参考資料1936 | シフル・ド・ノストラダムス

シフル・ド・ノストラダムス

ノストラダムスの暗号解読

ノアの箱舟 その1
「では、新しい人間の先祖には、だれをえらんだらよいか。
 そのとき神は、セツの子孫にあたるノアというひとりの老人に目をとめた。ノアは心がけの悪い人間たちの中で、ただひとり神の教えをまもって、清らかな生活をおくっていたからだ。むすこが三人あって、セム、ハム、ヤペテという名まえだった。
 神はこのノアのところへいって、おっしゃった。
「ノアよ、わたしの言うことをよくきくがよい。わたしはすべての人間を滅すことにした。あんまり悪いことばかりやるのでな。ただ、お前たちだけは生き残って、新しい人間の先祖になってもらいたい。まもなくわたしは洪水を起こして、この地上の生きものをすべて洗い流すつもりでいる。そこでおまえは、糸杉の木で大きな箱舟をつくり、それにのりこむのだ。息子たちをつれ、一年分の食糧を用意してな。それから鳥やけものも、ひとつがいずつのせるがよい。」
 こうおっしゃって、その箱舟のつくりかたまで、くわしく指図なさったのである。長さは三百キュビト(約百五十メートル)、幅は五十キュビト、高さは三十キュビトで、しかも三階づくりで屋根がついているという途方もなく大きい箱舟だった。入り口は横についていて、高い所に小さい窓がついていた。
 さて、こんなへんな舟をつくりはじめると、近くの人々は、笑いながら言った。
「ノアさん、そんな大きな舟をつくって、いったいどうするんだね。ここらには、そんな舟をうかべる海も川もないじゃないか。」
 まったくそこは海から遠い谷間で、そんな舟をうかべられる湖も川もなかった。しかし、信心深いノアは、神のおつげと信じてせっせと仕事をつづけた。とうとう、舟は内も外もすっかりアスファルトでぬりかためられて、水が少しももらないようになった。そのとき、神がまたおつげになった。七日後にはいよいよ大雨がふりだして、それが四十日四十夜つづく、さあ、家族と動物たちをつれて、箱舟の中にはいる用意をせよ、と。いわれてノアは、地上のすべてのけものや鳥を、ひとつがいずつ捕えて舟の中にいれた。それがすむと、妻と息子たち夫婦をつれて舟にはいり、しっかりと入口をとざして、アスファルトですきまをぬりかためた。
 ちょうどその仕事がすんだ時、天の底がぬけでもしたように、猛烈な雨がふりはじめた。雨は神が予告された通り、四十日四十夜ふりやまず、たちまち大地の表面は水づかりになった。人も獣も争って高い山へのがれ、逃げおくれた者はすべて水におぼれて命を落とした。しかし、箱舟だけは水の上にうかんでびくともしない。」
「聖書物語・旧約物語」山室静著より

感想
旧約聖書で「創世記」以外でノアに触れている部分があるので、抜き書きしてみよう。

「9 「このことはわたしにはノアの時のようだ。わたしはノアの洪水を、再び地にあふれさせないと誓ったが、そのように、わたしは再びあなたを怒らない、再びあなたを責めないと誓った。」
「イザヤ書」第54章9節

一応、前後も抜き出すと、

「1 「子を産まなかったうまずめよ、歌え。産みの苦しみをしなかった者よ、声を放って歌いよばわれ。夫のない者の子は、とついだ者の子よりも多い」と主は言われる。
2 「あなたの天幕の場所を広くし、あなたのすまいの幕を張りひろげ、惜しむことなく、あなたの綱を長くし、あなたの杭を強固にせよ。
3 あなたは右に左にひろがり、あなたの子孫はもろもろの国を獲、荒れすたれた町々をも住民で満たすからだ。
4 恐れてはならない。あなたは恥じることがない。あわてふためいてはならない。あなたは、はずかしめられることがない。あなたは若い時の恥を忘れ、寡婦であった時のはずかしめを、再び思い出すことがない。
5 あなたを造られた者はあなたの夫であって、その名は万軍の主。あなたをあがなわれる者は、イスラエルの聖者であって、全地の神ととなえられる。
6 捨てられて心悲しむ妻、また若い時にとついで出された妻を招くように/主はあなたを招かれた」と/あなたの神は言われる。
7 「わたしはしばしばあなたを捨てたけれども、大いなるあわれみをもってあなたを集める。
8 あふれる憤りをもって、しばしわが顔を隠したけれども、とこしえのいつくしみをもって、あなたをあわれむ」と/あなたをあがなわれる主は言われる。
9 「このことはわたしにはノアの時のようだ。わたしはノアの洪水を、再び地にあふれさせないと誓ったが、そのように、わたしは再びあなたを怒らない、再びあなたを責めないと誓った。
10 山は移り、丘は動いても、わがいつくしみはあなたから移ることなく、平安を与えるわが契約は動くことがない」と/あなたをあわれまれる主は言われる。」
「イザヤ書」第54章1節~10節

