昔の話。 例えば日照りが続き、このままでは作物が全滅し
てしまう。 雨乞いを何度繰り返しても恵みの雨は降って来
ない。 恵みの雨とは、(神の)恵みという意味だ。
もう、村人全員が諦めていた。
そんなある日、今日も朝から雲一つ無い晴天だったのだが、
昼から、風向きが変わったと思うや、一転にわかに掻き曇り、
大粒の雨が大地を濡らす。 奇跡だ。 有り得ないことが、
起きたのだ。
村人は、口々に叫ぶ。
『有り難し!』『有り難し!』
つまり『有り得ないことが起こった! 奇跡だ!』
だから、神様に感謝する、という意味が含くまれている。
「有難う」という言葉は、こうして生まれたのだ。
(神様)有難う!
神など信じない私には、そんな思いは無いけれど。