杭全神社(大阪市平野区)。連歌所とだんじり祭でよく知られています。当社も熊野神社の一社で、大阪にある熊野神社のうちでもなかなか有力な神社ですね。

 

興味深い点がいくつか。しめ縄の垂にはプスッと矢が刺されています。こういうのは当社以外で見たことがありません。どんな理由で刺されているのか巫女さんも把握されてませんでした。てるてる坊主でこういう事をすると、晴れを望む人に怒られるかも知れません(笑)

 

 

 

左から第一本殿・第二本殿・第三本殿と並びます。

第一本殿にのみ鳥居が設置。

 

第一本殿の祭神は牛頭天王。スサノオと同一視されてるとはいえ、まず牛頭天王の名を推すのは興味深い点です。


当社はもともと祇園信仰から始まったとされており、牛頭天王が「第一」とされるのは理解できます。ですが、その第一本殿は向左に位置します。神社での左方上位の原則からみて第一本殿は最下位になり、なぜこの配置なのかも興味深い部分です。


第二本殿。熊野三所権現。

 

第三本殿。熊野證誠権現。

 

ちなみに牛頭天王は、明治期の神仏分離の時に淫祀とされて排斥された神格ですが、私的には牛頭天王はかなり好きです。興味深い点がいくつもありつつ、境内は手入れが行き届くなど、再訪したい神社です。