろって記念写真に収まると周りにいた帯広柏葉、帯広三条の父母たちから「いいねえ」と声をかけられ、そして祝福の拍手が自然にわき起こった。
父のチーム、帯広柏葉は第1試合で力を発揮し帯広農に6-4で勝利、3年ぶり19度目の地区代表権を獲得した。同じ三塁側ベンチの選手通路で父は息子に「頑張れよ」と声をかけた。
帯広三条の先発、快刀は白樺学園の強力打線に1、3、5回に1得点ずつを許し、7回を終わって2-3と1点のビハインドを負っていた。今年3月に二塁手から投手にコンバートされた急造投手は、直球とスライダーの2種類の球を思い切って投げ込んだ。
6、7、8回を無得点に抑えて反撃の流れを作ると、攻撃陣も快刀の踏ん張りに応えた。8回裏にはスクイズで同点。9回裏には1死二塁、森井亮哉左翼手(3年)が中前にサヨナラ打を放った。山本浩介監督(43)は「森川は打たれても逃げないで投げた。彼のおかげ」とたたえた。
孝広監督は帯広三条の部長時代、長男錬磨さんと一緒に北北海道大会に出場した。今回は別々のチームで代表権を勝ち取った。うれしい悩みも出てきた。十勝地区は3代表。2校が同じブロックに入る可能性がある。快刀は「(帯広柏葉と)当たっても自分の投球をするだけですよ」ときっぱり。父の孝広監督は笑いながら「母親が困るでしょう、でもやはり息子のほうを応援するかなあ」。幸せな親子には十勝晴れの青空が似合った。
[2013年6月30日11時15分 紙面から]