中国首脳と核兵器 | 人差し指のブログ

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本を読んで面白かったところを紹介します

 

 

 

 

二〇十一年一月十一日に、当時のロバート・ゲーツ国防長官が北京で胡錦濤(こきんとう)国家主席と会談した。

 

 

胡錦濤は国家主席であると同時に中央軍事委員会主席でもある。

 

 

中央軍事委員会には共産党の中央軍事委員会と国の中央軍事委員会があるが、両方の主席を兼務していた。

 

 

それが国家主席の役目なのだ。

 

 

ゲイツ国防長官が胡錦濤と北京で合った日の昼に中国の中国テレビが最新鋭のステルス型戦闘機(レーダーに映らない戦闘機)の試験飛行を放映した。

 

 

ゲーツが胡錦濤に 「今日の中央テレビによると、中国も技術の研究開発に努力している」 と話したら胡錦濤はこの一件を知らなかった

 

 

新型機のテストフライトは重要なイベントである。

 

 

ところが、胡錦濤はその実況中継を見ていないことにゲーツは驚いた。

 

 

軍はトップに何の報告もしないで勝手なことをやっている。これは中華人民共和国で文民統制が存在していない証拠だ」。

 

 

こういうことを帰ってオバマ大統領に報告した。それで第七艦隊の増強が決まった。

 

(略)

 

中国の核兵器をだれが握っているのかについて発表されたことは一度もない。

 

 

しかし、専門家ならみんな知っている。知らないといったら、うそになる。

 

 

中国の核兵器は四川(しせん)省の成都(せいと)軍区が握っている。

 

 

ここは中国人民解放軍の核の部隊の集中点なのだ。

 

 

さらにアメリカは、どこにウランの濃縮工場があり、どこに核爆弾の製造工場があり、どこに核兵器が格納されているかということを全部知っている。

 

 

それは上空から撮った衛星写真に加えて、情報の量が大きい地上での調査を行った成果だ。

 

 

二〇〇八年の四川大地震のときに、四川省のすべての村、町は、どんな山奥であってもアメリカの国際救助隊が入って、救援すると同時に徹底して核兵器の調査をした

 

 

だから、二回目の大地震のときに中国は国際救助隊を入れなかった。

 

 

 

「2016年 世界の真実」

長谷川慶太郎(はせがわ けいたろう 1927~)

ワック株式会社 2015年9月発行・より

 

 

 

 

 

5月7日 光が丘 四季の香ローズガーデン(東京・練馬)にて撮影