参考資料1071 | シフル・ド・ノストラダムス

シフル・ド・ノストラダムス

ノストラダムスの暗号解読

最後の晩餐 その1
「あくる日は「すぎこしの祭り」の宵祭りだ。その夕食は、イスラエルの遠い祖先がエジプトをぬけだした日を記念して食べる、意味ふかい食事である。イエスはその夕食を、なんとかして都エルサレムの市内で祝いたいと思い、ひそかにペテロとヨハネにいいつけてエルサレムのある家に行かせ、晩餐の用意をさせた。そこはイエスの熱心な信者の二階だった。
 イエスと十二人の弟子は、夕方その家にあつまった。「ヨハネ伝」によると、イエスは上着をぬぎすてると、
「さあ、きみたちの足をあらってあげよう」
と言って、一人一人の弟子たちの足を洗ってやり、弟子たちが怪しんで反問するのに対して、「わたしがきみたちにしたとおりに、きみたちもするように、手本を示したのだ」と答えたという。他の三福音はそれを書いていない。
 ついでイエスはパンをとりあげると、弟子たちにわけながら言った。
「取りなさい。これは、わたしのからだである。」
 つぎに葡萄酒をついだ杯をとって、弟子たちに与えて言った。
「これは多くの人のために流すわたしの血だ。あなた方に言っておくが、神の国で新しく飲むその日までは、わたしは二度と決して葡萄の実から造ったものを飲むことはしない。」(マルコ伝14)
 この食事の間に、イエスは席にいる弟子の一人が自分を裏切ることを予告した。マタイとヨハネによれば、はっきりとユダを名ざしさえした。ヨハネではさらに、
「お前のしようとしていることを、今すぐするがよい」とユダは言われて、すぐに出ていって訴えたことになっている。」
「聖書物語・新約物語」山室静著より

感想
原文を挙げてみよう。

「20.夕方になって、イエスは十二弟子と一緒に食事の席につかれた。
21.そして、一同が食事をしているとき言われた、「特にあなたがたに言っておくが、あなたがたのうちのひとりが、わたしを裏切ろうとしている」。
22.弟子(でし)たちは非常に心配して、つぎつぎに「主よ、まさか、わたしではないでしょう」と言い出した。
23.イエスは答えて言われた、「わたしと一緒に同じ鉢(はち)に手を入れている者が、わたしを裏切ろうとしている。
24.たしかに人の子は、自分について書いてあるとおりに去って行く。しかし、人の子を裏切るその人は、わざわいである。その人は生れなかった方が、彼のためによかったであろう」。
25.イエスを裏切ったユダが答えて言った、「先生、まさか、わたしではないでしょう」。イエスは言われた、「いや、あなただ」。
26.一同が食事をしているとき、イエスはパンを取り、祝福してこれをさき、弟子たちに与えて言われた、「取って食べよ、これはわたしのからだである」。
27.また杯を取り、感謝して彼らに与えて言われた、「みな、この杯から飲め。
28.これは、罪のゆるしを得させるようにと、多くの人のために流すわたしの契約の血である。
29.あなたがたに言っておく。わたしの父の国であなたがたと共に、新しく飲むその日までは、わたしは今後決して、ぶどうの実から造ったものを飲むことをしない」。」
「マタイによる福音書」第26章20節~29節

「16.弟子たちは出かけて市内に行って見ると、イエスが言われたとおりであったので、過越の食事の用意をした。
17.夕方になって、イエスは十二弟子と一緒にそこに行かれた。
18.そして、一同が席について食事をしているとき言われた、「特にあなたがたに言っておくが、あなたがたの中のひとりで、わたしと一緒に食事をしている者が、わたしを裏切ろうとしている」。
19.弟子たちは心配して、ひとりびとり「まさか、わたしではないでしょう」と言い出した。
20.イエスは言われた、「十二人の中のひとりで、わたしと一緒に同じ鉢(はち)にパンをひたしている者が、それである。
21.たしかに人の子は、自分について書いてあるとおりに去って行く。しかし、人の子を裏切るその人は、わざわいである。その人は生れなかった方が、彼のためによかったであろう」。
22.一同が食事をしているとき、イエスはパンを取り、祝福してこれをさき、弟子たちに与えて言われた、「取れ、これはわたしのからだである」。
23.また杯を取り、感謝して彼らに与えられると、一同はその杯から飲んだ。
24.イエスはまた言われた、「これは、多くの人のために流すわたしの契約の血である。
25.あなたがたによく言っておく。神の国で新しく飲むその日までは、わたしは決して二度と、ぶどうの実から造ったものを飲むことをしない」。」
「マルコによる福音書」第14章16節~25節

