《餌食の鳥》
「餌食となった鳥が 窓のところに飛んでいる
戦いの前に フランスにあらわれるだろう
一方ではそれはよいしるしを 多方ではまぎらわしいことを表すだろう
弱い党派がよいしるしを得るだろう
(第一章の三四 大乗和子氏訳)
だが、この詩も四つの歴史が混合されて表現されている。
一行めを「有窓の猛禽が飛んでいる」と訳すと、これは悪魔的宇宙人のUFOとなる。それは元史の陰謀前の地球に現れて大多数の者に災いを与えるのである。
四行めのaugureは前兆であるが、古代ローマでは鳥占いを意味する。これは鳥を殺し、内臓を調べて吉凶を占ったものだから血なまぐさいイメージがある。これは一行めのL'oiseau de proye(猛禽、はげたかのように貪欲苛酷な人)とかけてある。そして、bonneを、良い、ではなく、同綴異義語の女中、給仕女ととり、foibleをfaible(弱い、弱者)ととると、四行めは、「悪魔的宇宙人は弱い地球人を召使いにして、気に入らない者は殺した」と解釈できる。
一方、この詩は今史的にも解釈できる。
三行めを「(予言を)ある者は良き知らせ(福音)ととり、他の者はあいまいで不吉なものととる」と訳すと、今の予言本と称するものの状態を述べている。予言の救いの意味を汲み取れずに、破滅の意味だけを騒ぎたてている本がなんと多いことか。
あるいは、これは「良き者は贖い、そうでないあいまいにしかとれなかった者には災難を」と訳すと、義人の携挙と愚者への災いと解釈できる。
そして、四行めのfoibleを、foi(忠実、信仰、約束)とblé(小麦、麦畑)の合成語ととると、「忠実な小麦は良き知らせを受けとる」と訳せて、信者の救いの予言と解釈できる。
小麦、麦、を意味するbléが入っているのは、鳥が熟した実をついばむことと、刈り入れ、裁き、選別の象意を込めているからだろう。
ノストラダムスのアンリ二世への手紙の中にも、「これらの事件のまえに、多くの見慣れぬ鳥が空中をさえずり『今だ、今だ』とさけぶのでありますが、しばらくして小鳥たちはいなくなります」という一節がある。
もうすぐ、鳥(UFO)が「今だ、今だ」と選民達を呼び集めにくるのではないだろうか。鳥は良い小麦だけをついばむと飛んでいってしまう。その後にはげたかが来て、畑を荒らすのである。
わたしが去った後に、残忍な狼どもがあなたがたのところへ入り込んで来て群れを荒らすことが、わたしには分かっています。(使徒言行録 二〇の29)」
「セザール・ノストラダムスの超時空最終預言(下)」浅利幸彦著より
感想
>餌食となった鳥が 窓のところに飛んでいる
戦いの前に フランスにあらわれるだろう
一方ではそれはよいしるしを 多方ではまぎらわしいことを表すだろう
弱い党派がよいしるしを得るだろう
(第一章の三四 大乗和子氏訳)
ノストラダムスの大事典とノストラダムスサロンからも引用しよう。
詩百篇第1巻34番
左に飛ぶ猛禽が
紛争に先立ちフランス人たちに姿を見せる。
ある者は吉祥と受け取り、別の者は曖昧で不吉なものと見る。
弱い一党は吉兆と見なすだろう。
引用元:https://w.atwiki.jp/nostradamus/pages/40.html
猛禽が左へ翔ぶ
戦闘にフランスが加わる前に
ある者は彼を善人とみなし 他の者は悪人とも当てにならぬ者ともいう
弱小の徒党は彼を吉兆とみなすだろう
(山根和郎訳『ノストラダムス全予言』)
引用元:https://www.ne.jp/asahi/mm/asakura/nostra/proph_text/Centurie_01.htm
「イザヤ書」から「猛禽」について抜き書きしよう。
「10 わたしは終りの事を初めから告げ、まだなされない事を昔から告げて言う、『わたしの計りごとは必ず成り、わが目的をことごとくなし遂げる』と。
11 わたしは東から猛禽を招き、遠い国からわが計りごとを行う人を招く。わたしはこの事を語ったゆえ、必ずこさせる。わたしはこの事をはかったゆえ、必ず行う。」
