「靖国問題と中国」
岡崎久彦(おかざき ひさひこ)・屋山太郎(ややま たろう)
株式会社 海竜社 2006年7月発行・より
<屋山> 岡田英弘(おかだ ひでひろ)・東京外語大名誉教授は、
中国人の行動原理として 「指桑罵槐(しそうばかい)」
(桑の木を指して槐(えんじゅ)を罵(ののし)る)という言葉があると指摘しています。
これは 「本当の怒りの対象とはまったく違うものを攻撃する」 ということで、中国人が怒っているときに、それを鵜呑(うの)みにしてはいけない、
ただちに反応してはならない、ということのようです。
しかし、中国人というのは、昔からそうだったんですか?
<岡崎> やはり、そういう時期があるんですよ。
そういう時は何を言っても意味がないのです。
理不尽な物言いに対しては、こちらは応える必要がありませんからね。
(略)
<屋山> 中国の本音は、靖国でも何でも、外交上で対日圧力に
なるものがあればいいということですか。
靖国神社自体、中国にとって 「どうでも良いこと」 でしょうか。
<岡崎> どうでも良いことですよ。中国が絶対に降りられないのは
台湾だけですよ。
日本の靖国参拝なんて、中国にとってはどうでも良いことです。
<屋山> 中国は、靖国神社の本質は分からないでしょう。
岡田英弘さんは、「彼らは神道(しんとう)とか、靖国という概念は絶対に分からない」 と言っていましたよ。
4月10日 靖国神社(東京・千代田区)にて撮影