【レポート】「鈴音ひとみ生誕ワンマンLIVE2022 ~DAY×DAY×UHHD!~」@下北沢シャングリラ
年に一度のバースデーライブ。
それは出演者にとっても、応援するファンにとっても、一年で最も幸せな日になる事は間違いない。
それが出演者の誕生日当日なら、その喜びは尚の事だろう。
鈴音ひとみ
千葉県出身のシンガーソングライターアイドル。
グループアイドルが全盛のこの時代において、ソロアイドルとしての活動を続けており、少なくとも南関東を代表するソロアイドルの一人と言って過言ではないだろう。
最近でこそライブイベントに足を運ぶ機会は減っているが、バースデーライブに限って言えば、今回で6年連続参戦である。
(2020年のみ配信視聴なので、これは参戦と言えるか微妙だが)
言ってしまえば6月上旬に彼女をお祝いするのは恒例行事なのだが、その毛色は毎年違っている。
これまでの違いを大いに語ると時間が足りないので、ここでは割愛するが時間がある方は昨年までの彼女のバースデーライブについて書かれた【レポート】を読んでいただきたい。
(それこそ上記の2020年以外は毎年のように執筆している)
今回のバースデーライブ最大の焦点は何と言っても「バンド編成」
これまで鈴音ひとみと言えば、カラオケ音源をバックに時には一人では広すぎると思われるステージを縦横無尽に駆け回る姿が印象的だった。
不思議なものでその姿を見ていると、グループアイドルが複数人立っても狭くないと感じるステージでも、「所狭し」と錯覚する事が多々あった。
時々、アコースティックスタイルになる事はあったがかなり限定的で、基本、彼女がステージに立つ時は、ステージ全体が彼女一人だけのものになっている……という印象だった。
そんな彼女がバックにバンドを従えるのだ。
恐らくこれまでの彼女を知っている人ほど、その姿が想像できなかっただろう。
無論、自分もその一人だった。
またカラオケ音源をバックに歌を歌ってきた彼女が、バンドの生音を前にどのような歌唱を見せるのか。
その点もある意味、注目だった。
そんな訳で前置きが長くなりましたが6月6日、鈴音ひとみ誕生日当日に下北沢シャングリラで行われた「鈴音ひとみ生誕ワンマンLIVE2022 ~DAY×DAY×UHHD!~」の様子をレポート致します。
●入場~開演前
開場が始まった直後くらいのタイミングで到着。
今回は一般チケットだったので、しばらく地下の駐車場で待機。
他の現場で顔見知りのヲタと談笑していると、列が動き始め比較的早い時間で入場する。
会場入るまでは初めての会場と思っていましたが、以前、来た事ある会場でした(笑)
なので今回がこの会場、2度目ましてです(笑)
その後、前物販でまずはチェキを1枚撮影。
本日の主役・鈴音ひとみに久しぶりの旨を挨拶し、本日楽しみにしている旨を伝えた。
なおこのライブは平日、月曜日の夕方である。
割と社会人だと休みでも取らないと、行くのに苦労する時間だと思われたのだが、そんな事はなく開演前からいっぱいだった。
そして会場はスタンドフラワーや横断幕が飾られていて、これから始まるバースデーライブの雰囲気を盛り立てる。
会場内で会った「チームひとにゃん」の皆様は、本当に久々な方も多かったのですが、自分が一番通っていた頃のように親しく接してくれたのが嬉しかったし、久々でも楽しみやすい雰囲気を作ってくれたと思います。
こうしているうちに開演時間となり、本日の主役の登場……の前にゲスト2組のステージが始まる。
●ゲスト
〇ripple link
5人組アイドルグループで、個人的には初見。
それもそのはずで結成は今年4月1日。結成からまだ2ヶ月しか経ってないのだから仕方ない。
鈴音ひとみとの縁はメンバーが某イベントで共演していた事らしい。
(詳しくは間違いがあるといけないので、各自調べてください・笑)
結成から2ヶ月という事ですが、見てて丁寧な感じだし、グループアイドルとしては整っているな……というのが第一印象。
メンバーが全体的に若い娘が多いけれど、これから経験を積めば伸びてきそうな雰囲気もありました。
また別の機会に拝見した時に、本日の初見に感じた印象とどう変わっているのか見て観たいと思います。
〇松山あおい
「クリエイティブうたのおねえさん」のキャッチフレーズでお馴染み、松山あおい。
先日も「TIF2022全国選抜LIVE」のソロアイドルブロックで優勝を飾り、TIF出場を決めて勢いもある。
個人的には鈴音ひとみと並んで南関東を代表するソロアイドルと思っています。
そんな彼女のこの日の衣装は、鈴音ひとみとも出会った頃に購入したという市販の衣装(MCでのお話)
その当時からは鈴音ひとみとはオーディション系のイベントで競う機会も多く、ライバル関係は長く続いています。
セットリストもその当時の勝負曲「チャレンジ!!」を入れるなど、彼女なりの鈴音ひとみへのリスペクトを感じる内容でした。
なお中盤以降はいつもの「調教」タイム(笑)
久しぶりに「調教」されて「ありがとうございました」と胸に手を当てて御礼申し上げました(笑)
こうしてゲストコーナーを終えて、バンドの準備が始まる。
程なくして、鈴音ひとみからの諸注意が入り……いよいよ注目のバンドワンマンが始まる!
