「日本と台湾 なぜ、両国は運命共同体なのか」
加瀬英明 (かせ ひであき 1936~)
祥伝社 2013年9月発行・より
中国の歴代王朝が略奪王朝であって、支配者の卑しい欲を満足させるために、民衆から恣(ほしいまま)に収奪した。
為政者はつねに自己を正当化して、美化してきた。
嘘をつくことが、正しいこととされてきた。
そのために、中国人は歴史を通じて、政治が自分たちによいことをもたらすという考えがない。
人々は当然のことに、自己保身の技(わざ)に熟達するようになった。
中国人は自分の血族しか、信用することができない。
日本は和の国であるから、親が子供を学校に送り出す時に、
「みんなと仲良くしなさい」 という。
私は中国の友人たちに、何といって子供を学校に送り出すか聞いたが、「人に騙されないように」 と諭(さと)して送り出すという。
中国は歴史を通じて、つねに人災に見舞われてきた気の毒な民だ。
同情しなければならない。
日本が天災の国であるならば、中国は絶え間のない人災の国であった。
中国では公(おおやけ)の精神も公衆道徳も、培(つちか)われようがなかった。
ちなみに韓国では子供を送り出すときに、「一番になれ!」 「負けるな!」
といって、送り出すそうだ。
台湾人に同じことをたずねたら、日本の教育の影響で、「みんなと仲良くしなさい」、あるいは 「喧嘩をしないでね」 というそうだ。
6月6日 光が丘公園(東京・練馬)にて撮影・ホタルブクロでしょうか。