【レポート】燃えこれ学園ライブ配信「仲川つむぎ生誕祭」@新宿ALTA KeyStudio
既にこのレポートではお馴染みとなりつつある燃えこれ学園。
現在在籍している10名のメンバーは、誰も皆、個性的である。
そんな個性的なメンバーの中で、最も古風……「昭和」を感じさせるメンバーといえば、仲川つむぎを置いて他にいないだろう。
彼女自身「昭和を愛する平成生まれ」を称するように、とにかく独特の雰囲気を醸し出している。
動画配信で稀に披露する歌配信では、昭和の歌謡曲を披露する事も多々ある。
憧れのアイドルは天地真理だったり、またコロナ禍の前、前川清と同じステージに立つ機会があった時には涙を流して感激したエピソードを持っている。
そんな彼女だがコロナ禍になってから、配信の裏方としても活躍し、現在は「放送局長」も名乗っており「昭和」を愛する古風さとは正反対のデジタル面での貢献も目立つ。
だが彼女が「放送局長」として活躍した背景、そしてコロナ禍を経て今日、我々の前に姿を出して歌えるようになるまでは、彼女が抱える苦しい時もあった……。
仲川つむぎが迎えた2022年度の生誕祭。
その先に待っていたのは笑いか、感動か?
今回は11月15日に行われた、燃えこれ学園ライブ配信「仲川つむぎ生誕祭」について語っていきたいと思います。
●開演前
非多くの広報委員(ファン)が集まったのは言うまでも無いが、今回は特に彼女の担当カラー:白の燃えこれ学園Tシャツの割合が高かったように思う。
会場内にはスタンドフラワー、アレンジメントフラワーも飾られ「生誕祭」独特の雰囲気を醸し出している。
また生誕祭と言えば、サイリウムが席に配布されたりするのだが、今回は生誕祭専用の口上が記載された紙もセットで配られるなど、配慮が行き届いていた。
ここまでは通常の生誕祭となんら変わらないのだが……某広報委員がその場にいた客層全員に「ぽんせん」というせんべいを配っていた(笑)
実はこれ、メンバー・高未悠加の出身地、兵庫県朝来市にある老舗「マルサ製菓」の商品。
先日も朝来市繋がりで、燃えこれ学園の元にも届いたのだが、思わぬ形で話題の「ぽんせん」をゲット!(笑)
美味しくいただきたいと思う。
(マルサ製菓さん、悠加のスポンサーにならないかなぁ・笑)
そんな嬉しいサプライズ(?)を経て、諸注意のVTRが流れて、いざ生誕祭開始となる……!
●本編
※ここからはネタバレ気味ですので、まだ未見でこれからアーカイブを見る予定の方は注意してください。
「生誕祭」開始時は毎回、各メンバーを一人一人フィーチャーしたOP映像が流れるのだが……この日は違った。
いきなり始まる「燃えこれ学園リレー」
まずは競技場を背景に、黄色い燃えこれ学園Tシャツを着た三浦千鶴が走る。
続いて三浦から佐々木千咲子にバトンタッチ。佐々木は故郷を思わせる雪景色の中を走る(笑)
……もちろんこの背景は合成なのだが(笑)このように次々とメンバーが特徴的な背景をバックに走り続ける。
蒼音舞はジムを背景に全力で、稲森のあは「天使」らしく空を「ぴょーん」と飛びながら、當銘菜々はひまわり畑を……という具合にである。
なおこの走っている順番、燃えこれ学園をここ一年応援している方なら気づくと思うが、生誕祭の開催順になっている。
當銘菜々の後を受けて、熊野はるが熊のいる渓流を走るが背景の熊に吹き飛ばされると、いよいよこの日の主役・仲川つむぎにバトンが渡る。
出身地である埼玉県(恐らく川越?)らしき背景を走る仲川つむぎだが、突如転倒。
悲しいBGMが流れるが、目の前に成田麻穂、山田みつき、高未悠加のこれから「生誕祭」のバトンを受け取るメンバーが、仲川に手を差し出す。
そして立ち上がった仲川つむぎは再び走り出す。その後、成田→山田→高未へバトンが繋がり、最後は再び熊野はるにバトンが渡される。
逆風(?)の中走る熊野、そして気づけばメンバーが横一列でひた走る!