●本編
いつものライブステージ同様、OPSEが流れ鈴音ひとみがステージの上に登場する。
ただいつもと違うのは、登場しているのが鈴音ひとみ一人じゃない事。
彼女の後ろにはバンドメンバーが三人、それぞれの位置で、それぞれのの音を奏でる準備をしていた。
この日、新衣装に身を包んだ、鈴音ひとみが最初に歌ったのは……いきなりアカペラ。
静まり返った会場の中、一人「マイ☆ヒーロー」を歌い出す。
そして冒頭部分を歌い終えて、バンドの生音が会場を包み込む。
その瞬間、会場は弾けるように盛り上がり始める。
これまで何度も見た、だけどどこか違う鈴音ひとみのステージが目の前に広がっていた。
バンドの生演奏をバックに次から次へと歌われる鈴音ひとみの楽曲の数々。
あの楽曲が、その楽曲が……カラオケ音源とは違う魅力に溢れていた。
しかしそれでも変わらなかったのは、彼女の歌声に乗せて流れてくる楽曲の一つ、一つにその場にいた皆、一人、一人が身を委ね、思い思いに盛り上がり、もしくは聴き入る。
自分が良く知る、鈴音ひとみのステージは変わらず、そこにあった。
またバンドの生演奏だけじゃない試みも多々あった。
鈴音ひとみ自身もギターを手に弾き語ったり、またギターのねこにゃんこと石井裕介とはアコースティック編成で「光ある場所」をバラードで聴かせたりなど、随所に工夫を見せた。
こういうちょっとした挑戦や変化も、鈴音ひとみが日々成長していく上で重要な一因であり、またそれが実際に鈴音ひとみを「シンガーソングライターアイドル」として成長させているのは間違いない。
……振り返ってみると、あっという間だった。
心地良くていつまでも続くと思った時間も、本人がMCで「終盤入ってます」というまで実感が沸かなかった。
贅沢な悩みなんだけど、2倍……だと疲労困憊になるので、せめてあと1.5倍くらいは聴いていたかった。そう思える構成だった。
終盤でも「Sinfonia」を始めとする代表曲が次々と流れ、本編ラスト「Over the rainbow」からの「各駅停車」が流れるまでは終わりが実感できなかった。
本当に疾走感に溢れたバースデーライブだった。
こうして鈴音ひとみの初のバンド形態でのワンマンライブは終わる……はずが無かった(笑)
ステージの前にスクリーンが下りてきて、何かしらの発表がある……と思ったら、何も流れず(笑)
「チームひとにゃん」のまとめ役・nokki氏の号令で始まった「アンコール」からの「ひとにゃん」コールはあっという間に会場を包み込んだ。
暗幕代わりと思われたスクリーンに映像が映し出されたのは「ひとにゃん」コールが最高潮を迎えた瞬間だった。
「重大発表」
……そのスクリーンに映し出された内容は……
・鈴音ひとみ新曲「DAY×DAY」……TVアニメ「微々っとデビル」主題歌に決定
・3rdアルバム、10月29日発売決定
会場は大いなる歓喜に包まれた。
そしてTシャツに身を包んだ、鈴音ひとみが再びステージに現れる……。
●アンコール
重大発表をお届けした鈴音ひとみの表情は喜びに満ちていた。
特にアニメ主題歌は彼女の長年の悲願だったと記憶している。
心なしかその目は少し潤んでいたように見える。
またこの日から3rdアルバムの予約も開始して、その特典内容なども発表され更に盛り上がった。
ここでバンドメンバーを呼びこみ、再び歌う態勢へ(この時、一部バンドメンバーの名前を忘れたのはご愛嬌?)
