真実の瞬間
真実の瞬間
皆さまは、この「真実の瞬間」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
『真実の瞬間』(MOMENTS OF TRUTH)とは、SAS(スカンジナビア航空)グループの最高経営責任者のヤン・カールソン氏が、自著のタイトルに使った言葉です。
その著書の中での大切な事のひとつに、
『従業員が顧客に接する15秒間でその企業の成功が左右される』ということがあります。
例えば、こんな事例がありました。
あるホテルで、ウェディングを考えているカップルが婚礼サロンに話しを聞きにきました。ウェディングプランナーはそのカップルを想い、丁寧な接客をして、そのカップルは大満足でした。
ロビーですれ違うホテルのスタッフも、どのスタッフも笑顔で感じが良いスタッフばかりで好印象でした。
ところが、カップルが帰ろうと駐車場を出る際、そこに居た、年配の男性スタッフだけは愛想もなく、
料金を受け取る際もお礼の言葉もありませんでした。結局、そのカップルはその件で憤慨して別のホテルで結婚式を挙げることとなりました。
駐車場のスタッフが対応した15秒で、300万円のビジネスを失ったのです。
このケースはレアなケースかもしれませんが、セラピストの皆さまも、お客様がサロン(治療院)に入ってからお帰りになるまで「真実の瞬間」の連続であり、その瞬間の出来事で、もう二度と来ていただけないかもしれないという事なのです。
実際に皆さまも飲食店などで対応の悪さで二度と行かないという経験があるのではないでしょうか?
毎日、その瞬間を大切にしているか否かでそのサロン(治療院)のホスピタリティのレベルが明らかに違ってきます。それにより顧客満足度も大きく変わってきます。
真実の瞬間を意識するには?
それでは、どうしたら日々、「真実の瞬間」を意識することができるでしょうか?
それには、皆さまの毎日の接遇を「場面」、「お客様の期待」、「私達のすべき事」の3つに分けて棚卸しする事が必要です。
例えば、「予約をする場面」
お客様の期待としては、「スムーズに予約が取れるか?」、「電話対応の感じが良いか?」という事が考えられます。
これに対して私達のすべき行動は、「お客様をお待たせしないで、スムーズに予約が取れるシステム(台帳)作り。」、「どのスタッフが電話対応しても、気持良く、感じ良く予約が取れる電話応対マニュアルを作成する。」ということになります。
「来店の場面」はどうでしょうか?
お客様の期待は「清潔かどうか?」、「予約が取れているかどうか?」、「対応が良いかどうか?」などです。
これに対して私達のすべき行動は、「毎日、30分の掃除義務化」、「来館時にお名前を確認した際に『ご予約ありがとうございます!』の言葉をスタッフ間で徹底する。」、「目を見て、笑顔で対応できるように、毎朝笑顔トレーニングを習慣化する。」などが考えられます。
「施術の場面」でも同様です。
「自分の期待に合うスタッフだったらいいなぁ?」、「疲れているので楽になりたい!」というお客様の期待に対しての行動は、「来店時のカウンセリングシートを、スタッフに関することや、施術の希望を細かく聞けるようにしておく。」「事前にきちんとコミュニケーションをとって、お客様のご要望を把握する。」などの行動が考えられます。
このように、予約からお帰りになるまで接遇の棚卸しをして、それを「お客様の期待」という視点から自分達の行動に落とし込みます。そうすることで、個人の感覚や各スタッフ任せではない、そのサロン(治療院)独自の接客マニュアルになり、接客のムラを無くすことができて、サロン(治療院)全体のホスピタリティのレベルが上がるのです。
飲食店の例で皆さまも経験されている通り、「施術のクオリティ」だけではなく、サロン(治療院)の空間や接遇も合わせて、「商品」という認識でお客様は利用されています。
「私は、接客の教育やトレーニングを受けていないから・・・。」とか、「接客は苦手なんです・・・」と思われる方もいるかもしれません。
しかし、ホスピタリティとは、接客技術というよりも人間が生まれながらに持っている「歓迎する」、「歓待する」という、気持ちなのです。
それぞれサロン(治療院)の「真実の瞬間」をスタッフと共有して、ホスピタリティの気持ちを大切にしてください。その気持ちはお客様の心に必ず届きます。
ひとさぽ http://hitosapo.com/