参考資料3002 | シフル・ド・ノストラダムス

シフル・ド・ノストラダムス

ノストラダムスの暗号解読

「百詩篇」4巻77番の詩の解釈

百詩篇第4巻77番
君主スラン、平穏なイタリア。
諸王国はひとつにまとまり、世界のキリスト教徒の王者は、
死に際して、ブロワの地で眠ることを望むだろう、
海賊たちを海から駆逐した後で。
引用元:https://w.atwiki.jp/nostradamus/pages/340.html

セランの王 イタリアは平和
世界のキリスト教国王が統一する諸王国歿するとき
彼はブロワの地に 眠ることを欲す
海より海賊どもを駆逐し終えて
(山根和郎 訳)
引用元:http://www.ne.jp/asahi/mm/asakura/nostra/proph_text/Centurie_04.htm

私も自分で訳してみよう。

SELIN monarque l'Italie pacifique,
Regnes vnis Roy chrestien du monde:
Mourant vouldra coucher en terre blesique
Apres pyrates auoir chasse de l'onde.
引用元:https://w.atwiki.jp/nostradamus/pages/340.html

SELIN」(個人的には、「真理の御霊」(契約の使者)と「黙示録の獣」(反キリスト)のダブルミーニングだと考えている。)「monarque」(君主,帝王),「Italie」(イタリア),「pacifique」(1 平和を好む,穏健な,平穏な,2 平和を目的とする)
「regne」は「règne」の古語。「règne」(1 [王の]君臨;治世;統治[期間],2 [比喩的]支配,天下,3 [生物]界),「vni」は「uni」の事。(ノストラダムスは「u」と「v」を入れ換えたりする。「uni」(1 結びついた,緊密な仲の,2 統一(統合)された,3 一様な,平坦な;単色の,無地の,4 [古,文]単調な,平穏な;飾りけのない),「Roy」は「Roi」の事。「Roi」(1 王,国王,2 王者,第一人者,3 最高,極上),「chrestien」は「chrétien」の古語。「chrétien」([形容詞]1 キリスト教[徒]の,2 [話][キリスト教徒らしく]寛容な,誠実な,[名詞]キリスト教徒),「monde」(「A」1 世界;地球[全域],2 世の中,世間;社会,3 現世;俗界,娑婆,4 [特定の]世界,社会,階層,5 社交界,上流社会,6 [抽象的に把握された]世界,界,7 宇宙,天地,万物,8 莫大(広大)なもの;多数,多量,「B」1 [集合的]人;人々,2 取り巻きの人,関係者;家族;友人;使用人,部下)
「Mourant」([形容詞]1 瀕死の,2 消えかかった,3 物憂げな,4 [話]退屈極まりない,5 [話][死ぬほど]おかしい,[名詞]瀕死の人),因みに、「mourir」の現在分詞。(ノストラダムスの大事典ではそれで訳している。)「vouldra」は「vouloir」の3人称単数の未来形の古語らしい。「vouloir」(望む,欲する),「coucher」(「他動詞」1 寝かせる,泊める,2 横にする,倒す,傾ける,3 記入する,記載する,4 賭ける,[自動詞]1 寝る,2 夜を過ごす,泊まる),「terre」(1 地面,地表,大地,2 陸,陸地,3 地方,場所,4 地所,所有地,領地,5 土壌;耕地;農耕[生活],6 [原料としての]土,7 地球(普通は頭文字が大文字),8 地上,現世;地上の人々),「blesique」(ノストラダムスの大事典に従う。)「en」(英語で言う所の「in,to」)
「apres」は「après」(…の後で)の古語。「pyrate」は「pirate」の事。「pirate」(1 海賊;海賊船,2 ハイジャッカー,3 強欲な人,詐欺師),「auoir」は「avoir」の事。ここでは、「après+avoir(+過去分詞)」の用法だろう。つまり、「avoir」が原型(不定詞)なので「Apres」以後は節ではない。「chasse」は「chasser」の過去分詞と見なす。「chasser」(1 狩る,2 追う,追い立てる;追い出す,3 追いかける,追い求める),「onde」(1 [物理]波,波動,2 [複数で]電波,放送,3 [文]波;波紋;[海・湖・川の]水;海,4 [感情などの]起伏;[複数で][装飾の]波形模様)