「イザヤ書」第46章10節~11節(口語訳)
「46:10わたしは初めから既に、先のことを告げ
まだ成らないことを、既に昔から約束しておいた。わたしの計画は必ず成り
わたしは望むことをすべて実行する。
46:11東から猛禽を呼び出し
遠い国からわたしの計画に従う者を呼ぶ。わたしは語ったことを必ず実現させ
形づくったことを必ず完成させる。」
「イザヤ書」第46章10節~11節(新共同訳)
「猛禽」とは「神の計画」の実行者なのである。それがフランスに現れるとはどういう事だろう。そこで、
2巻29番の詩
東洋人が自分の住いからでてやってくる
アペニン山脈を越えてゴールにのぞみ
空も 水も 雪も越えてくるだろう
だれもが 彼の杖で打たれるだろう
引用元:https://ameblo.jp/hitorinomeaki/entry-12767125563.html
百詩篇第2巻29番
東方の者がその座から出立するだろう、
アッペンニーノ山脈を越えて、ガリアを見るために。
彼は天の水と雪とを突き抜けて、
おのおのをその鞭で打ち据えるだろう。
引用元:https://w.atwiki.jp/nostradamus/pages/575.html
「ゴール」(ガリア)の原語は「Gaule」で手元の辞書には「ガリア,ゴール[古代ローマ時代の地域名で、現在のフランス・ベルギー・北イタリアを含む]」とあるので、フランスと取っても間違いではないだろう。また、「イザヤ書」の「東から」とも合うだろう。
また、10巻75番の詩。
詩百篇第10巻75番
非常に待望されたものは決して戻らないだろう、
ヨーロッパヘは。アジアに現れるだろう、
偉大なヘルメスから発した同盟の中のひとつが。
そして東方のあらゆる王の上で成長するだろう。
引用元:https://w.atwiki.jp/nostradamus/pages/203.html
10巻75番の詩
とても期待(予期)されるものは決して戻って来ないだろう
ヨーロッパの中には。アジアの中に現れるだろう
偉大なヘルメスから生まれた同盟の一つ(同盟からの一人)
そして東洋の全ての王たちを越えて成長するだろう
引用元:https://ameblo.jp/hitorinomeaki/entry-10559004196.html
>ある者は吉祥と受け取り、別の者は曖昧で不吉なものと見る。
弱い一党は吉兆と見なすだろう。
まさに、「真理の御霊」(契約の使者)の出現の事だろう。成功者はそんなものは認めないだろうし、真の平等を目指す者は「千年王国」(最期の審判)を信じる事だろう。何となく、4巻16番の詩を連想した。
詩百篇第4巻16番
自由市が自由に奉じ、
打ち倒された人々や夢見る人々の避難所となる。
王は変わり、彼らには強く出なくなり、
百人が千人以上になるだろう。
引用元:https://w.atwiki.jp/nostradamus/pages/39.html
気ままな自由都市が奴隷となり
放蕩者と妄想狂の避難所になる
国王が変わり 彼らに対して それほど暴君ぶりを発揮しなくなる
彼らは百人から千人以上にも増えよう
(山根和郎 訳)
引用元:https://www.ne.jp/asahi/mm/asakura/nostra/proph_text/Centurie_04.htm
4巻16番の詩
自由気ままな〔宗教的〕理想の国が隷属的となる
負かされた人々や夢見る人々の安息場所になる
第一人者は変わり、彼らにそんなに気難しくなくなる
100人が1000人以上になるだろう
引用元:https://ameblo.jp/hitorinomeaki/entry-12195009323.html
補足:https://ameblo.jp/hitorinomeaki/entry-11502808265.html
おまけ