頭では分かっているの。
でもね、わりきれない想いだわ。
アナタを理解したい。
アナタの全てを知りたいの。
…いやぁ、本当にありがたいことでしてね
新倉瞳のチェリスト人生、
オーケストラさまと共演させていただく機会に恵まれ続けているのですが
10月には初めて演奏するそんな曲が
ナント2曲!!
立て続けにございます。
チャイコフスキー: ロココの主題による変奏曲
ショスタコーヴィッチ: チェロ協奏曲 第1番
この、両極端な大曲2つと向き合うため
隙あらばひたすら特訓の日々…
9月に入り、ラストスパートをかけている次第であります。
チャイコフスキーもショスタコーヴィッチも共にロシアの作曲家。
まずは聴いて頂きたいので曲についてはあまり語りませんが、タイプは違えど、2曲とも共通してチェロが出来る超絶技巧のが全て試され、歩んできた人生と人間性が浮き彫りになる、大変な難曲です。
(曲をご存知ないかたは、CDや配信サイトで聴いてみてくださいね。おったまげー!ですから! )
チェロの超絶技巧っていっても…
ピアノやヴァイオリンに比べたら不器用な楽器だから…
…そんなにないっしょ!!
と思ったそこのアナタ…
いえいえいえいえとんでもない!!!
チェロは音程取るだけでも激ムズですから!
ほんとに。泣
…そう、だから超絶技巧の中でも、
カズネ(重音)ちゃんには振り回されています。
ワタクシの時間と精神を全て捧げて尽くしていると言っても過言ではないほど…
カズネは不安定で世話が焼けて、手強いのである。
でも、丁寧に向き合って付き合うほどに
その時々に何が起きているかに気付いて、反応出来るようになってきたかな。
(ちなみに私、自分のことは棚にあげまくりますが、弦楽器よりも鍵盤打楽器のほうが音程が簡単に鳴っちゃう楽器だからこそ、実は音程がシビアだと思っていたりします。このお話はまたいつか…)
しっかーーし!!!!!
ショスタコーヴィッチの協奏曲の至る所に登場する
華麗なるヘン・ビョウコ(変拍子)よ…
アナタのコトはまだ掴めていないのです。
今までも変なビョウコは私の周りに居た。
しかしあまり意識してこなかった…
わかったふりして、そつなくこなしてきたのかもしれぬ…
ビョウコ変だなぁ、面白いなぁ程度で
その変な魅力に無関心だったのだ…
未熟なワタシを許して…
先日、とある大好きな変拍子まみれの曲の演奏中に「あれ、私…なんか弾けてるけどノれてない?」と思ったことがキッカケで、ショスタコーヴィッチでも「いや…なんだかノリ違いません?」と思い始めたのだ。
…クレズマー音楽はじめ、とにかく世界に散らばった舞踏音楽が大好きな私は、ノリノリな音楽が大好きだ。
クラシックも、円を描く呼吸と演奏が好き。
パリパリ弾けてる奏者よりも、そういうグルーヴにドシッとのっている奏者に、惹かれる。
だから、変拍子だろうがそうじゃなかろうが、ノリノリな音楽を、理屈抜きでノリノリで聴いている。
もちろんね、ノリノリでもスキスキでも
届かぬ高みも、叶わぬ想いもあります。
でも、それで良いのです。
好きー!!に真正面からぶつかって、葛藤を楽しめてるから、成長出来るんです。
チャイコフスキーだって
ショスタコーヴィッチだって
葛藤の中で生きてきた
人間だもの。(みつを)
変拍子だろうがなんだろうが、
ノッてみせるぜ。
好きなんだもの。(ひとみつを)