東京ディズニーランドを作る時に・・・  | 人差し指のブログ

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本を読んで面白かったところを紹介します

「 本からの発想 日下公人の読書連想法 」

日下公人 (くさか きみんど 1930~)

株式会社文藝春秋 1994年12月発行・より

 

 

 

 

 ダグラス・リップ著 賀川洋訳 『 TDL 大成功の真相 』(NTT出版) を読んだ。

 

 

 著者はアメリカからやってきたディズニー側のスタッフで、事業のリスクはすべて日本負担という基本契約を厳格に適用しながら”ディズニーの世界”を東京につくる仕事をした。

 

 

”目標”を通訳はターゲットと訳したが、”ターゲット”はアメリカ人にとっては撃つものだが、日本人にとって”目標”は撃てるかどうか試してみるものに過ぎないということを知るまでの間、われわれは京成電鉄のカワサキ氏はペテン師ではないかと思ったと書いてある。

 

 

株式会社オリエンタルランド OLC)は、千葉県浦安市に本社を置く持株会社アメリカ合衆国ウォルト・ディズニー・カンパニーとのライセンス契約により、東京ディズニーランド(TDL)、東京ディズニーシー(TDS)を中心とする東京ディズニーリゾート(TDR)を運営する各企業を統括している。

設立当時から、京成電鉄三井不動産が2大株主であり、両社が多くの役員などを出向させていた。            ~wikipedia

 

 

 日米経済摩擦とソックリ同じである。

 

 

 だが、日本側は千辛万苦してその目標を達成し、その間アメリカ人は単に東京での特権生活にアグラをかいていた。

 

 

 それを思い知ったのはフランスのディズニーランドの失敗で、フランスには京成電鉄や三井不動産のように本気で働く人がいなかったからだ、と書いてある。

 

 

 それからもう一つ面白いと思ったことがある。

 

 

それはディズニー側が高飛車で頑固だったのは、ちょうどウォルト・ディズニーが死んだ直後で経営者達は茫然自失しており、責任を負う人がいなかったから旧慣墨守になったのだという説明である。

 

 

 アメリカ人は何事につけても押しつけがひどいという例に東京ディズニーランドはぴったりだと思っていたが、そういう内部事情もあったのかと教えてもらった。

 

 

 

 

                               2月25日の興福寺