アンコールでは早速、新曲「DAY×DAY」を初披露。
初披露なのでもちろん会場も手探りでの応援だったが、非常に盛り上がった。
この楽曲が今後、アニメ放送を通じて、どのように愛されていくのかが注目したい。
そしてアンコール二曲目は「絆」……と思いきや、突然、お誕生日なら聞き覚えのあるBGMが……。
ステージの袖からこの日のゲスト、松山あおい、ripple linkが登場。
それぞれケーキや花束をもって、鈴音ひとみの前に現れる。
鈴音ひとみがケーキのロウソクを吹き消すと、会場からはクラッカーが一斉に鳴らされ、鈴音ひとみの誕生日を皆で祝った。
(この時、ゲストのripple link・大川七海も当日が誕生日という事で、会場から暖かい拍手が贈られていました)
予定を前倒しした記念撮影後、改めて「絆」を熱唱。
鈴音ひとみの代表曲。この楽曲で会場が盛り上がらない訳がないというくらい、大きな、大きな盛り上がりを見せた。
そして本当のラスト「夢の続き」を熱唱。
会場はミントグリーンのサイリウムの海で染まった。
これからの鈴音ひとみの生き方、そして決意というのを強く感じた……。
恐らく皆が皆、鈴音ひとみと共にいたこの瞬間を大切に心に刻んでいた。
そう思う。
こうして鈴音ひとみ、自身初のバンド編成ワンマンライブは、充実感の中、予定よりやや遅れてその幕を閉じた。
●所感
最初、全編バンド編成と聞いた時、二つの想いが交錯した。
一つは「ずっと観たかった」という想い。
これは自分がバンド編成のソロアイドル(アーティスト)を見てきた影響も大きいと思う。
例をあげるならユキノユーリや、昨年2月に引退した石戸なつみなど。
カラオケ音源でもいいんだけど、バンド編成になると彼女たちは「化ける」のを何度も目の当たりにしてきた。
鈴音ひとみは特に石戸なつみとは一時期共演も多かったので、バンド編成もいつかしないのかな……と期待していた側面もある。
それが実現したのが、この日だった。
一方で「バンド編成で持ち味が失われないか」という心配する想いもあった。
前述と矛盾するようで申し訳ないのだけど、長年カラオケ音源でライブを回してきた彼女。
その魅力がバンドが演奏する生音を前にかき消されたりしないだろうか……と心配はしていた。
しかしその心配は杞憂でした。
むしろ前者の「ずっと観たかった」という期待に見事に応えて、鈴音ひとみはまた一皮むけて「化けて」くれました。
性格的には不器用なタイプだと思われる鈴音ひとみが、自身の持ち味を活かすために器用に立ち回り、魅せてくれた事に大満足しています。
また本編では触れていませんでしたが、この日は(マスク着用という条件付ですが)声出しOKだったのも大きかった。
おかげで会場もバンド編成の生音に負けないくらいのコール&レスポンスで大いに盛り上がりました。
何よりここ数年見られなかった、本来の「鈴音ひとみ」のステージが、自分が良く知っている鈴音ひとみの「景色」が目の前に戻ってきた事が大きかった。
そう感じます。
本当にここ数年は彼女のライブに足を運ぶ機会が減少したけど、久しぶりでもこのように魅せてくれる以上、いつも行くことは出来なくても、何か重要な局面ではまた駆け付けたいと思わせるだけのパワーと魅力が、この日の彼女からは感じました。
あと「チームひとにゃん」の皆様が、本当に久しぶりなのに、つい先日も会っているような感覚で接してくれるのも実は嬉しかったりする。
ここの現場の雰囲気作りは本当に素晴らしいし、たまに顔を出したいと思わせてくれます。
それも鈴音ひとみが長年をかけて作り上げた、一つの成果だとヒシヒシと感じました。
バンド編成という新しい可能性を見せつつ、長年積み上げた変わらぬものを見せてくれた今回のバースデーライブ。
本当に最高の一瞬でした。
なお当初はブログで書く予定は無かったけれど……後物販の時に鈴音ひとみに言われました。
「ヒトデにゃんの文章が好きだから、今日の事も書いて」と……。
期待に応えられればいいけれど(笑)
※ここまでの乱文乱筆、失礼いたしました。
以上「鈴音ひとみ生誕ワンマンLIVE2022 ~DAY×DAY×UHHD!~」の様子でした。
最後にひとにゃん、お誕生日(や色々な発表)おめでとう!
そして……ありがとう!