中国には無いモノ | 人差し指のブログ

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パソコンが苦手な年金生活者です
本を読んで面白かったところを紹介します

 

 

 

 

『 「民主主義」 を疑え!』

徳岡孝夫 (とくおか たかお 1930~)

株式会社新潮社 2008年2月発行・より

 

 

 

だいたいシナ人には選挙が似合わないと、私はかねがね思っている。

 

台湾は、まだしも選挙して投票箱の中身を数えた。

 

大陸に住む十四億人は、四千年の昔から一度もマトモな投票をしたことがない。

 

 

 

北京で全国人民代表大会(全人代)が開かれると、NHKは毎回忘れずに 「日本の国会に当たります」 と言う。

 

 

私はテレビの前で、独り 「ウソつけ」 と呟く。

 

 

野党の存在を許さず、一般投票の結果を数えて当落を決める

手続きをふまない立法府は、日本の国会に当たるわけがない。

 

 

あの国にも古くから 「民は国の本(もと)なり」 とか 

「民の好む所は之(これ)を好み、民の悪(にく)む所は之を悪む」 と、

民主主義めいた格言がある。

 

 

だが、それは君主の心得を言ったにすぎず、いわゆる

 「聖人の寝言」 に等しい。

 

 

いまから百五十年前の黒船来航に始まる狂瀾怒濤の時期、日本では少なからぬ藩が士分の者全員を大広間に集め 「身分の軽重は問わぬ。意見のある者は遠慮なく申せ」 と、藩主みずから民意を問うた。

 

 

サムライだけの制限民主主義だが、西太后から毛沢東までのシナの君主がそういうことをしたと聞かない。

 

 

他にもいろいろ、あの国には一人前の国家としてあるべきものが、ない。

 

 

広東省で日本人の集団に売春を斡旋(あっせん)した業者は、

全財産没収のうえ終身刑になった。

 

 

そういう懲罰を伴う売春防止法があって、

その何条何項に引っかかったのか明らかでない。

 

 

数年前に北京で大きい国際会議があったとき、

中国政府は事前に北京中の路上生活者、精神病患者、売春婦を田舎へ移したと外国メディアが報じた。

 

 

してみると、売春婦は北京にもいる。

いれば必ず斡旋業者がいるはずだが、終身刑になったと聞かない。

 

 

そのほか人権もなければ 「官」 を縛る厳格な国家予算もない。

新年度予算が発表されるたび、軍事費増は実はこれどころではないと報じられる。

 

信用のおける情報がない。

 

 

私は中国を罵(ののし)ろうと思って、これを言うのではない。

 

昔からシナ人はタテマエを軽視してホンネでやってきた。

実用のためには法律を曲げた。いまも曲げている。

 

 

常に理論より実際を重んじる。

 

 

ただし外国に対しては、互恵平等を約束したら、どうか守ってくれ。

 

 

昭和三十三年、長崎市のデパートで日中友好協会長崎支部主催の

中国切手・切り紙・にしき絵展が開かれた会場へ、

一反共青年が来て中国国旗を引きずり下ろした。

 

 

当時日中間に国交はなかったし、他に罰する法律がなかったので軽犯罪法違反で処分した。

 

 

中国は国家への侮辱(ぶじょく)だと激怒し、LT貿易時代(国交はないが貿易だけ許可された)になってからも執念深く怒り、日本は何度も謝った。

 

 

尖閣諸島に同志を上陸させたシナ人の団体は、日本大使館前で日本の国旗を焼いた。

 

重大な国家への侮辱だと思うが、罰したのか?

日本国は今後とも抗議し続けるのか?

 

 

 

 

 

昨年11月27日 平林寺(埼玉県新座)にて撮影