「14.時間になったので、イエスは食卓につかれ、使徒たちも共に席についた。
15.イエスは彼らに言われた、「わたしは苦しみを受ける前に、あなたがたとこの過越の食事をしようと、切に望んでいた。
16.あなたがたに言って置くが、神の国で過越が成就する時までは、わたしは二度と、この過越の食事をすることはない」。
17.そして杯を取り、感謝して言われた、「これを取って、互に分けて飲め。
18.あなたがたに言っておくが、今からのち神の国が来るまでは、わたしはぶどうの実から造ったものを、いっさい飲まない」。
19.またパンを取り、感謝してこれをさき、弟子たちに与えて言われた、「これは、あなたがたのために与えるわたしのからだである。わたしを記念するため、このように行いなさい」。
20.食事ののち、杯も同じ様にして言われた、「この杯は、あなたがたのために流すわたしの血で立てられる新しい契約である。
21.しかし、そこに、わたしを裏切る者が、わたしと一緒に食卓に手を置いている。
22.人の子は定められたとおりに、去って行く。しかし人の子を裏切るその人は、わざわいである」。
23.弟子(でし)たちは、自分たちのうちのだれが、そんな事をしようとしているのだろうと、互に論じはじめた。
24.それから、自分たちの中でだれがいちばん偉いだろうかと言って、争論が彼らの間に、起った。
25.そこでイエスが言われた、「異邦の王たちはその民の上に君臨し、また、権力をふるっている者たちは恩人と呼ばれる。
26.しかし、あなたがたは、そうであってはならない。かえって、あなたがたの中でいちばん偉い人はいちばん若い者のように、指導する人は仕える者のようになるべきである。
27.食卓につく人と給仕する者と、どちらが偉いのか。食卓につく人の方ではないか。しかし、わたしはあなたがたの中で、給仕をする者のようにしている。
28.あなたがたは、わたしの試錬のあいだ、わたしと一緒に最後まで忍んでくれた人たちである。」
「ルカによる福音書」第22章14節~28節

「18.あなたがた全部の者について、こう言っているのではない。わたしは自分が選んだ人たちを知っている。しかし、『わたしのパンを食べている者が、わたしにむかってそのかかとをあげた』とある聖書は成就されなければならない。
19.そのことがまだ起らない今のうちに、あなたがたに言っておく。いよいよ事が起ったとき、わたしがそれであることを、あなたがたが信じるためである。
20.よくよくあなたがたに言っておく、わたしがつかわす者を受けいれる者は、わたしを受けいれるのである。わたしを受けいれる者は、わたしをつかわされたかたを、受けいれるのである」。
21.イエスがこれらのことを言われた後、その心が騒ぎ、おごそかに言われた、「よくよくあなたがたに言っておく。あなたがたのうちのひとりが、わたしを裏切ろうとしている」。
22.弟子(でし)たちはだれのことを言われたのか察しかねて、互に顔を見合わせた。
23.弟子たちのひとりで、イエスの愛しておられた者が、み胸に近く席についていた。
24.そこで、シモン・ペテロは彼に合図をして言った、「だれのことをおっしゃったのか、知らせてくれ」。
25.その弟子はそのままイエスの胸によりかかって、「主よ、だれのことですか」と尋ねると、
26.イエスは答えられた、「わたしが一きれの食物をひたして与える者が、それである」。そして、一きれの食物をひたしてとり上げ、シモンの子イスカリオテのユダにお与えになった。
27.この一きれの食物を受けるやいなや、サタンがユダにはいった。そこでイエスは彼に言われた、「しようとしていることを、今すぐするがよい」。
28.席を共にしていた者のうち、なぜユダにこう言われたのか、わかっていた者はひとりもなかった。
29.ある人々は、ユダが金入れをあずかっていたので、イエスが彼に、「祭のために必要なものを買え」と言われたか、あるいは、貧しい者に何か施させようとされたのだと思っていた。
30.ユダは一きれの食物を受けると、すぐに出て行った。時は夜であった。」
「ヨハネによる福音書」第13章18節~30節

やはり、ユダは性格が悪いような人物ではないようである。仲間の誰も疑っていないからね。それにしても「神の計画」の一部なのにユダは地獄行きか。まぁ、「終わりの時」の黙示録の獣側の人間は皆地獄行きみたいだが。(地獄なんて信じていないが。)
http://web1.kcn.jp/tombo/v2/REVELATION20.html

おまけ