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ほぼリアルタイム更新しています。

 

本日は、B級グルメ、ではなく超A級グルメです。

 

コシモプリュスの小霜シェフが2店舗目をオープン。

コシモプリュスは鮮やかなお皿やその味わいに魅了される人が多いミシュラン一つ星に輝くお店です。そのオーナーシェフが自ら、フランス料理の枠や技法にとらわれることなく、素材を生かしたお料理を出したいと、日本国内だけにとどまらず世界中からのVIPがあつまる、日本を代表する花街祇園に、2店舗目を2017年11月にオープンしました。

 奥へと一本に伸びる漆黒のカウンターの上で繰り広げられる、小霜シェフのプレゼンテーションは洗練されていて圧倒的。冷たいものは冷たいうちに、あったかいものはあったかいうちに。出来立てにこだわったお料理は、目の前で組み立てられ臨場感抜群です。漂う香り、お肉を焼く音、お皿の手触り、鮮やかなお皿とインテリア、そして味わい。潔いまでの小霜シェフの世界観に酔いしれました。

 

 



祇園 呂色



 

 

 

 

小霜浩之シェフとは?

 

小霜浩之シェフは、1989年よりリーガロイヤルホテル(大阪)にて19年間研鑽を積み、リーガロイヤルホテル史上最年少(33歳)にて、グランメゾン・シャンボール(小倉)のシェフに就任するという、料理の神様に恵まれ生まれてきたような方です。その後、

2009年3月より京都フレンチレストラン ドゥーズ・グーにてシェフを務め

2012年5月、Koshimo Plusを立ち上げ、ミシュラン1つ星、人気店に育てる

2017年11月、祇園 呂色を立ち上げ、現在に至っています。

 

コンクールにも積極的に参加され、輝かしい実績を残しています。

第2回 エスコフィエ フランス料理コンクール 準グランプリ

第3回 エスコフィエ フランス料理コンクール 村上信夫賞

第41回 ピエールテタンジェ国際料理コンクール ファイナリスト

2009 ボキューズドール国際料理コンクール 日本代表ファイナリスト

2011 ボキューズドール国際料理コンクール 日本代表選考会 第2位

2013 ボキューズドール国際料理コンクール 日本代表ファイナリスト

 

とてもお料理好きで熱心な事が経歴からも伝わるシェフです。

 

 

小霜シェフの2店舗目は祇園に

 

芦屋に一店舗目をオープンした小霜シェフ。二店舗目に選んだのは、日本国内だけにとどまらず世界中のVIPがあつまる、日本を代表する花街祇園でした。

夕方になると人でごった返す花見小路の、四条通を挟んで北側のビルの5階にお店はあります。阪急河原町駅からは徒歩7~8分。京阪祇園四条駅からは徒歩3分ほどの場所にあります。エレベーターで向かうと、外の喧騒はすっかり消え去り落ち着いた雰囲気につつまれます。

 

 

バーのようなモノトーンのスタイリッシュで潔い空間

 

 

エレベータを降りたら、ギャルソンがすでに待機していて、迎え入れてくれました。店名の「呂色」は黒漆の濡れたような深く美しい黒色という意味で、そこに小霜シェフは、呂色のようにぶれない心と、新たなる挑戦という思いを込めたのだそう。奥へと長い店内を貫く漆黒の一本のカウンターがそれを体現しています。目の前の壁には鈍色の銀箔が張られ、荘厳で高級感あふれる佇まい。真ん中にはお正月仕様に松がダイナミックに活けてあり、モノトーンの空間をさらに引き締めます。

 

 

フランス料理にとらわれない素材を生かしたお料理を

 

小霜シェフの一軒目のお店コシモプリュスはフレンチレストラン。だけど祇園呂色はフランス料理の技法は大事にしつつも、その素材を生かして自由に美味しく食べてほしいという思いからフランス料理を掲げていません。さらに、漆黒の一本に伸びるカウンターだけの席も、冷たいものは冷たいうちに、あったかいものはあったかいうちに出来立てのお料理を出したかったからなのだそう。目の前にで繰り広げられる小霜シェフのプレゼンテーションは洗練されていて圧倒的な魅力を見せてくれます。

 

 

コースは1本。夜は25,000円。一斉スタート。

 

呂色のテーブルセッティング。

素材や質感の違いでモノトーンの色合いがとても上質に表現されています。

紅いナプキンを置くオブジェがアクセントになっています。

 

 

下戸のあたしはノンアルコールスパークリングでスタートです。

PIERRE ZERO

 

 

南仏産シャルドネを使ったワインからアルコールを除去し、南仏産のぶどう、ミュスカをプラスして作られた、芳醇な香りのノンアルスパークリング。甘さは控えめながら、まるでシャンパンのようなすっきりとした飲み口で、お料理とのマリアージュを楽しめます。待ってた!!こんなノンアルドリンク待っていました!美味しかった!

