素朴な疑問 | シフル・ド・ノストラダムス

シフル・ド・ノストラダムス

ノストラダムスの暗号解読

http://www3.synapse.ne.jp/kintaro/content208.htm
これ藤田貞資の第1答でいいんじゃないの?

まず問題は、
問題
いま人が東から西に行く。その路程は119里9分9厘5毛2糸である。
只云う。初日は17里歩くが、それ以後は毎日1里減少して歩く。
その路を歩き尽くすには何日何分かかるか。

藤田貞資の第1答とは、
普通に初日は17里、次の日は16里、その次の日は15里としていくと、
17+16+15+14+13+12+11+10+9=117より、119.9952-117=2.9952
そして最後の日は1日8里のペースで、2.9952÷8=0.3744
よって、9日と0.3744日 よって、9日3分7厘4毛4糸かかる。(自分のまとめ。)

常識的に考えればこれでいいはずだが、次に和算の研究家が久留島先生と安島直円の解法を現代語に変換したものを示す。

目的地までの所要日数をxと置くと、初日の17里から毎日1里減らして歩くから0<x<17 
全道のりは、毎日17里歩いたと仮定した距離から1日に付き1里ずつ減ってx日経った時の目減り分を引いたものとなります。よって、式は以下のように表せます。
17x-{1+2+3+・・・・+(x-1)}=119.9952
これを整理すると、17x-{x(x-1)/2}=119.9952 ∴34x-x^2+x=119.9952×2
∴x^2-35x+239.9904=0 ∴x=(35±√35^2-8×119.9952)/2=(35±16.28)/2=25.64または9.36
0<x<17より、x=9.36 この9.36が9日3分6厘という答えになるのです。(メモしたもの。)

まず、この答えが間違っている事を示す。なぜなら、
17×9.36-(1+2+3+4+5+6+7+8+9×0.36)=159.12-(36+3.24)=159.12-39.24=119.88
よって119.9952とならないので、x≠9.36である。
次に解法の何処に問題があるか。実は、1+2+3+・・・・+n=n(n+1)/2の公式は、nが整数の時しか使えない。――☆よってこの問題だったらまず、119.9952=117+2.9952に分けて、
17x-{1+2+3+・・・・+(x-1)}=117として、17x-{x(x-1)/2}=117 ∴34x-x(x-1)=2×117
∴x^2-35x+2×117=0 ∴x=(35±√1225-8×117)/2=(35±17)/2=26,9
x≦17よりx=9を求めて、2.9952÷8=0.3744 よって、9日3分7厘4毛4糸 
と求めなければいけない。
因みに、x=9.3744とすると、
17×9.3744-(1+2+3+4+5+6+7+8+9×0.3744)=159.3648-(36+3.3696)=159.3648-39.3696=119.9952で合う。

補足☆
例えば、1+2+3+3.5=9.5だが、この公式では(3.5×4.5)/2=7.875となり小数の場合は使えない事が分かる。
補足2
問題「今、ある人が江戸から西へ歩きます。目的地までの道のりは119里9分9厘5毛2糸だといいます。初日は17里歩きました。翌日からは毎日1里減らして歩きました。目的地まで何日(何分・何厘)かかりますか?(「久留島先生答術之論」)」(メモしたもの。)
補足3 別解
所要日数をxと置くとxは整数で0<x<17
17x-{1+2+3+・・・・+(x-1)}<119.9952<17x-{1+2+3+・・・・+(x-2)}
∴17x-{x(x-1)/2}<119.9952<17x-{(x-1)(x-2)/2}
∴34x-x^2+x<239.9904<34x-(x^2-3x+2) ∴35x-x^2<239.9904<-x^2+37x-2
∴x^2-35x+239.9904>0――① x^2-37x+241.9904<0――②
①よりx<9.36またはx>25.64 ②より8.4870285<x<28.512972
∴8.4870285<x<9.36 または 25.64<x<28.512972
0<x<17より8.4870285<x<9.36でxは整数よりx=9
∴17×9-{9(9-1)/2}=153-36=117 ∴(119.9952-117)÷8=2.9952÷8=0.3744
∴9+0.3744=9.3744 よって、9日3分7厘4毛4糸かかる。

おまけ