そして最後の瞬間、メンバーが手にした輝きは……という、壮大(?)なOP映像で今年の生誕祭は始まった(製作は「つむつむ動画」)
そして生誕祭恒例、各メンバーをフィーチャーしたOP映像が流れ、燃えこれ学園のメンバーがステージの上に立つ。
一曲目「Peeeace!!!」から華やかに始まった、仲川つむぎ生誕祭。
続いて二曲目「Lost in Time」→三曲目「シンデレラ・クレイム」と冒頭の明るい雰囲気からガラッと様相を変える。
そして四曲目にクリスマスソングにあたる「オルゴール」という構成で、冒頭から夏と冬の楽曲を盛り込むという演出を魅せてきた。
(なお燃えこれ学園は既に11月1日に「あわてんぼうのサンタクロース公演」と称して、クリスマス公演は終えている。←)
冒頭、いきなり四曲連続。
いきなり息をつかせぬセットリストで猛攻を仕掛けてきた。
メンバー個々の自己紹介を経て、MCではOP動画についてのツッコミが(笑)
しかしそのMCも短めに終わると、五曲目「恋時雨」と激しい楽曲から再開となる。
(この楽曲が自分の推しメン・蒼音舞歌いだしの一曲なので、高まったのは言うまでもにない。←)
更にここから六曲目「Melodious Revolution」へと繋がる。
この楽曲はかつて選抜ユニットだった「特進組-Quintett-」の楽曲として作られたが、最近は普通にグループの楽曲として歌われる機会が増えてきた。
続いて七曲目に「そろそろMIX」でお馴染み「ミラクる☆妄想がーる」
まぁこの日も予想通り、小ネタの数々を揃えてきたというか……。
「ヒデキ、感激」とYMCA的な外見で言う仲川つむぎ、太陽の塔に扮する熊野はる、ジュリ扇持った成田麻穂、聖子ちゃんカットの當銘菜々、そして大きな携帯電話をもって「おったまげー」と叫ぶ佐々木千咲子……。
「昭和を愛する」仲川つむぎらしいネタが満載だった(笑)
(「そろそろ行くよ」と言うところを「あー!」と言った高未悠加については不問に処す・笑)
なおこの楽曲の途中で仲川つむぎの姿が見えなくなるので、この後の準備に入ったか……と思われる。
しかしステージ上のメンバーは八曲目「BRAVE」を熱唱!
元々この楽曲で仲川はステージの上に立たないのだが、残りのメンバーがあらん限りの情熱をほとばしらせる
こうしてここも四曲連続。
だがメンバーの口々から、仲川つむぎが組んだ「鬼セトリ」に対する不満(?)が上がっていた(笑)
そんな「鬼セトリ」を経て、この日の主役、仲川つむぎのソロコーナーへと突入する。
白いドレスに身を包んだ、仲川つむぎ。
まずは手紙を読み上げる。
手紙の内容はこの日を迎えられて嬉しい事、そして昨今ライブに出れる事が嬉しい事を語る。
しかし次の瞬間、嬉しそうだった声が震える。
仲川つむぎが抱える自責の念……その想いが、ふと溢れた。
あまりここで長々と書くのも失礼だが……彼女自身、国指定の難病を抱える身である。
コロナ禍になった直後の2020年度、燃えこれ学園全体としては6月頃から配信ライブを中心にライブ活動は再開した。
しかし慎重を期した仲川つむぎはステージに立てない日々が続き、彼女がステージに戻ってきたのは、その年の年末……9ヶ月の時間を擁した。
復帰後も慎重を期しており、実際、今年度から始まった全国ツアーでも冒頭の名古屋はリモート配信の参加になるなど、他のメンバーと共に行動出来ない日も続いた。
またそんな自分が、燃えこれ学園全体の活動において支障をきたしたのではないかという……そう思った事もあったようだ。
しかし今、こうしてステージに立ち、自分に会いに来てくれる人がいる事、多くの人の前で歌える事、そしてメンバー、広報委員に感謝して手紙を締めた。
そして仲川つむぎは「私にあなたの色を教えてください」と言い、自身のソロ曲「白いキャンバス」を歌い上げる。
自身のMVが背景に映る中、透き通るような歌声を響かせる。
楽曲の世界観も相まって、この時はまるで「昭和」にタイムスリップしたような感覚に陥った。
「白いキャンバス」を歌い終え、メンバーが全員ステージに登場。
そして仲川自身、自分がつらい時に支えになった楽曲という事で「Re-START」を歌い始める。
