ヨハネによる福音書 その53
「1.さて、一週の初めの日に、朝早くまだ暗いうちに、マグダラのマリヤが墓に行くと、墓から石がとりのけてあるのを見た。
2.そこで走って、シモン・ペテロとイエスが愛しておられた、もうひとりの弟子のところへ行って、彼らに言った、「だれかが、主を墓から取り去りました。どこへ置いたのか、わかりません」。
3.そこでペテロともうひとりの弟子は出かけて、墓へむかって行った。
4.ふたりは一緒に走り出したが、そのもうひとりの弟子(でし)の方が、ペテロよりも早く走って先に墓に着き、
5.そして身をかがめてみると、亜麻布がそこに置いてあるのを見たが、中へははいらなかった。
6.シモン・ペテロも続いてきて、墓の中にはいった。彼は亜麻布がそこに置いてあるのを見たが、
7.イエスの頭に巻いてあった布は亜麻布のそばにはなくて、はなれた別の場所にくるめてあった。
8.すると、先に墓に着いたもうひとりの弟子もはいってきて、これを見て信じた。
9.しかし、彼は死人のうちからイエスがよみがえるべきことをしるした聖句を、まだ悟っていなかった。
10.それから、ふたりの弟子たちは自分の家に帰って行った。
11.しかし、マリヤは墓の外に立って泣いていた。そして泣きながら、身をかがめて墓の中をのぞくと、
12.白い衣を着たふたりの御使(みつかい)が、イエスの死体のおかれていた場所に、ひとりは頭の方に、ひとりは足の方に、すわっているのを見た。
13.すると、彼らはマリヤに、「女よ、なぜ泣いているのか」と言った。マリヤは彼らに言った、「だれかが、わたしの主を取り去りました。そして、どこに置いたのか、わからないのです」。
14.そう言って、うしろをふり向くと、そこにイエスが立っておられるのを見た。しかし、それがイエスであることに気がつかなかった。
15.イエスは女に言われた、「女よ、なぜ泣いているのか。だれを捜しているのか」。マリヤは、その人が園の番人だと思って言った、「もしあなたが、あのかたを移したのでしたら、どこへ置いたのか、どうぞ、おっしゃって下さい。わたしがそのかたを引き取ります」。
16.イエスは彼女に「マリヤよ」と言われた。マリヤはふり返って、イエスにむかってヘブル語で「ラボニ」と言った。それは、先生という意味である。
17.イエスは彼女に言われた、「わたしにさわってはいけない。わたしは、まだ父のみもとに上っていないのだから。ただ、わたしの兄弟たちの所に行って、『わたしは、わたしの父またあなたがたの父であって、わたしの神またあなたがたの神であられるかたのみもとへ上って行く』と、彼らに伝えなさい」。
18.マグダラのマリヤは弟子(でし)たちのところに行って、自分が主に会ったこと、またイエスがこれこれのことを自分に仰せになったことを、報告した。」
「ヨハネによる福音書」第20章1節~18節
感想
>1.さて、一週の初めの日に、朝早くまだ暗いうちに、マグダラのマリヤが墓に行くと、墓から石がとりのけてあるのを見た。
他の福音書ではマグラダのマリア一人ではない。
「1.さて、安息日が終って、週の初めの日の明け方に、マグダラのマリヤとほかのマリヤとが、墓を見にきた。」
「マタイによる福音書」第28章1節
因みに、この他のマリアは、
「56.その中には、マグダラのマリヤ、ヤコブとヨセフとの母マリヤ、またゼベダイの子たちの母がいた。」
「マタイによる福音書」第27章56節
から、「ヤコブとヨセフとの母マリヤ」と思われる。念のため、そのちょっと前の場面である。
「1.さて、安息日が終ったので、マグダラのマリヤとヤコブの母マリヤとサロメとが、行ってイエスに塗るために、香料を買い求めた。」
「マルコによる福音書」第16章1節
裏が取れたが、因みに、このサロメもマリアかもしれないらしい。https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B5%E3%83%AD%E3%83%A1_(%E3%82%A4%E3%82%A8%E3%82%B9%E3%81%AE%E5%BC%9F%E5%AD%90)
「10.この女たちというのは、マグダラのマリヤ、ヨハンナ、およびヤコブの母マリヤであった。彼女たちと一緒にいたほかの女たちも、このことを使徒たちに話した。」
「ルカによる福音書」第24章10節
因みに、このヨハンナという人は「ヘロデの家令クーザの妻ヨハンナ」という人らしい。
「1.そののちイエスは、神の国の福音を説きまた伝えながら、町々村々を巡回し続けられたが、十二弟子(でし)もお供をした。
2.また悪霊を追い出され病気をいやされた数名の婦人たち、すなわち、七つの悪霊を追い出してもらったマグダラと呼ばれるマリヤ、
3.ヘロデの家令クーザの妻ヨハンナ、スザンナ、そのほか多くの婦人たちも一緒にいて、自分たちの持ち物をもって一行に奉仕した。」
「ルカによる福音書」第8章1節~3節
ヒトラーの時もそうだったが、女性が鍵らしい。
「新約聖書外典、たとえばナグ・ハマディ写本の中から発見された『トマスによる福音書』などにもサロメは登場し、イエスと親密に対話する「弟子」として登場する。これはマグダラのマリアとともに、イエス宣教集団内の女性たちの役割を再評価するきっかけともなっている。」
引用元:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B5%E3%83%AD%E3%83%A1_(%E3%82%A4%E3%82%A8%E3%82%B9%E3%81%AE%E5%BC%9F%E5%AD%90)
補足:https://www.jw.org/ja/%E5%87%BA%E7%89%88%E7%89%A9/%E9%9B%91%E8%AA%8C/w20150815/%E3%83%A8%E3%83%8F%E3%83%B3%E3%83%8A%E3%81%8B%E3%82%89%E5%AD%A6%E3%81%B6/
というより、ヒトラーは聖書にも詳しかったので何か感じる所があって真似をしていたのかもしれない。
http://ameblo.jp/hitorinomeaki/entry-11471869777.html
深読みか。
おまけ