子ども達の学校のすぐそばに…

落ちていた場所に、すずちゃんは眠りました。



5月13日の学校からの帰り道のこと。

この日は受け渡し訓練の為に保護者と子ども達で

下校でした。

学校から出て、いつもは通らない道に進み

すぐに次女がしゃがみ込み「あ‼️」と

顔色を変えていたのです。



よく見れば雀の雛が落ちていました。

まだ産まれて間もなく

ふわふわした毛が生えてきた頃でしょうか

巣立ち寸前の雛です。



足を骨折したのか

なんだかわかりません。

雛もべったりしゃがみ込むように縮みながら

鳴いていました。



30センチ先は車がビュンビュン通っています。

人通りも激しく

都会のど真ん中。

巣は見当たらず、声も聞こえません…



ただし野鳥ですから

むやみに手を出すことも出来ません。

雨はまたパラパラ降りはじめそうな空でした。

子ども達はこのまま置いていけないと

今にも泣きそうな顔をしています。


帰宅して環境課か、野鳥保護団体に連絡をして

指示通りにしようと考えひとまず保護する事にしたのでした。




素手では触れないので

タオルでそっと包みます。




最初は鳴いていたすずちゃんも、段々と眠るばかり


自宅にある乾燥されたミミズをふやかし

耳かきでそっと食べさせてやるのですが

すぐ口を開けなくなります。



今思えば

内臓も落ちた時にぶつけていたのかな…とも思ったり


ミルワームを大至急ネットで購入し

体力だけはと考えていました。



区の環境課に連絡した際

土日は休みのため少し保護したまま

待ってくださいと。


雛を温めながら

食べ物だけはこまめに食べさせましたが

糞があまり良くない。


足が骨折してるせいかきちんと歩けません。


ひとまず元の場所に戻し

母鳥が何か食べさせてくれるかも知れないと

思いましたが外は強い雨が降り出していました。


この雨の中車の走る木の下に置くわけにも行かず

ただ温かくして保護するしかありません。


ミルワームが届き怖いですが

不慣れな手つきで頭をとり細かくして

口に入れてあげます。


でも食欲がない…


暫く小さくなり寝てしまいました…


爪楊枝で嘴をそっと開けては

餌を与えますが辛そうです。

雨はひたすら止む事なく降り続けていました。



翌日夕方。

すずちゃんを温めかなタオルで温めて

少し静かな暗い場所へ移動し

輝空のパパと子ども達にすずちゃんを託し

2時間ばかり『母の日』だった為

私の実家へ私だけが向かいました。


母への日頃の感謝も勿論のこと。

最近地震が多々ある為に

どうしても行かずにはいられなかったのです。


家を出たのが18時近かった為に

母と少しの時間を過ごし子ども達の元へ。


すると

長女が『すずちゃんが元気ない…』

とタオルで包み私の元へ向かってきました。


そして…

私の手に渡した後

すずちゃんは目を開け

私に黄色い嘴をふわっと開けて…

そのまままた目を少し閉じてしまったのです…



トクトク小さく動く心臓も

たちまち静かになってしまいました。




小さな小さなすずちゃんは

明日には野鳥保護団体の指示をいただける筈だったのに…

僅か1日半で天使になってしまいました。




野鳥の雛は本来

絶対に保護してはいけないそうです。


どんな環境でも

自然の摂理に成り立つものだとか。


見捨てられず

思わず連れて帰り

元気な姿で母の元へ帰したかった子ども達は

目を赤くし涙を流しながら

野鳥の雛の命の難しさ

自然界の難しさを感じていました…




東京ではないのですが、

野鳥の雛を守る為に働きかける運動もあるようです。


これから1.2ヶ月

巣立ち雛が間違えて落ちていることもあるでしょう


そんな時は

危なくない場所へそっと移し

ティッシュなどを小さな入れ物に入れて

その中にそっと入れておいてあげても良いそうです🌟



平日なら野鳥保護団体にお電話をして

保護を依頼するか

指示を頂いてください。


小さなすずちゃん。

ほんの僅かだったけど

ありがとう。


野鳥の雛の命も儚く

自然界の厳しさを教えてもらいました。