やっぱり福沢 諭吉は尊敬に値する人です♪
福岡の街の中心に位置する大濠公園。
都会の真ん中にあり、水と豊かな緑に囲まれていて、文字通りオアシスの
よう。わたしのお気に入りの場所でもあります。
その大濠公園の中に、福岡市美術館があり、現在 “福沢諭吉展” が
開催されています。
実は、日本史オタクのわたしが、歴史上で最も尊敬する人物が二人いて、
そのうちの一人が福沢 諭吉なのです。
(もう一人は幕末の薩摩藩主 ・ 島津 斉彬。)
なぜ福沢 諭吉を尊敬してやまないのかというと…。
二百数十年の鎖国を経て、幕末から明治にかけて、欧米の技術や文化、
社会制度などが一気に日本に入ってきました。
この時代、多くの優秀な日本人が海外に出ていって、ある者は鉄道の敷設
を、ある者は蒸気機関のしくみを、ある者は裁判制度を、またある者は語学
や教育制度を学びました。
この時代、何を学んでも、それぞれの分野でパイオニアになれたわけですが、
福沢 諭吉だけは目のつけどころが違っていました。
彼は、技術や文化や社会制度そのものに興味を持ったのではなく、それらを
成り立たせている欧米の原理(=本質、あるいは理念)とは何なのかを、つか
もうと思ったのです。
わたしは、本質をつかむ人が好きなんですよね
数度の欧米視察を経験した彼は、高度な文明が欧米で発達した背景に “自由”
と “平等” という考え方があることを知りました (おそらく直感でわかったので
しょう 彼の直感力の素晴らしさは、古今東西の自伝文学の最高傑作
『福翁自伝』 を読めばわかります)。
その自由と平等を可能にするのが、 “独立自尊” です。
諭吉は、“独立自尊” を実践にうつすために慶應義塾を開いたのですが、
今回、福沢 諭吉展に行ってびっくりしたのは、彼が結婚や家庭に対しても
“独立自尊” を理想としていたことがわかったからなんです。
男尊女卑の風潮が強かったあの時代に、「結婚生活のベースには、お互いの
自立が必要である」 という意味のことをおっしゃり、実践し、子供たちに対しても
そのように教育していたんです!
わたしは、夫婦が仲がいいのは当たり前、でも、それが依存であったり束縛
であったり…というのは絶対にイヤなんです。
夫婦である前に、一人の男と女、そして一人の人間同士…自立した人間同士
が仲睦まじく一緒に暮らすから、素敵な家庭ができるのだと思います。
福沢 諭吉の結婚観に大いにうなずき、共感したわたしですが、今から100年
以上前に、そうした結婚観を持てたって、奇跡だと思うんですよね。
惚れ直しましたよ、諭吉さん