1泊2日 三陸一人旅
釜石駅前から大船渡市の盛駅に向かいました。
盛駅は三陸鉄道リアス線の起点駅。
右隣にはJRの盛駅の駅舎が建っています。
JRの方は一ノ関駅を起点とする大船渡線の終点駅です。
かつては一ノ関駅から気仙沼駅を経由し、盛駅までを結んでいた大船渡線。
大船渡線は東日本大震災の津波で壊滅的な被害を受けました。
一時は鉄道での復旧も考えられたものの莫大な復旧費用がかかることから鉄道でなく「BRT」で復旧させることになりました。
「BRT」とは、バス・ラピッド・トランジット(Bus Rapid Transit)の略で、連節バス、PTPS(公共車両優先システム)、バス専用道、バスレーン等を組み合わせることで、速達性・定時性の確保や輸送能力の増大が可能となる高次の機能を備えたバスシステムです。
*国土交通省ホームページからの引用
不通となっていた気仙沼駅 - 盛駅間では2013年3月より「BRT」の運行を開始。
元は線路だった敷地を専用道路として整備して運行している「BRT」(一般道を走行する区間もあります)
その「BRT」がどんなものなのか興味があって、盛駅を訪れてみました。
入場券を購入しようとしたところ
「入場券というのはないので、どうぞご自由に見学してください」
とのこと。
ありがとうございます。
さっそく構内に入るとサンマのモニュメントのお出迎え。
サンマを持ち上げた猫?がかわいい。
「サンマが美味しい大船渡」
夕食にサンマが出てくるかな?と思ったのですが、宿の夕食でサンマが出てきましたよ。
今回、いただかなかったのですが、大船渡にはご当地ラーメンの「さんまラーメン」があるそうです。
跨線橋もありますが、線路ではないので道路を渡って2番3番線に行くこともできます。
線路じゃないから跨線橋ではなく、跨道橋かな?
左の線路が敷いてある方が三陸鉄道リアス線、釜石方面の3番線。
ただ今の時刻は16時03分
次の三陸鉄道の列車は16時49分なので列車のタイミングに合いませんでした。
線路と道路が同一ホームにあるのは初めて見る光景です。
▼三陸鉄道の駅名票
そして反対側が大船渡線BRTの気仙沼方面の2番線。
気仙沼行きのバスが停車しています。
乗車はしなかったので車内の様子はわかりませんでしたが、外観は普通の路線バスと同じでしょうか。
1番線は大船渡線BRTの降車専用です。
▼JRの駅名票
バスが向かう方向には三陸鉄道の線路と並行してバス専用道が伸びています。
16時07分
大船渡線BRTの気仙沼行きが発車していきました。
このあと宿のチェックイン時間が迫っていたので、この先は見に行きませんでしたが、翌日に陸前高田駅と気仙沼市内のBRT専用道路を少し見てきました。
▼陸前高田駅
線路はなくて駅舎の前がバスロータリーになっています。
レンタカーのナビの地図が古かったようで、ここに来る途中に「踏切です」という音声案内がありました。
踏切も線路もなかったのですが、震災前はここに鉄道が通っていたのかと。
運転中なので写真は撮れなかったのですが、鉄道が走っていたという面影は全くありませんでした。
陸前高田駅の北側には、高台にかさ上げされた新市街地の商業施設「アバッセたかた」
「アバッセたかた」の隣には飲食店や商店が並んでいます。
一方、駅の南側には広大な更地の中に被災した10年前のままの姿の建物が1棟だけ。
建物のオーナーの意向で被災したままの姿で震災遺構として残すことにしたそうです。
陸前高田駅を挟んだ南北で全く違う光景が広がっていたのが強く印象に残りました。
▼気仙沼市内のBRTのバス専用道
一般道と交差しているのですが、バス専用道の方に遮断機があります。
何も知らずに訪れたら間違ってバス専用道に入ってしまうからでしょうか。
鉄道のトンネルがそのままバス専用道のトンネルとして利用されています。
断片的にしか見てないので申し訳ありませんが、以上が今回の旅で私が見てきたBRTです。
現在BRTになっている区間は、JR東日本が鉄道事業の廃止を届出をしておりBRT沿線に鉄道が戻ってくることはないという。
震災を経て鉄道からバスへ。
鉄道が無くなる寂しさもあるでしょうが、BRTになり運行本数が増えたり、地域のニーズに合わせて新駅も誕生したりとメリットもあるそうです。
今回の旅は八戸に前乗りして八戸線と三陸鉄道を乗り継ぎ宮古でレンタカーを借りましたが、次は一ノ関に前乗りして大船渡線と大船渡線BRTを乗り継ぎ盛駅でレンタカーを借りて旅するのも良さそうですね。
つづく