◆第95回高校野球選手権北北海道大会 ▽準決勝 帯広大谷4―3旭川龍谷(18日・旭川スタルヒン) 北北海道大会は準決勝が行われ、旭川南が6―5で帯広三条にサヨナラ勝ち。9回2死無走者からの大逆転劇で、甲子園に出場した1964年以来49年ぶり2度目の決勝進出。旭川龍谷を4―3で下した帯広大谷と、日本最速の夏の甲子園代表をかけ、19日午後1時から旭川スタルヒンで対戦する。

 帯広大谷が、大会屈指の好投手、旭川龍谷・大橋寛章から7安打で4点を奪い決勝へ駒を進めた。6月の練習試合で1点しか奪えなかった左腕を撃破した網野元監督(41)は「選手が1球に集中して、よく頑張ってくれた」と頬を緩めた。

 まずは1回。28イニング連続無失点中だった大橋に3安打を集中し、2点を先制した。直後に逆転されたが、2―3で迎えた6回1死満塁。15日の滝川西戦で、本塁打を含む4安打4打点と活躍した角雄平三塁手が、2点左前適時打を放ち逆転に成功。「全員がつないでくれたので、絶対にかえしたかった」と白い歯を見せた。

 17日の休養日には、打撃練習で左投手の球を普段より多めに打っただけだったが、角は「(大橋は)右打者への内角直球がいいボール。その球をポイントを前にして仕留めよう、とみんなで確認しあっていた」と振り返った。チームの連続2ケタ安打はこの日途切れたが、杉浦大斗主将は「今日も2ケタ打ってやる、という意識で挑みました」と強気の姿勢が逆転につながった。

 北大会決勝は、杉浦の兄・稔大投手(国学院大4年)を擁し、準Vだった4年前以来。当時、スタンドで観戦していた杉浦は「兄の思いも背負って勝ちたい」と力を込めた。角も「絶対に優勝して甲子園へ行きたいです」。帯広大谷が、初の聖地行きの切符をつかみ取る。

(2013年7月19日0時00分 スポーツ報知)

 ◆第95回高校野球選手権南北海道大会 ▽準々決勝 函館大柏稜5x―4東海大四=延長10回=(18日・札幌円山) 準々決勝2試合が行われた南北海道大会では函館大柏稜が東海大四に逆転勝ちし、初の4強入り。春のセンバツ出場校・北照も北海道栄を破り2季連続出場へ前進した。

 強気に、謙虚に、函館大柏稜が2つの顔で、初4強切符を勝ち取った。

 2試合連続で突入した延長10回。1死満塁。成田大希一塁手は、怒りがこみ上げるのを感じていた。1死三塁から2者が敬遠されて迎えた好機。「三塁コーチャーが『なめられてるぞ』と言っているのを聞いて。なめんなという気持ちが湧いてきた」。頭は熱かったが、初心は忘れなかった。「ミートだけを心がけた」と、バットは謙虚に一握り分短く持ち、コンパクトに振った飛球は右前にポトリ。春の全道1回戦に続くサヨナラ打に「春のように自分で決める気持ちだった」と強気を強調した。

 8回まで1―4の劣勢を覆しての勝利に、瀬渕一清主将は「多少焦りはあったが、強気に攻められた」と口にした。その心を養えた試合が4月にあった。昨夏の代表校、札幌第一との練習試合。8回表まで0―1もその裏追い付き、9回サヨナラ勝ち。その後も実戦を想定した打撃練習を繰り返してきた瀬渕主将は「強いチームと当たると全員スイッチが入る。第1戦と同じ勝負強さを発揮できた」と胸を張った。大柳昭彦監督(50)が「今までなら負けゲーム」と漏らした試合で、経験が生きた。

 「このチームはしぶといね」。大柳監督も感嘆するほどの激戦をものにしての初4強。ただ、ゴールはここじゃない。「弱いチームだけど、ここまで来たからには、ただで終わるような試合はしない」と指揮官。準決勝でも泥臭さと気持ちを前面に押し出し、試合終了まで食らいついていく。

(2013年7月19日0時00分 スポーツ報知)

 ◆第95回高校野球選手権南北海道大会 ▽準々決勝 北照3―1北海道栄(18日・札幌円山) 準々決勝2試合が行われた南北海道大会では函館大柏稜が東海大四に逆転勝ちし、初の4強入り。春のセンバツ出場校・北照も北海道栄を破り2季連続出場へ前進した。

 笑顔を絶やさず、北照のエース大串和弥投手が、9回を乗り切った。6回以降、得点圏に走者を置く場面が続いたが、失点は7回の1点のみ。11安打を浴びながら「最少失点に抑えられて良かった」と安どした。