 

 

一皿目 オマール海老のロワイヤル


 

 

寒い日。まずは身体を温めて、という温かな心遣いのスタートです。

洋風の茶碗蒸しのようでありながら、コンソメの風味が甘く広がる一皿。オマール海老の弾力ある食感と旨味が上品で、体の芯からぬくもります。

 

 


小霜シェフのメイン食材のプレゼンテーション


 

 

メインで使うお肉のプレゼンテーションです。緑のプレートに乗せられたのは3つの素材は、ランド地方の鳩  シャラン鴨 三河牛のサーロイン。調理前の大きな塊でお肉を見れるというのはなかなかない機会出し、素材を見せていただくと、これがどう変化するのかとワクワクしますね。メインはこの中から1つを選びます。コシモプリュスは鴨が有名なのだそうですが、滅多に食べれない鳩を選びました。


 

2皿目フレッシュキャビアとしらすのペースト


 

 

贅沢に一口でいただきました。

あまり熟成させないフレッシュなキャビアがこれまで食べたことないつるりとした食感。キャビアの濃密さ、しらすのペーストの凝縮された旨味と苦味。上からかけたレモンの皮の華やかな酸味が抜け感を生み出します。

 

 

 

キラキラ輝く黒い宝石キャビア、しらす、そして上に彩られた銀箔が美しいワンスプーンでした。こちらもまた「呂色」なイメージです。

 

 


3皿目バナナとフォアグラのプリン


 

 

こちらもワンスプーンで。

フルーツとフォアグラの組み合わせは多いけれど、意外にもバナナとの組み合わせ。

低温調理したフォアグラと、山椒を一粒。スライスアーモンドを添えて。一口でパクリと食べると、バナナの甘い香り、しゃくしゃくした食感のアーモンド、フォアグラのねっとりとした旨味に、山椒が爽やかに香ります。

 

 

 

時差で広がる味わいが最後にふわりと混じり合うマリアージュ。一口で楽しい一品です。

 

 

4皿目 子持ち昆布・ウニ・赤貝、海のエキスのジュレ


 

 

 

シェフとスタッフさんが息を合わせ、蓋をあけてくださいます。

 

 

 

海を味わう一品です。

子持ち昆布と赤貝に、海藻と昆布でとったお出汁のジュレ、その上からすだちのジュースをかけ、北海道のウニを乗せた日本料理のようなビジュアルの冷たいお皿です。海藻と昆布でとったお出汁のジュレは、柔らかな潮の味で、ウニや子持ち昆布、赤貝の甘みを引き出します。上はとろける素材、下の歯ごたえある素材の対比も素晴らしいです。

 

 

 

5皿目 河内鴨の5種盛り


 

 

河内鴨は無菌で育てているので、唯一生でも食べられるのだそう。様々な部位を、様々な調理法や、薬味で楽しめるのが贅沢なプレートです。

左から

*胸身 ミョウガと白味噌で和えたとろりとした長ネギを添えて。

*皮は細切りに揚げて。

*ハツはほんのり炙って、生姜の香りとともに。

*低温5時間火を入れた砂ずり 山椒とともに。

*生レバー 塩、ぶどうのビネガーとだし醤油をつけて。

 

 

 

鴨はやっぱりネギとの相性抜群です。こうした定番の組み合わせがありながら、お醤油にブドウのビネガーを合わせる挑戦的な薬味も投入してきます。酢醤油的ではなく、あくまでもたまり醤油のようにまったり甘く一体になっているところが面白く美味しいのです。新しいものに出会える楽しみはレストランならではですよね。

 

 

6皿目 牛タンの煮込み


 

 

和牛のたんの貴重な根元だけを6時間煮込んだ牛タンの煮こみ。 艶やかなソースに包まれた、牛タンは食べてみればとろっとろ。角がピンとしてるのが信じられないほどの柔らかさです。ほんのり苦味あるアンディーブ(チコリ)のサラダに、生姜とオレンジの香りのナッツがアクセントになっていて、大人な世界観の牛タン煮込みに魅せられます。

 

 


7皿目 雲子のフリット


 

 

雲子(鱈の白子)にユリ根とわさびのソース、バジルオイルと赤レモンの皮を添えて。軽やかに揚げられた冬が旬の鱈の白子は表面はサクッと軽く、中は濃厚でとろとろです。サクとろの対比、濃厚なところに、柔らかな辛味のわさびや癖ありバジルのソースを合わせて。オレンジ色のレモンの皮が鮮やかで甘い香りをプラスしていて、濃厚さを引き立てています。

 

 

8皿目 オマール海老のソテー


 


 

オマール海老の濃厚で美味しいところだけを取り出した一皿。

ソテーオマール海老の身と、セミドライトマトと白ワイン、バンジョンヌ キーワインで作ったお酢のソース。欲しいところに攻めてくる濃厚な海老の旨味がどストレートに美味しい。ほのかに上品に効かせた酸味が海老の風味をより引き立てています。あまりにおいしいソースだったので、別添えで出していただいたパンで余すことなくいただきました。

 

 

 

9皿目鳥取の井尻さんのトマトと燻製したブラータチーズ


 


 

中に生クリームを閉じ込めた贅沢なモッツァレラチーズのブラータチーズをほのかに燻製にしたものに、鳥取井尻さんが作ったトマトと、イタリアのチンタゼネーゼ豚のサラミ、トマトとフランボワーズのソースでさっぱりと。

