「オバマの白人の母」とハワイ大学  | 人差し指のブログ

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「 人間の浅知恵 」

徳岡孝夫 (とくおか たかお 1930~)

株式会社新潮社 2013年8月発行・より

 

 

 

 

 ロックフェラーもカーネギーもアメリカン・ドリームを達成した。

 

 

だが富の帝国を築いたことなど、オバマの成功(あと一歩の成功)に比べれば物の数ではない。

 

 

ただしオバマは、アメリカの黒人の真の代表者なのだろうか。

 

 

 いまアメリカの新聞は、オバマのことをブラックまたはアフリカン・アメリカンと書いている。

 

 

しかし大統領選挙を戦っている彼は、実はアメリカ的でないアメリカンである。

 

 

オバマがハワイに生まれたのは1961年8月だそうで、父はハワイ大学に留学中のケニア人。

東アフリカの男である。

 

 

母は米カンザス出身の白人で、やはりハワイ大学に学んでいたという。

 

 

私が同じ大学で5週間、本土の大学へ行く前のオリエンテーションを受けたのは1960年夏だから、オバマの母親が妊娠した時期とほぼ重なる。

 

 

 少し単純化して言えば、当時のハワイ大学は本土のマトモな家の白人娘が留学に来る大学ではなかった

 

 

ホノルルに住む白人(多くは宣教師の子孫)家庭の子は、米本土の大学に留学した。

 

 

 オバマの母は出産後まもなく離婚し、インドネシア人と再婚した。

だからオバマはインドネシアで初等教育を受けた。

 

 

 

 少し乱暴な比喩だが江戸の娘が熱海に行って子を産み、修善寺にでも住み替えしたのに譬えたくなる。

 

 

ハワイは白人が遊びに行くところだった。

 

私の知るホノルルには、まだ元遊郭だった建物が残っていた。

 

 

コロンビア大学やハーバード大学を出たオバマは、巧みな弁舌を駆使して、母親が中西部のマジメな家庭の娘だったと言う。

 

だが説明が巧ければ巧いほど、私は疑いたくなる。

                                 (2008・10)

 

 

                                

 

 

 

2017年3月27日に 「オバマが通った過激な教会」 と題してテキサス親父とケント・ギルバートの対談を紹介しました。コチラです。↓

https://ameblo.jp/hitosasiyubidesu/entry-12259212147.html

 

 

 

 

                           2月2日 奈良公園にて撮影