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『フィクサー』(2007アメリカ)

2008年6月26日(木) 渋谷シネパレス

『フィクサー』(2007アメリカ)

<MICHAEL CLAYTON>

http://www.fixer-movie.com/


追悼 シドニー・ポラック アンソニー・ミンゲラ


マイケル“もみ消し屋”クレイトンに期せずして訪れた人生の分岐点。もみ消し屋の嗅覚と内在する正義感がせめぎ合う。同僚はなぜ奇行に走ったのか?真相に近づいた時、どん詰まり“フィクサー”はある覚悟を決める


フィクサー=“もみ消し屋”としてのプライドと、人としての論理感の狭間で起こる揺らぎとせめぎ合いが生み出す緊張感が全編を通じてみなぎる、ハリウッド製の硬派な娯楽作品。


監督としての才能と俳優としての親しみやすさで、映画人として類まれな、独特のバランス感覚を持ち続けた巨匠シドニー・ポラック(出演・製作)と、英米映画界をつなぐキーマンにして才能溢れる名監督アンソニー・ミンゲラ(製作総指揮)。今は亡きふたりと、ジョージ・クルーニー(主演・製作総指揮)、スティーヴン・ソダーバーグ(製作総指揮)、そしてトニー・ギルロイ(監督・脚本)という次期ハリウッドを担う才能がチームで仕事をしたことは、大きな意義をもつかもしれない。


トム・ウィルキンソンのマジギレ演技が鮮烈。『バットマン ビギンズ』でのファルコーニ役を彷彿とさせる。ティルダ・スウィントンの静かに、確実に壊れていく演技も強烈。下着姿で鏡の前に立ち、インタビューの準備に精を出す姿は、すでにどこかが狂っているようにも映る。決して出番は多くないものの、クレイトンの上司に扮したシドニー・ポラックの演技も忘れ難いものとなった。


英国映画『つぐない』においてはインタビュアー役で俳優としての一面を見せたアンソニー・ミンゲラ。本作ではその雄姿に銀幕で会うことは叶わないが、シドニー・ポラックの映画製作会社「ミラージュ・エンタープライズ」のオーナーとして、最期までポラックと仕事をした。『つぐない』で俳優に挑戦したのは、ポラックの影響だろうか。などど思いをめぐらせる。


ティルダ・ウィンストンにアカデミー助演女優賞をもたらした以上に、製作に携わった人々の映画製作への思いが、ハリウッド史にひっそりと残りそうな予感に包まれた価値ある一作だ。


『フィクサー』(2007アメリカ)

<MICHAEL CLAYTON>

監督・脚本:トニー・ギルロイ

製作総指揮:スティーヴン・ソダーバーグ、アンソニー・ミンゲラ

製作・出演:ジョージ・クルーニー、シドニー・ポラック

出演:トム・ウィルキンソン、ティルダ・スウィントン

配給:ムービーアイ

上映時間:2時間00分

公式サイト:http://www.fixer-movie.com/


渋谷シネパレス

渋谷区宇田川町20-11

渋谷三葉ビル7F

TEL: 03(3461)3534

劇場サイト:http://www.mitsuba-inc.co.jp/scp/


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