「知的余生の方法」渡部昇一(昭和5年~)
新潮新書2010年11月発行・より
以前に「日本古書通信」(二千八年九月号)の「古本屋の手帖」
というコラムで「本を読むものは いのちながし」
になるような記事を読んだ
それはこの雑誌のコラムの筆者(Y氏)が「思い出す人々」
として連載していた六十一人の亡くなった年齢が記されているからである
いずれも昔の人だから短命の人が多いと思いきや
驚くほど高齢の人が多いのである
古希(七十歳)まで生きる人がまだ稀なる時代だったのに
古希に達しないで亡くなった人は六十一人中わずかに十二人である
それにくらべて七十代18人 八十代20人 九十代10人というのである
(略)
この人達に共通していることとしてY氏はこう言っている
「本を読むことは考えることに通じるので 読書と長寿の関係は
我田引水でなく 健康法にも関連していると言って過言でないと思う
大いに本を読むべきで できるなら本屋や古書展へ 足を運ぶことも
体力作りににも頭の運動にもなると言えると思うのである」
つまり「読者はいのちながし」という結論になっている
木の葉もだいぶ落ちてきました
朝霞中央公園(埼玉・朝霞市)11月16日撮影