福岡県民謡「黒田節」の歌詞、一番の最後は、~黒田節だと
思っていた。 通常、歌詞は、さらっと流している。
「謎とき散歩」という本を読んでいたら、~武士だと知る。
そして、そこには思わぬ意味が有ったのだ。
♪酒は飲めのめ飲むならば 日の本一の此の槍を
飲み取る程に飲むならば これぞ真の黒田武士♪
この黒田武士とは、黒田藩家老の母里(もうり)太兵衛で
大酒飲みだった。 ある日、藩主長政の命を受け、福島正則
を訪ねる。 『酒は飲むなよ』の厳命を受けていたが、正則
に『飲め飲め』と強要され、『もし飲み干したら望みの物を
何なりと取らすぞ』と言われ、見事に飲み干してしまう。
ただ、所望したのが、正則が関ヶ原での功により、秀吉から
賜った宝物「名槍日本号」だった。 という逸話が、この
歌詞だ。 雅楽「越天楽」から旋律を取り、「筑前今様」と
呼ばれた酒盛りの歌だった。 昭和33年に、NHKが放送する
にあたって、「黒田節」と名をかえたのだ。
慶長5年、藩主黒田長政が関ケ原の戦いの功により筑前52万
石の領主として、この地に国替えになったとき、祖先の地で
ある備前福岡(岡山県邑久郡長船町福岡)に思いを馳せ、
福岡と名付けたもの。
因みに、備前とは、吉備の国を大化改新後に、前・中・後に
分けたもので、 北部は、美作として分離独立する。
備前(びぜん)は、岡山県南東部。
備中(びっちゅう)は、岡山県西部。
備後(びんど)は、広島県東部
黒田節歌詞の三番も、大きく重い内容だった。
♪花より明るくみよしのの 春のあかつき見渡せば
みな唐人も高麗人も 大和心となりぬべし♪