西欧と日本の植民地支配 | 人差し指のブログ

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「日本の正論」

平川祐弘(ひらかわ すけひろ 1931~)正確にはの字は

株式会社河出書房新社 2014年8月発行・より

 

 

 

教育、生活、経済面で善政を布(し)いたとしても、植民地化は植民者という一級市民と被植民者という二級市民を生み出すがゆえに悪である。

 

 

しかしそうと認めない国もある。

 

 

 

ウイグルやチベット支配を続ける中国は王道楽土を建設中と言い張る。

 

 

 

1988年、サッチャー英国首相は 「西洋人が世界の多くの土地を植民地化したのはすばらしい勇気と才覚の物語でした」 と肯定した。

 

 

 

ヒュー・コータッツィ元駐日英国大使も 「白人の責務」 という発想を支持した。

 

 

 

世間には西洋の植民地支配は肯定するが日本のそれは非難する者がいる。

偏した見方だ。

 

 

 

ライシャワーは歴史教科書 『東アジア    近代の変革』 で台湾統治を否定的に記述した。

 

 

 

そんな歴史教育を受けて育った世代の米国人は現地で 「台湾人は日本が大好きだぜ」 と驚く。

 

 

 

 

問題は日本が台湾統治に成功したことだ。実はそれが朝鮮における失敗となった。

 

 

 

「化外(けがい)の地」 の台湾と違って、朝鮮は一つの文明の国である。その朝鮮全体を奪うことは朝鮮民族の誇りをも奪うことになったからである。

 

 

 

歴史の真実はそんな相違を見分ける眼識(がんしき)にある。

 

 

 

日本の台湾統治をとりあげたNHKのドキュメンタリー番組 『JAPANデビュー』 第一回(2009年4月5日放送)は、日本植民地支配は悪という 「始めに結論ありき」 のイデオロギー的史観に合うよう材料を恣意(しい)的に並べただけの安直な制作で史実を歪(ゆが)めた。

 

受信料を払うに値しない。

 

 

 

昨年11月18日新座緑道(埼玉・新座市)にて撮影 道の向こう側は大泉学園町(東京。練馬)