現在の燃えこれ学園を象徴する一曲だが、この楽曲に支えられたのは客層だけでなく、メンバーをも支えているという事に、この楽曲の強さを伺い知る事が出来る。
またこの「Re-START」のラストでは広報委員が用意した生誕口上も読み上げられた。
生誕口上を前にして、仲川つむぎの表情から満面の笑みがこぼれた。
その後は燃えこれ学園のバースデーソング「お誕生日おめでとう」
更に人気曲「夢幻華」と続いていく。
この日は連続で楽曲を披露する事が多い一日だったが、そんな仲川つむぎ生誕祭もいよいよラスト一曲となる。
広報委員の「えー!?」という声が聴こえる中、最後の一曲に選ばれたのは「again」
仲川つむぎの歌い出しで始まる同曲。冒頭では「愛してやまない つむぎ」のコールが会場に響いた。
非常にロックテイストの強い同曲を、最後の最後まで激しく歌いきり、仲川つむぎ生誕祭の本編は無事幕を閉じた。
全ての楽曲を歌い終えて、本日の主役、仲川つむぎをメンバー全員が祝う。
今年度はここで各メンバーが生誕メンバーの好きなところを一人ずつ言うのだが、今回はそれは無かった。
(ただしパンダを模したボードに、各メンバーとも仲川つむぎの好きなところを書いている。なおこれは後日、一人ずつ発表するらしい)
その代わりに用意されたのが……仲川つむぎの実母(通称:つむママ)からのお手紙だった。
代表して熊野はるが代読するが、仲川つむぎを間近で見てきた母親の愛情が詰まった内容となっていた。
燃えこれ学園に加入してからの彼女の歩みを思い返しつつ、コロナ禍で活動出来なかった時期のつらさや、燃えこれ学園において活き活きとしている愛娘の姿を、母親の優しい目線でつづっているのが印象的だった。
手紙を聞いている仲川つむぎの目からは、ポロポロと涙が溢れていた。
感動的なお手紙の後、生誕祭の感想を聞かれて「もう一回やります?」とコメントして、メンバーを困惑させた(笑)
その後「燃えこれ学園 校歌」を会場全体で斉唱して仲川つむぎ生誕祭は無事終了。
最後は今年度の生誕祭テーマ「つむぎの1115(いい声)響かせます」に沿って(何故か)メンバー、客層全員で美声を響かせるという謎演出で幕を閉じた(笑)
【セットリスト】
1.Peeeace!!!
2.Lost in Time
3.シンデレラ・クレイム
4.オルゴール
5.恋時雨
6.Melodious Revolution
7.ミラクる☆妄想がーる
8.BRAVE
9.白いキャンバス(仲川つむぎ)
10.Re-START
11.お誕生日おめでとう
12.夢幻華
13.again
ED.燃えこれ学園 校歌
●総括
予想通り個性的な生誕祭になった一方で、感動する要素も盛り沢山な素敵な生誕祭でした。
燃えこれ学園のメンバーの生誕祭はここ数年、ほぼ全てのメンバーの生誕祭を見てきたけど、特に(2020年度以降)メンバー個人の単独開催になってからは、よりその個性が強く出ている感じがします。
OP動画や「そろそろMIX」で笑わせてもらった一方で、仲川つむぎ、そして実母(つむママ)からの手紙で暖かい気持ちになれました。
またさりげなく、セットリストが「鬼セトリ」と呼ばれるメンバー泣かせの構成も彼女ならではとも思いました(笑)
自分が初めて仲川つむぎ生誕祭に接した2019年度は成田麻穂との合同でのW生誕祭で、また当時は大規模な対バンライブの様相を呈していたので、ソロコーナー以外で彼女の色がそこまで出ていなかった事を思うと、今年の内容は特に濃かったように思います。
ライブの中でも本人や実母の手紙で言及があった通り、難病を抱える身であり、思い通りにままならない事もある仲川つむぎ。
だけどそういう時期や体験があるからこそ、こうして今、ステージに立ち、自分のやりたい事が出来る今、この時を幸せに思っているのではないでしょうか。
また他の人とは違うつらさを知っているからこそ、何よりもたくましく仲川つむぎはステージに立てているのではないか。
少なくともこの日の彼女を見ていて、自分はそのように感じました。
そして何より心が暖かくなる、素敵な生誕祭でした。
リアルなお誕生日はもうちょっと先ですが……つむちゃん、お誕生日おめでとう!
追伸。
仲川つむぎの生誕祭ドレスは毎年、自分の好みにどストライクなのです(照)
今年のつむちゃんも良かった……推しメンには大声で言えない(爆)