 負ければ最後となる夏のマウンドも、楽しみ抜いた。試合前、河上敬也監督(54)から「笑って楽しんでやろう」と言葉を受けた。16日の初戦でも笑顔を意識した大串だが「作り笑いだった」。しかし指揮官の言葉に迷いは消えた。ピンチの場面にも「こんな経験は今しかできないと思ったらワクワクした」。相手の応援リズムも口ずさんで味方にし、試合も勝利の笑みで終えた。

 “秘密兵器”も飛び出した。7回、2点差とされ、さらに2死満塁のピンチ。大串が「メンタルリーダー」と呼ぶ高山大輔外野手が伝令に駆けつけた。集まった選手はマウンドで1回転すると、笑い合い、後続を仕留めた。大串は「プラス志向にする、とっておきの技。効果は抜群でした」とほほ笑んだ。最後まで明るさを貫いた北照に、勝利の女神もほほ笑んだ。

(2013年7月19日0時00分 スポーツ報知)

 ◆第95回高校野球選手権石川大会 ▽2回戦 鵬学園2─10石川工(18日・弁慶) 2回戦8試合が行われた。石川工は先発の百万大貴(3年)が味方の4失策に耐え、147球の2失点完投。打線も17安打10得点で援護し、今春の2回戦で敗れた鵬学園に雪辱した。部員登録8人の能登は、シード校の小松大谷を相手に延長戦に持ち込む大健闘。エース右腕・久山脩悟(3年)が投打で活躍したが、11回に力尽きた。3回戦は20日から始まる。

 “100万馬力”で147球を平然と投げきった。石川工のエース・百万は4失策の拙守に足を引っ張られながら、2失点完投。1安打完封した15日の小松工戦に続き、最後までマウンドを守り抜いたタフネス右腕は、「体力は大丈夫でした。勝ててうれしいです」と表情を緩ませた。

 雪辱をかけていた。鵬学園とは今春の県大会でも同じ2回戦で対戦。百万は初回に4点の援護をもらったが、6失策も絡み、7回途中16安打10失点KO。6―12の逆転負けを喫した。「力のなさを痛感し、ショックでした」。一皮むけるため、以降の練習では短距離ダッシュなどのランニングメニューと遠投を多く取り入れた。この日は味方の失策が重なり、10安打を浴びながら、キレが増した自分の球を信じ、ピンチを耐え抜いた。

 百万の力の源は徹底した栄養管理だ。飲食店を経営する両親の協力もあり、登板前日の晩は必ず炊き込みご飯が用意される。「タンパク質を多めに取るように意識してます」。試合当日は開始30分前を目安に、バナナとウイダーインゼリーを摂取。また、試合中はイニングごとに登板直前に砂糖と塩をなめるなど、熱中症対策も万全だ。

 石川工の3回戦進出は4年ぶり。「親をはじめ、応援してくれる人のためにも、もっと勝ちたい」と意気込んだ。「百万」の姓は、「自分の家族以外では1人しか会ったことがない」と言う珍しさで、「会えば1回で名前を覚えてもらえるので、得ですよ」とニンマリ。インパクト十分の名前に劣らぬ快投を見せ続ける。

(2013年7月19日0時00分 スポーツ報知)

 ◆第95回高校野球選手権石川大会 ▽2回戦 鵬学園2─10石川工(18日・弁慶) 2回戦8試合が行われた。石川工は先発の百万大貴(3年)が味方の4失策に耐え、147球の2失点完投。打線も17安打10得点で援護し、今春の2回戦で敗れた鵬学園に雪辱した。部員登録8人の能登は、シード校の小松大谷を相手に延長戦に持ち込む大健闘。エース右腕・久山脩悟(3年)が投打で活躍したが、11回に力尽きた。3回戦は20日から始まる。

 浅井純哉監督(56)の鵬学園1年目の挑戦が終わった。先発の平野豪(3年)が5回6失点と崩れ、打線は11残塁。大敗後は「私を受け入れてくれたこと、この8人の3年生に出会えたことを感謝したい」と涙で声を震わせた。

 釜田佳直(現楽天)らを擁して甲子園16強に進出した一昨年夏限りで金沢監督を退任したが、情熱を捨てきれず、昨年9月に鵬学園に赴任。ベルトの締め方から教え、チームを作ってきた。「甲子園ははるか先。でも、この1年で確実に近づいたはず」。涙をぬぐい、眼光は鋭さを増した。

(2013年7月19日0時00分 スポーツ報知)