「悪あがきを繰り返し 突然死の危機に陥る中国と韓国」
宮崎正弘(みやざき まさひろ) / 室谷克実(むろたに かつみ)
株式会社徳間書店 2016年1月発行・より
<室谷> すでに韓国の政府内では、朴僅恵大統領に
ものが言えないどころか、おもねるような輩ばかりが出世しています。
たとえば、2015年、韓国は42年ぶりともいわれる深刻な干ばつに
見舞われました。
そこで6月に、朴僅恵大統領は地方に行って、
水田に消防車で水を撒(ま)くというパフォーマンスをしました。
消防車のホースは凄い圧力ですから、朴大統領は一人では持ち切れず、田んぼの土がV字型にえぐれてしまい、
消防士が慌てて横から支えたということがありました。
まあ、そこまではいいのです。
収穫の時期になったとき、韓国の農林大臣が米の試食会の席で、
「大統領が水を撒かれた田んぼは大変に育ちがいい」
とわざわざ言ったのです。
まるで北朝鮮そっくりですが、韓国の違うところは、民間のテレビ局が
実際に見にいったわけです。
そうしたら、たしかに朴大統領が水を撒いたところの稲は立派に
育っていたのですが、その周辺の水田はひどく荒廃していた。
つまり、農林大臣は一言ゴマをすりたいがために、朴大統領が水をやったところに毎度、公務員を派遣して水を撒かせたのだと思います。
北では一昔前まで、何かにつけて 「首領様の現地指導により・・・・・」
でしたからね。
<宮崎> 本当に北朝鮮そっくりですね。
(略)
<室谷> 韓国の高校の歴史教科書というのは、ほとんどすべてが左翼史観で書かれていて、「北朝鮮のほうに正当性がある」 かのような記述や、なかには 「朝鮮戦争は韓国側が始めた」 ように記述しているものさえあります。
日本でいえば、「家永教科書」 みたいなものを、ほとんどの学校が使っているということです。
一応は教学社という出版社が、新保守運動を展開している 「ニューライト全国連合」 による歴史教科書を1種類だけ出していますが、その採択率はほぼゼロです。
採択した高校がありましたが、ものすごい抗議運動や批判を受けて、次々と撤回せざるをえない事態に追い込まれました。
(略)
<宮崎> ということは、あのでっちあげの 「壇君神話」 とか
「半万年の歴史」 といったことをみんな正当化するわけですか?
朝鮮半島では、壇君を神話ではなくて、史実だと考えている人も多いですよね。実在したという韓国人学者も多い。
<室谷> そうですね。ただし、この壇君神話については、北朝鮮も同様の主張をしているから、左右の対立にはなっていません。
北朝鮮では1993年に壇君の墓が見つかって、そこから出てきた骨を分析したら、5000年以上前のものと判明したとかいっています。
北朝鮮でそんな高度な分析が本当にできたのか疑問ですが。
いずれにしても、この歴史教科書の固定化では、韓国政府の正当性を強調する一方で、「古代ウリナラ史観」 がますます肥大化すると思いますよ。
昨年11月27日 平林寺(埼玉・新座)にて撮影
平林寺は引っ越しをする前の家からも今の家からも徒歩・電車・バスで約30分ぐらいのところにある古刹ですが、あまり興味がありませんでした。そのようなわけで、小学生の時に写生に行ってその後60年の間は訪ねたことがありませんでした。でも昨年インターネットで「紅葉」を検索してみると、この寺が素晴らしいと出ていたんですね。それで行ってみたら、驚きました、寺に入って来た人達が歓声をあげるくらいの華やかさでした。
小学生の時に写生をしたのは確かこの山門です(よく覚えていたもんだ!拍手)