朝日新聞は株主総会を理解できない | 人差し指のブログ

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「 日・米・独       10年後に生き残っている国はどこだ 」

高山正之(たかやま・まさゆき)/川口マーン惠美(かわぐち・まーん・えみ)

KKベストセラーズ  2016年10月発行・より

 

 

 

川口   もっとおかしかったのは、今年6月27日の朝日新聞です。

 

 

      その翌日28日に原発を持つ各社が株式総会を開く予定だった

      ので、それについての記事です。

 

 

      「原発を持つ電力大手9社が明日一斉に株式総会を開く。株主

      から、70件を越す議案が出され、大部分が脱原発を促す内容だ

      が、9社の経営陣はことごとく否決に持ち込む構えだ」 

      と書いています。

 

 

      でも、経営陣が株主総会の議案を否決に持ち込むことはできな

      いはずです。

 

 

高山   株主が決めますからね。

 

 

川口   株主総会で議案が可決、或いは否決されるのは、会社の持ち主

      である株主の意思表示で、経営陣としては、株主の意向を聞くた

      めに株主総会をやるわけです。

 

 

       朝日新聞はわざとそのルールを知らないフリをしているのかも

      しれませんが、あたかも株主みんがが脱原発をしたいのに、経

      営陣がそれを壊すかもしれないというような書き方をしています。

 

 

      記事のいちばん最後も、「株主のほうに耳を傾け、原発に頼らな

      い未来を切り開く道筋を共に探る。そういう姿勢を電力会社の経

      営陣に望みたい」 とまるで あさってのことを言っています。

 

 

高山   言われてみれば確かにそうですね。

 

 

川口   高山さんが関心を持ってご覧になっていらっしゃらなかったとす

      れば、ほかの人たちも、皆そうでしょう。

 

 

      でも、考えてもみてください。この株主総会では、脱原発の意見

      はわずかで、結局、否定されたのです。なぜです?

 

 

高山    いちばん採算がとれて、将来性もありますからね。

 

 

 

 

朝霞(埼玉)の文化会館みたいな所の菊の展示会です。11月3日撮影