キーパーソンは
一人娘さんだった
娘「帰りたいって言ってますけど、無理なので、聞き流してくだされば結構です。」
こちらが聞くより先に
そう
言われてしまった
私「そうですか。」
というより
他ない
ミニミニおばあちゃんの担当看護師は
「どうしたらいいですか。本人は、家で過ごしたいわけじゃなくて、片付けたいものがあるそうなんですよ。ただそれを片付けたいって。それも無理なんですかね?どうにかならないかな。たった1回でいいのに…」
患者さんサイドの意見だけを捉えれば
たった1回
数時間
外出は叶わないものか
と
思う
死ぬ前に
どうしても片付けたいものがある
そりゃそうですよね
と思う
私が連れ出して良いのなら
いくらだって
お手伝いしたい
でも
現実は
できない
ご家族に頼らざるを得ない
ご家族の生活もある
親を想っていないわけでもない
大切にしている
けれど
その大切にする
仕方は
人それぞれ
正解も
不正解もない
長年の築き上げてきた
家族の関係もある
今回の場合
娘さんは
どう思っているのだろう
母親が言っている
”家に帰りたい”
を
どう捉えているのだろう
諦めるのは
それを確認してからでも
遅くなさそうだよね
と
担当看護師と結論をだした
まだ
希望は捨てない