SELIN monarque l'Italie pacifique,
Regnes vnis Roy chrestien du monde:
Mourant vouldra coucher en terre blesique
Apres pyrates auoir chasse de l'onde.
平和を好むイタリアの君主スラン
世界のキリスト教徒の王によって統一された複数の統治
瀕死の人はブロワの地(上の人々)に賭ける事を望むだろう
海の海賊どもを狩った後で

1行目は「の」を補足した。2行目はノストラダムスサロンの原文には「par」が入っているのでそれに従った。4行目は比喩と解釈している。具体的には「強欲な人,詐欺師」といった意味だろう。3行目の「瀕死の人」も比喩と解釈している。「真理の御霊」(契約の使者)の事だろう。

1 だれがわれわれの聞いたことを/信じ得たか。主の腕は、だれにあらわれたか。
2 彼は主の前に若木のように、かわいた土から出る根のように育った。彼にはわれわれの見るべき姿がなく、威厳もなく、われわれの慕うべき美しさもない。
3 彼は侮られて人に捨てられ、悲しみの人で、病を知っていた。また顔をおおって忌みきらわれる者のように、彼は侮られた。われわれも彼を尊ばなかった。
4 まことに彼はわれわれの病を負い、われわれの悲しみをになった。しかるに、われわれは思った、彼は打たれ、神にたたかれ、苦しめられたのだと。

5 しかし彼はわれわれのとがのために傷つけられ、われわれの不義のために砕かれたのだ。彼はみずから懲らしめをうけて、われわれに平安を与え、その打たれた傷によって、われわれはいやされたのだ。
6 われわれはみな羊のように迷って、おのおの自分の道に向かって行った。主はわれわれすべての者の不義を、彼の上におかれた。
7 彼はしえたげられ、苦しめられたけれども、口を開かなかった。ほふり場にひかれて行く小羊のように、また毛を切る者の前に黙っている羊のように、口を開かなかった。
8 彼は暴虐なさばきによって取り去られた。その代の人のうち、だれが思ったであろうか、彼はわが民のとがのために打たれて、生けるものの地から断たれたのだと。
9 彼は暴虐を行わず、その口には偽りがなかったけれども、その墓は悪しき者と共に設けられ、その塚は悪をなす者と共にあった。
10 しかも彼を砕くことは主のみ旨であり、主は彼を悩まされた。彼が自分を、とがの供え物となすとき、その子孫を見ることができ、その命をながくすることができる。かつ主のみ旨が彼の手によって栄える。
11 彼は自分の魂の苦しみにより光を見て満足する。義なるわがしもべはその知識によって、多くの人を義とし、また彼らの不義を負う。
12 それゆえ、わたしは彼に大いなる者と共に/物を分かち取らせる。彼は強い者と共に獲物を分かち取る。これは彼が死にいたるまで、自分の魂をそそぎだし、とがある者と共に数えられたからである。しかも彼は多くの人の罪を負い、とがある者のためにとりなしをした。
「イザヤ書」第53章全体(口語訳)

ISA53:01わたしたちの聞いたことを、誰が信じえようか。主は御腕の力を誰に示されたことがあろうか。
ISA53:02乾いた地に埋もれた根から生え出た若枝のように/この人は主の前に育った。見るべき面影はなく/輝かしい風格も、好ましい容姿もない。
ISA53:03彼は軽蔑され、人々に見捨てられ/多くの痛みを負い、病を知っている。彼はわたしたちに顔を隠し/わたしたちは彼を軽蔑し、無視していた。
ISA53:04彼が担ったのはわたしたちの病/彼が負ったのはわたしたちの痛みであったのに/わたしたちは思っていた/神の手にかかり、打たれたから/彼は苦しんでいるのだ、と。