>5 あなたを造られた者はあなたの夫であって、その名は万軍の主。あなたをあがなわれる者は、イスラエルの聖者であって、全地の神ととなえられる。
6 捨てられて心悲しむ妻、また若い時にとついで出された妻を招くように/主はあなたを招かれた」と/あなたの神は言われる。

「真理の御霊」(契約の使者)は、太陽と月のようにイエス・キリストの女房役という意味だろうか。

>7 「わたしはしばしばあなたを捨てたけれども、大いなるあわれみをもってあなたを集める。

やはり、「真理の御霊」は一度、イエスに捨てられるようだ。

「89:38 しかしあなたは、あなたの油そそがれた者を捨ててしりぞけ、彼に対して激しく怒られました。
89:39 あなたはそのしもべとの契約を廃棄し、彼の冠を地になげうって、けがされました。
89:40 あなたはその城壁をことごとくこわし、そのとりでを荒れすたれさせられました。
89:41 そこを通り過ぎる者は皆彼をかすめ、彼はその隣り人のあざけりとなりました。
89:42 あなたは彼のあだの右の手を高くあげ、そのもろもろの敵を喜ばせられました。
89:43 まことに、あなたは彼のつるぎの刃をかえして、彼を戦いに立たせられなかったのです。
89:44 あなたは彼の手から王のつえを取り去り、その王座を地に投げすてられました。
89:45 あなたは彼の年老いた日をちぢめ、恥をもって彼をおおわれました。」
「詩篇」第89篇38節~45節

「89:46 主よ、いつまでなのですか。とこしえにお隠れになるのですか。あなたの怒りはいつまで火のように燃えるのですか。
89:47 主よ、人のいのちの、いかに短く、すべての人の子を、いかにはかなく造られたかを、みこころにとめてください。
89:48 だれか生きて死を見ず、その魂を陰府の力から救いうるものがあるでしょうか。
89:49 主よ、あなたがまことをもってダビデに誓われた昔のいつくしみはどこにありますか。
89:50
89:51 主よ、あなたのしもべがうけるはずかしめをみこころにとめてください。主よ、あなたのもろもろの敵はわたしをそしり、あなたの油そそがれた者の足跡をそしります。わたしはもろもろの民のそしりをわたしのふところにいだいているのです。
89:52 主はとこしえにほむべきかな。アァメン、アァメン。」 
「詩篇」第89篇46節~52節

念のため、ダビデとは「真理の御霊」(契約の使者)の事。

「23 わたしは彼らの上にひとりの牧者を立てる。すなわちわがしもべダビデである。彼は彼らを養う。彼は彼らを養い、彼らの牧者となる。
24 主なるわたしは彼らの神となり、わがしもべダビデは彼らのうちにあって君となる。主なるわたしはこれを言う。」
「エゼキエル書」第34章23節~24節

「24 わがしもべダビデは彼らの王となる。彼らすべての者のために、ひとりの牧者が立つ。彼らはわがおきてに歩み、わが定めを守って行う。」
「エゼキエル書」第37章24節

歴史上の人物のダビデは紀元前1000年ぐらいの人物で、「エゼキエル書」は紀元前593~565年ぐらいなので、このダビデは歴史上の人物のダビデではない。(ダビデは「詩篇」の著者の一人とも言われている。)

>1 「子を産まなかったうまずめよ、歌え。産みの苦しみをしなかった者よ、声を放って歌いよばわれ。夫のない者の子は、とついだ者の子よりも多い」と主は言われる。

ところで、これは普通に読めば、離婚率が非常に高くなるという事だが、「夫のない者」を「嫁いでない者」と考えると、精子バンクのようなもので子を産む人が増えるのだろうか。

>3 あなたは右に左にひろがり、あなたの子孫はもろもろの国を獲、荒れすたれた町々をも住民で満たすからだ。

これは、「詩篇」の一節と関係があるのだろうか。

「132:10 あなたのしもべダビデのために、あなたの油そそがれた者の顔を、しりぞけないでください。
132:11 主はまことをもってダビデに誓われたので、それにそむくことはない。すなわち言われた、「わたしはあなたの身から出た子のひとりを、あなたの位につかせる。
132:12 もしあなたの子らがわたしの教える契約と、あかしとを守るならば、その子らもまた、とこしえにあなたの位に座するであろう」。」
「詩篇」第132篇10節~12節

因みに、ノアは義人である。「真理の御霊」(契約の使者)も当然、義人のはずだが・・・・。「神の計画」は人智では計り知れないのだろう。

おまけ