参考資料711 | シフル・ド・ノストラダムス

シフル・ド・ノストラダムス

ノストラダムスの暗号解読

聖書の暗号を解読する
「二度の世界大戦を通じて、通信を暗号にする必要性は広く知られるようになった。戦後生まれの人たちもみな、本で読むか映画やテレビで見るかして、秘密活動に従事する連中は特定の人物に向けた通信を他人には理解できないようにしなければならないし、暗号の解読を仕事にしている連中もいることを知っているだろう。あらためて言うまでもないが、通信を暗号にするのは、情報を特定の相手だけに知らせたいときだ。暗号を使えば、“鍵(キー)”を持たない者には意味がわからぬようにできるからである。
 大昔の“声”は、通信を暗号化する必要性に気づかないほど鈍くはなかった。通信を受けとった予言者に敵対する連中は、彼らを殺そうとするばかりか、彼らが書いたものまで容赦なく葬り去ろうとすることを、“声”は承知していた。また、敵対者たちがおのれの利益のために予言の曲解をはかることも、“声”は知っていた。
 紀元前539年ごろに以下の言葉を記した予言者は、予言を読み解くためには鍵が必要なことを明らかにしている。

 こう聞いてもわたしには理解できなかったので、尋ねた。「主よ、これらのことの終わりはどうなるのでしょうか」彼は答えた。「ダニエルよ、もう行きなさい。終わりの時までこれらのことは秘められ、封じられている・・・・悪しき者はだれも悟らないが、さとき者は悟るのだ」
ダニエル書 12章9,10節

 実り豊かな予言を残した古代の予言者のひとりであるダニエルは、人類の歴史において自分の書いたことが理解される時が来る、彼が“終わりの時”と呼ぶ時が来ると述べた。またダニエルは、自分の予言を理解するにはある精神状態にならなければだめだと言い、《悪しき》と《さとき》の二種類の精神状態をあげている。
 救世主(メシア)誕生の予言を知ったユダヤのヘロデ王は救世主を殺そうとして無関係な赤ん坊たちを殺した、というイエス生誕の際の話を聞いたことがあれば、より大きな権力を握るため、あるいはいまの権力を保持するためなら、人はどれほど非道なことも辞さないかわかるはずだ。予言者たちが予言を暗号化するには、充分な理由があったのである。現在、ソ連は党の政策に合わない文学を抑圧し、発禁処分にしている。短かった恐怖政治のあいだに、ナチも同じことをした。時代は変わっても事情は同じだ。古代の予言者が注意深く予言の意味を隠しておかなかったら、彼らが書き記した文書がどうなったか、容易に想像がつくというものだ。
 すでに述べたように、知性が劣るばかりか、自分たちとは根本的に形態の異なる存在と出会ったことのない人間に意思を伝えなければならない“宇宙精神”の困難は、大変なものである。加えて技術の進歩が問題となるのだ!進んだ技術がいたるところに使われ、日常生活の一部となっている現在でさえ、技術者に単純化した図表を使って嚙んで含めるように説明してもらわなければ、一般人には何もわからない。原子炉の原理をはっきり理解している人はどれくらいいるだろう?自分のからだの仕組みがすっかりわかっている人は?だれかにやさしい言葉で教えてもらわなければ、周囲の驚異がどういうわけでそのように働くのか見当もつかないことを、だれも心のどこかで感づいている。
 現在の光景を目にし、飛行機を見た予言者に、それを書き表すすべがあるだろうか?その困難を実感し、古代の予言者がしばしばたとえ用いた理由をより深く理解するために、ちょっと想像してみていただきたい。どう説明すれば、いままで一度も飛行機を見たことのない人間、たとえばいまからほんの二百年ほど前のだれかに、飛行機というのはどんな形でどんなふうに使われるものか理解してもらえるだろうか?
 予言者たちも同じ永遠の問題に直面した。どうすればすべての世代に真実を伝えられるだろう?馬具つきの馬より複雑なものを見たことのない人間に、戦車のことを伝えるのはまったく容易なことではないのだ!電気すら知らない人びとに、テレビとその機能を説明できるだろうか?予言者の中には、自分の時代から数千年先の未来を予言している者もいる。たとえと暗号をつかわなければならなかったのも無理はない。」
「Ⅴ・ダンスタンの終末大予言(上)」ヴィクター・ダンスタン著・幸島研次訳より

感想
>終わりの時までこれらのことは秘められ、封じられている・・・・悪しき者はだれも悟らないが、さとき者は悟るのだ

旧約聖書「ダニエル書」第12章については後回しにして、ここで新約聖書「ヨハネの黙示録」の封印された巻物との関連を考えてみたい。

「わたしはまた、御座にいますかたの右の手に、巻物があるのを見た。その内側にも外側にも字が書いてあって、七つの封印で封じてあった。また、ひとりの強い御使が、大声で、「その巻物を開き、封印をとくのにふさわしい者は、だれか」と呼ばわっているのを見た。しかし、天にも地にも地の下にも、この巻物を開いて、それを見ることのできる者は、ひとりもいなかった。
・・・・小羊は進み出て、御座にいますかたの右の手から、巻物を受けとった。
・・・・「あなたこそは、その巻物を受けとり、封印を解くにふさわしいかたであります。あなたはほふられ、その血によって、神のために、あらゆる部族、国語、民族、国民の中から人々をあがない、わたしたちの神のために、彼らを御国の民とし、祭司となさいました。彼らは地上を支配するに至るでしょう」。
・・・・「ほふられた小羊こそは、力と、富と、知恵と、勢いと、ほまれと、栄光と、さんびとを受けるにふさわしい」。
・・・・「御座にいますかたと小羊とに、さんびと、ほまれと、栄光と、権力とが、世々限りなくあるように」。
 四つの生き物はアァメンと唱え、長老たちはひれ伏して礼拝した。」
「ヨハネの黙示録」第5章

この封印が解かれる事によって「終わりの時」が始まる。
http://web1.kcn.jp/tombo/v2/REVELATION06.html
http://web1.kcn.jp/tombo/v2/REVELATION08.html

「その時あなたの民を守っている大いなる君ミカエルが立ちあがります。また国が始まってから、その時にいたるまで、かつてなかったほどの悩みの時があるでしょう。しかし、その時あなたの民は救われます。すなわちあの書に名をしるされた者は皆救われます。また地のちりの中に眠っている者のうち、多くの者は目をさますでしょう。そのうち永遠の生命にいたる者もあり、また恥と、限りなき恥辱をうける者もあるでしょう。賢い者は、大空の輝きのように輝き、また多くの人を義に導く者は、星のようになって永遠にいたるでしょう。ダニエルよ、あなたは終りの時までこの言葉を秘し、この書を封じておきなさい。多くの者は、あちこちと探り調べ、そして知識が増すでしょう。」
旧約聖書「ダニエル書」第12章1節~4節

「ミカエル」とはイエス・キリストの事と考えている。

「わたしはこれを聞いたけれど悟れなかった。わたしは言った、「わが主よ、これらの事の結末はどんなでしょうか」。彼は言った、「ダニエルよ、あなたの道を行きなさい。この言葉は終りの時まで秘し、かつ封じておかれます。多くの者は、自分を清め、自分を白くし、かつ練られるでしょう。しかし、悪い者は悪い事をおこない、ひとりも悟ることはないが、賢い者は悟るでしょう。」
旧約聖書「ダニエル書」第12章8節~10節

おまけ