生きる喜びを、
この踊りで表現している。

私の動きの一つ一つに沸き立つフロア

辛い暗い昨日を、
ちょっとだけ忘れさせる今。

そういう一瞬があるからやってゆけるのかもしれない。
昼間に、歩く魚を見た。

三丁目の角、弁当屋で。幕の内、持ってた。


やっぱり珍しいみたく、周囲に写メを撮られていた。

野次馬心で後を少し付いてあるいて観察してみた。

割合かわいい女の子には握手に応じるが、かわいくない女の子や男子が近づいてきてもあしらうか歩く速さが増し、完全に相手にしない。


彼はカレイで、いいカレイですね!と言うコメントには敏感に反応する。

それだけは誰から言われても嬉しいらしかった。


 昼からガソリンにまみれる。




なぜか今日のピルケースの中身はガソリンで、


あ、そうか今日はガソリンか、とあまり気にせず体に塗った。




服を脱いでいる時に呼び鈴が鳴って、どうしようかと思ったけれど


仕方なくそのままで玄関に向かう。


ドア越しに誰かと尋ねると、お客は郵便物を届けにきたのだと云う。




それならばと手を伸ばし、


体を捻じ曲げて醜態を見せぬように郵便物を受け取った。




そしてリビングで正座して、届いた荷を解いた。






大きさは、膝に乗せて少し余るくらい。




ガムテープを剥がして、中身を確認する。


椿の花(生首)と、注射器(真空詰め)、それに小瓶に入った白濁した液体。それに注意書き。




私は注意書き通りに三点を持ってテレビの前に座り、タオルで丁寧に体を拭き始めた。


ガソリンは取れにくいと思いながら、この三点の意味を必死で考え


そもそもなぜ差出人の名前も無いのに郵便が届いたのだろうとか、


荷を解く方も解くほうか、とどんどん注意が散漫になっていく。






全身を真っ赤になるまで擦って、少しひりひりしたところで




テレビを付け、砂嵐にあわせて音量を5に設定した。






ふと気になって後ろを振り返ってテレビを見たら、


さっきまでしっかりとがくに張り付いていた花びらが、全てばらばらに離れているではないか。




白濁した液体は、ビン・床・花びらにきっちり三等分されて散らかっている。






私はそこで確信するんだ、だから今日はガソリンなんだなあ、って。