甘いトマトに、フランボワーズの酸味が加わりまるで苺のようなきゅんと甘酸っぱい味わいのソース。糖度が高いトマトの甘みにブラータの燻製の香りとミルキーさが絡まります。

 

 

メインのお肉が焼きあがりました。

 

 

皮目は香ばしい小麦色ですが、中は真っ赤なレア。遠火でじっくりと焼き上げて言ったのでしょうか?絶妙な焼き加減です。最初の、緑の上でのプレゼンテーションから一転、木の板と石が無骨で無機質ゆえに、焼き上げられたお肉の躍動感が光ります。

ここからさらに目の前で、表面を炭火で炙り出してくださるのだそうです。

 

最後の仕上げをしているうちに、ナイフをどうぞと。

ナイフは2種類のブランド12色から好きなものを選べるのだそう。

 

 

自分が使うものを自分で好きな色を選べるって嬉しいですね。自分のいまの心のうちはどの色を欲しているのかな〜と集中して選びました。

 

 

青と黒が混じり合う幻想的なナイフです。

 

 

10皿目 ランド地方の鳩 かぶらと春菊のソース

 

 

丁寧にレアに焼き上げられた鳩とかぶら。鳩の骨のフォンとレバーを使ったソース、春菊のピューレを添えて。

鳩は、まるでレバーのような鉄分豊富な濃密な味わいでいてしっとり。苦手な人は多そうですが、このぐっとくる味わいが美味しいのです。合わせたソースも鳩の骨とレバーを使った攻めたもの。春菊の苦味あるソースも掛け合わせかなり攻めた次元でのマリアージュです。おいしい。

 

 

さ、お料理も終盤、〆です。

ここに来ての驚きの、ご飯です。

紅ズワイガニの炊き込みごはん。

 

 

炊き上がりを目の前で見せてくださいます。一面に敷き詰められたカニ身と、中央に置かれたカニミソに思わず心が躍ります。全てを混ぜて一体化させてから登場です。

 

 

11皿目 紅ズワイガニの炊き込みご飯、桜海老のかき揚げ

 

 

シンプルなお出汁は京料理のお店には敵わないので、フランス料理のお出汁を使って炊き上げたという紅ズワイガニの炊き込みご飯です。上には針しょうがとわけぎ、花しそを乗せて。香味野菜を使って取った出汁が旨味の下支えをしているから、カニの旨み、カニ味噌の旨味がふわっと花開きます。美味しい〜!上にはさらに揚げたての桜海老の天ぷらを「おまけです」とトッピング。

 

 

 

フランス料理のお店だったらできない、締めのご飯。やっぱり日本人は最後にご飯を食べて〆たいよねというシェフの願望が、具現化したスタイルなのかもしれません。

 

 

12皿目 和歌山県産いちごとマスカルポーネのムース

 

 

和歌山県まり姫いちご、マスカルポーネのムース、いちごコンポート、ライムのジュレとラム酒とベリーのソース。

甘くてジューシーな苺のまり姫いちごにキュン。マスカルポーネチーズのまろやかなムースに、爽やかなライム、大人な味わいのベリーのソースが絡まります。上に添えられた薄氷のようなチョコレートのクッキーがアクセント。この時期らしいイチゴを使ったデセールですが、組み合わせが楽しい一皿でした。

 

 

13皿目 熟成プーアル茶と樽に入ったチョコとクッキー

 

 

コーヒーでも紅茶でもなく、プーアル茶でくるところがまた不思議。だけど、熟成されたプーアル茶はほのかな癖がありながらも、不思議とその癖がこれまでのお料理の中口の中をすっきりとさせてくれます。

 

 

 

小菓子は樽の中に。ふたを開けたらコーヒー豆の形のクッキーと、麦チョコレートが入っています。クッキーをかじれば芳醇なコーヒーのいい香りがふわり。チョコレートに混ざるホワイトのチョコレートはフェンネルのホワイトチョコレート、ピンク色はピンクペッパーのホワイトチョコレート。ほんの少しアクセントのあるチョコが時折ハッとします。お料理の終わり、まだ少し時間をここで過ごしたいなと思う時に、こんなちいさいお菓子がちょうどいいのです。

 

 

祇園呂色 総括

 

コシモプリュスの小霜シェフの、2店舗目、祇園呂色。

フランス料理の技法は大切にしつつ、祇園らしい和風のテイストを織り交ぜながら、

旬の素材を味わうことができます。全13皿と多皿ですが、程よい量とそれを感じさせない盛り付けで飽きることなく流れるように進んでいきました。漆黒のカウンターの上で繰り広げられる臨場感あふれる小霜シェフのプレゼンテーションは素晴らしく楽しかったです。食べることが大好きで、上質なレストランに通う方も満足できるワンランク上の極上のレストランでした。

 

 

 

祗園呂色

住所京都市東山区祇園町北側266 井澤ビル 5階

電話番号 075-541-5510

営業時間

ランチ ディナー 共に 一斉スタートです。

ランチ 11時30オープン 12時スタート ¥10000 税サ別 

ディナー 18時オープン 18時30オープン ¥25000 税サ別