ISA53:05彼が刺し貫かれたのは/わたしたちの背きのためであり/彼が打ち砕かれたのは/わたしたちの咎のためであった。彼の受けた懲らしめによって/わたしたちに平和が与えられ/彼の受けた傷によって、わたしたちはいやされた。
ISA53:06わたしたちは羊の群れ/道を誤り、それぞれの方角に向かって行った。そのわたしたちの罪をすべて/主は彼に負わせられた。
ISA53:07苦役を課せられて、かがみ込み/彼は口を開かなかった。屠り場に引かれる小羊のように/毛を切る者の前に物を言わない羊のように/彼は口を開かなかった。
ISA53:08捕らえられ、裁きを受けて、彼は命を取られた。彼の時代の誰が思い巡らしたであろうか/わたしの民の背きのゆえに、彼が神の手にかかり/命ある者の地から断たれたことを。
ISA53:09彼は不法を働かず/その口に偽りもなかったのに/その墓は神に逆らう者と共にされ/富める者と共に葬られた。
ISA53:10病に苦しむこの人を打ち砕こうと主は望まれ/彼は自らを償いの献げ物とした。彼は、子孫が末永く続くのを見る。主の望まれることは/彼の手によって成し遂げられる。
ISA53:11彼は自らの苦しみの実りを見/それを知って満足する。わたしの僕は、多くの人が正しい者とされるために/彼らの罪を自ら負った。
ISA53:12それゆえ、わたしは多くの人を彼の取り分とし/彼は戦利品としておびただしい人を受ける。彼が自らをなげうち、死んで/罪人のひとりに数えられたからだ。多くの人の過ちを担い/背いた者のために執り成しをしたのは/この人であった。
「イザヤ書」第53章全体(新共同訳)

4行目の「海の海賊どもを狩った後で」は「ISA53:12それゆえ、わたしは多くの人を彼の取り分とし/彼は戦利品としておびただしい人を受ける」の事かもしれない。信者を増やすという事か。
因みに、従来の解釈は「イエス・キリスト」の事であるが、彼は「病など知らなかった」だろう。もちろん、神霊治療をしているという意味で「知っている」と解釈されているが。また、イエスは「(神から)杯を受けた」が、「神にたたかれたり、苦しめられたり」していない。

「37 そしてペテロとゼベダイの子ふたりとを連れて行かれたが、悲しみを催しまた悩みはじめられた。
38 そのとき、彼らに言われた、「わたしは悲しみのあまり死ぬほどである。ここに待っていて、わたしと一緒に目をさましていなさい」。
39 そして少し進んで行き、うつぶしになり、祈って言われた、「わが父よ、もしできることでしたらどうか、この杯をわたしから過ぎ去らせてください。しかし、わたしの思いのままにではなく、みこころのままになさって下さい」。
                           (中略)        
42 また二度目に行って、祈って言われた、「わが父よ、この杯を飲むほかに道がないのでしたら、どうか、みこころが行われますように」。
「マタイによる福音書」第26章37節~39節,42節(口語訳)

「26:37ペトロおよびゼベダイの子二人を伴われたが、そのとき、悲しみもだえ始められた。 26:38そして、彼らに言われた。「わたしは死ぬばかりに悲しい。ここを離れず、わたしと共に目を覚ましていなさい。」 26:39少し進んで行って、うつ伏せになり、祈って言われた。「父よ、できることなら、この杯をわたしから過ぎ去らせてください。しかし、わたしの願いどおりではなく、御心のままに。」
                           (中略)  
26:42更に、二度目に向こうへ行って祈られた。「父よ、わたしが飲まないかぎりこの杯が過ぎ去らないのでしたら、あなたの御心が行われますように。」
「マタイによる福音書」第26章37節~39節,42節(新共同訳)

「瀕死の人」を「真理の御霊」(契約の使者)の比喩と解釈しても良いだろう。

詩百篇第1巻4番
世界に一人の君主が産み出されるが、
その平穏と生涯は長くはないだろう。
そのとき釣り舟は失われ、
最大の損害に見舞われるだろう。
引用元:https://w.atwiki.jp/nostradamus/pages/1129.html

おまけ