かわいいかわいい




僕が良いときにだけ出ておいで 






かわいいかわいい君




NOの旗はないよ






かわいいかわいい君




一方的だなんてよく言うよ




ホントは寂しいくせに













ごめんね~ おくれちゃった!






と急いで参った君








おなか空いたよね?ってがさがさビニール袋


今日はエコバック忘れたらしい








別に と応えて顔はやっぱテレビのまま。




うーん今日もおもしろくない


明日も雨みたいだ






ためしに聞いてみたけどメニューはまだ確定していないようだ








しばらく機嫌よく調理をする君を見ていたら


不意におもしろくって仕方なくなった


最初は口の中 あふれないほどだった笑いが




もう口角を下げられなくなり


我慢すればするほど肩が揺れ


口を閉じていられなくなり


大きく息を吸い込んで






笑った


笑った




大きな声をだして


マジ腹抱えてってこれだし


って


笑いながらさらにおかしく思えて




最初気にしなかった君も




包丁片手にぽかんとボクを見る








ぽかんとボクを見る君の喉仏に集中する


さらに笑えてくる




笑い続けてゼーハー言い始めたボクの喉






口をあけたまま近付く包丁の女






なみだ目で太ったり痩せたりする君は


まるで妖怪だ




何がどんなけおもしろいかじゃない




どうしても今は笑う時間なのだ


なんで?


なんで?






ああたまらなくおもしろい




ついにひざを突いて


頭を床にして




大爆笑






腹を抱えてそのまま床に転がる




あまりに笑いで腹が痛いので転がる


腹を抱えて転がる僕








うろたえる君






窓際


カーテンを引き込み


反対へ転がる僕












そのまま転がり、カーテンを破る僕




カーテンと転がり涙をながし叫ぶ僕


僕は笑っているのだ




大変に僕は笑っている


































まだ、おもしろくって笑っている 


床に転がり


いろいろを巻き込んでいる



















口の中がもぞもぞする。何がおるのか舌で様子を見る。舐める。



なんと毛糸が出てきたではないか。

口の中から端を出して、ツルツル引くとそろそろ出てくる。


色は黄色から始まってだいだい、赤、紫、青、緑、黄色…と連なっている。



まだでる、まだでると 引っ張り続け 手繰り寄せた毛糸の山が、自分のつま先をちょうど隠すとき、端が出た。


ポンっと最後を引くと心と気分がぱあっと晴れゆくようだった。


なんだ、そういう事だったのか。


わたしは急いで靴箱へ走り、隠し持ったへそくりを握りしめ表へ飛び出した。