江戸の恋人
本日はバレンタインデーですが、江戸時代の恋人たちはどんな様子だったのでしょう。鈴木春信の絵に、夢見心地の恋仲の二人を描いた絵があります。男性は黒ずくめに袖頭巾というものを被り、恋人を見つめる視線が熱いですね。女性の方は蛇の目傘を持つ指先まで恥じらいを秘めて、初々しいお二人です。
昔も今も恋人どおしは絵になりますね。
問い)では問題です。黒と白い衣装とで美しく決めていて、婚礼間近かしら? と思わせる二人です。では江戸時代の結婚式の式場となったのはどちらでしょうか。
① 花婿、男性宅の床の間のある座敷。 ⓶ 集客の場である料理茶屋
答え) ①の男性宅の座敷です。 絵のような絹物を着用している男女は中~上層の商家の息子たちで、当時は商家の跡を継ぐ跡取りの披露ということになります。 親族はもちろんのこと、仕事関係者、近所の地縁の人々などを日を変えて祝ったりし、男性の家で祝言を行いました。 めでたく恋がかなうといいですね。
江戸の衣装と暮らし研究家 文と絵 菊地ひと美
絵) 日本橋再開発に起用された絵は、江戸東京博物館前の外通路に拡大版で展示中。
国立劇場の「伝統芸能絵巻」制作。
NHK大河『晴天を衝け』 の8話結婚の時代考証
著書) クイズ出題本「江戸の衣装と暮らし解剖図鑑」(エクスナレッジ)新刊
「江戸で部屋さがし」(講談社)重版